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あぶねー!

更新間に合いました!


 熱が……すごい。

 森が燃えてしまわないか心配だな。

 だがスキルによる燃焼は少し時間が経てば消えるようだ。


「ッ!」


 マナバーストはまだ使えない。

 とりあえず後ろに一歩下がり、クラフトの剣を弾く。


 白銀に輝く剣身は明らかに魔銀だな。

 親和性は高い、俺もそれで一つ武器をでっち上げるつもりだったのだが……結局プレイヤー達に配布という形になっていた。


 かなり設けたけどね。

 魔銀装備は何か一つガストンから作ってもらえればいいかな。

 俺には六尺棒と刀があれば現状事足りている。


 さてと、相手の攻撃から推測する。

 おそらく、魔法剣士の称号を得ているなら、それに付随するようなスキルを得ているはずだ。


 マジックブースト、マナバースト、マジックエッジ。


 俺が魔法剣士の称号を獲得した時は、この三つのスキルが手に入った。

 ブーストの魔法版上位スキル。

 無属性魔法の障壁を自分を中心に展開し攻撃力を上げるスキル。

 斬撃属性を持つ無属性魔法スキル。


 おそらく、イグニッション。

 これはマナバーストに似た、火属性のスキルなのだろうか。

 そして燃える剣、これは炎の斬撃……うん、エッジ枠。

 さすがにマジックブーストは共通だと思いたい。


「燃え弾け飛べ!」


 剣を弾くと、炎を纏った手が迫る。

 俺は後ろに空蹴で飛ぶと、アポートで石柱を目の前に出現させて無理やり割り込ませる。


 ──ゴパンッ!

 爆発するような音がして、石柱が砕けた。


 ビンゴだな。

 確率によって衝撃の爆風で弾き返す効果を持つ俺のマナバーストと同じように。

 イグニッションも“爆発”する。


「すごいな」


「……大方、大勢相手では分が悪いから、陽動、そして奇襲をしたのだろう?」


 そう言いながらクラフトは少しづつ間合いを詰める。


「ふん、貴様の手の内は知れている」


 なんでもお見通しだとと言わんばかりの勢いで斬りかかるクラフト。

 火属性なので、六尺棒は下げておく。

 壊れない、燃えないとは思うが、念を入れて羅刹ノ刀だ。

 これは勝手に修復するからな。


「手の内?」


「そうだ、貴様をPKするために、俺は入念なる準備を重ねて来た」


「へえ」


「ここにいるPKを生かしたまま連れて行けと指示を受けていたから、したがってたんだが……そいつらももう全員死んだ」


 枷が外れた猛犬のように、クラフトは加速する。

 イグニッションを全身で纏うことは不可能っぽいが、アクアベールを覚えた俺の時みたいに。

 手や足から繰り出すことは可能。

 それを利用して、クラフトは爆発による高速機動を得ていた。


 空蹴と同じだな。

 属性ってやっぱり便利だ。


「そもそも、単体で貴様を倒せる自信がなければ動かないだろう?」


「そうだな」


「PKなんぞにまとまりなんかない、永劫のソロ職なんだよプレイヤーキラーっていうのはな、バカが」


 それには同意。

 協力関係は利害の一致という側面もあるが、少しでも自分に害が回ればすぐに手を切る。

 もしくは協力したふりをして裏切る、好き勝手なプレイヤーがPKには多い。


 手を組むということにおいて、人を数字で表すと。

 ゼロ、もしくはマイナス。


「だけどバカ弱いから手を組んで強がった気になるんだよ、バカだから」


「おまえも一緒じゃないのか?」


「はっ、この依頼を受けたということは単体で貴様に挑めて、そして勝つ自信があるからに決まっているだろう?」


「ほう」


 言ってくれるな。


「イグニッション!」


 再び詠唱を重ね、クラフトは炎の渦を生み出した。

 凄まじい熱量だ。


「こと火力においては、火属性魔法使いの右に出る者はいない」


 炎の渦に巻かれながら、クラフトは燃える剣を持って、足を起爆させ、爆発的な加速を伴って押し寄せる。


「……無詠唱のフレイムボルテックスか」


 もともとイグニッションに関しても詠唱は不要だろう。

 こいつは最初から無詠唱で燃える剣を扱っていた。

 なぜ、イグニッションとスキルを誇示したのか。


 大技をそれと見せかける駆け引きもあるが。

 こいつは多分それに加えて自己アピールか何かだろう。

 いるんだよな、PKって自分の手の内を明かすやつ。


「チッ、どこでタネがバレたのかわからねぇが」


 お前だよ。


「関係ない、そのまま俺の炎に焼かれて死ね!」


 確かに、火属性は強い。

 火傷は斬撃よりも、後に尾をひく。

 裂傷よりも苦しいだろうな。

 熱量は、備えていなければ簡単に目や肺を痛みつける。


 リアルでは多少の我慢は聞くが、火の手からは素早く退避しないと。

 焼き焦がされれば命は一瞬で尽きる。

 普段なら大きく回避を取るか、石柱で回避できるものを目の前に出現させる。

 だがこいつの機動力なら追いつかれるだろう。


「諦めたか!? なら死んで行け、俺が成し得た2回目のキルだ!」


 正面に佇む俺に、クラフトはそう言いながら剣を向けた。

 炎の渦にのまれかける。


 ……諦めた?

 違うな。

 お前があまりにも自信満々だから……。


 ──正面から叩き潰したくなっただけだ。


「リフレクション」










ちなみに更新が遅れた理由は、ネトゲです。

ちょっと人間関係とかおさらいしに潜ってます。


え?

もちろんめいぽですけど、とりあえず他のゲームもやってみてます笑

メッセくれればキャラ名教えます笑


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