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言うなれば、PK撲滅編ですかね。


「こ、の──ッ!」


 PKも反撃に転じる。

 すでに二枚落ちているとはいえど、まだ四人残っている。


「ストレンジ! ハイブースト!」


 後ろにいた一人が剣を引き抜きそのままスキルを唱えて一閃するが、茂みに潜んでいたローヴォが首元に食らいついた。


「うわあああ!!」


 いきなり巨大な狼に飛びかかられたPKの男は錯乱する。

 携えていた斧も放り出して必死にローヴォを殴るが、それだけじゃローヴォを外すのは無理だな。

 頭を振って、目や耳に当たるのを回避する。


 急所攻撃が物を言うこのゲームで、どこを狙われるのが一番まずいか。

 それはローヴォに特に仕込んできたし、俺が常に相手の急所を狙うから常に見てきたはずだ。


「連れて行けローヴォ」


「グルルルッ!」


 男を引きずって藪に消えて、残り三人。


「くっ、落ち着け!」


「そうだぜ、まだ三対一……あのローレントでも、多勢に無勢だろ!」


 なんとか体制を立て直すPK達。

 そんな彼らの後方から、


「闘技大会、みてへんの……?」


 というカイトーの関西弁が聞こえた。


 そうだ。

 たった三人。


 しかもゲームの世界でイキる素人相手。

 なんの障害があるものだろうか。


「くわっ、目潰し!?」


「うおあ、いてぇ!」


「ぐああ」


 握り占めた葉っぱをアスポートで三回。

 それぞれの眼前に転移させて目を晦ます。


 それぞれ戦士向けの装備を身につけているので、関節部を重点的に攻撃する。

 一番右にいた長剣持ちに肉薄し、そのまま膝を逆に蹴り折り下がった顎に肘と膝を打ち込む。


「虎鋏」


「──こ」


 顎が砕けたかな、とりあえず顔面に指突っ込んで一人にぶん投げる。

 並んで立っていた二人は大の大人を投げられて押し倒される。

 体勢を崩したところに貫手で──、


『こういう時こそ、使ってよ』


「む?」


 刀が勝手に抜刀して突き刺さった。


「ぐぎゃあああああああああ!!!」


 ただ溢れるように鞘から抜けて、PKの足に吸い込まれるように刺さっただけなのに。

 目の前のPKは森中に響き渡るような大声をあげる。


 ……これだと周りの魔物も寄ってくるから面倒なんだよな。

 それに、できるだけ数を狩るために、森の中に隠れて奇襲を行なっているんだ。

 大声を出されたら警戒されて狩りづらいだろう。

 ──っていうか。


「武器が勝手に抜けるなよ」


『使わないから悪い』


 そう言い含めると、刀の中のやつはケラケラと笑っていた。

 使わないからって、使いどころじゃないんだが……?


『ちなみに、人斬り以外だと成長速度は遅いよ?』


「む」


『数あるインテリジェンスの中でも、性能はピカイチだから、早く育ててよ、早く』


「むう……」


 正直、使いたくないし、いちいちうるさいから黙ってて欲しいんだけどなあ。

 インテリジェンスだか、なんだか知らないが、武器が喋るのはお門違い。

 大人しく俺の手足の延長として使われてくださいってことなんだが……。


『インテリジェンス武器ウェポン武器ウェポンである以上、あなたの手足の延長であることには揺るがない』


 だったら、


『だけど、意志が宿る。その特別な意味を考えて』


 ……特別な意味?

 なんだろう、わからん。


「まあいいや、面倒だから使ってやる。だから喋るなうっとおしい」


『つれないなあ』


 喋るなって言ってるんだけどな。

 とりあえず抜きはなった羅刹ノ刀は、悪鬼の時よりも格段に強力になった邪気を持つ。

 それはNPCにもプレイヤーにも【恐慌】の異常状態を発生させる。


 さらに副次効果として。

 いや、これは本来の効果なのだろう。


 納刀するまで、斬った箇所が再生しなくなる。

 人型であれば、斬り傷は回復不可能になるってことだった。


 斬って奪って返して欲しいか?

 なんてスプラッターな物を思い浮かべたら、拷問時以外使わないからな。

 よくよく考えて回復不可能なダメージを与えるということに気がついた。


 凶悪スギィ……。

 ヤリスギィ……。


「くっ、そ」


 PKは焦りながらアイテムボックスからポーションを取り出す。

 だが、それでもHPは回復しないんだよな。


「な、な、なんで……ッッ!」


「近接ならHPは大丈夫だろ! いいから詠唱時間を稼──」


 なんとか復帰した男が剣ではなく杖を構える。

 一人だけ魔法職が混じっていたようだ。

 恐慌状態から立ち直れない男に指示を送り、なんとか攻勢に転じ用としたところで、茂みの中から唸りをあげたローヴォが飛びかかった。


「うぎゃあ!?」


 後ろから猛獣に襲われて、魔法職のPKはどうすることもできずに詠唱を中断。

 そして首の骨をへし折られた。


『はやくはやくきってきって』


 うるさ。

 心の中でげんなりしながら、涙を流し必死に逃げようとするPKの首をはねた。


「は、え……?」


「なんや? 首刎ねたのにまだ生きとるやん……うわぐろっ」


 そうだった、最終的に納刀しなければ死なない。

 死ぬことはできないんだな。


 羅刹ノ刀の特性は、強い邪気と回復不能斬撃。

 首を切り落としても体を密着していれば死なないと思っていたのだが、どうやら首が体から離れてもHPはギリギリ残るようだった。


「……試すか」


「何を!?」


 首を持ってそう呟いた俺に、カイトーがそんなツッコミを入れる。

 何をって決まってるだろ、この羅刹ノ刀について、詳しくだ。


「預かってて」


「はわわわわっ!?!?」


「は? え? な、なんで? なんで? なんでなんでなんでなんで??」


 慌てるカイトーと、状況が全く理解できないPKの首。

 さてと、まずは装備剥いて首が離れてても動くのか。

 そして四肢を切り落としても絶対に死なないのか。

 いろんな部位欠損を試してみよう。

 終わったらその辺に捨ててれば勝手に消えて街に戻るだろうしな。

 本当にここが森でよかった。










羅刹ノ刀についての詳細は次話にて。

っていうか、別シリーズが書籍化されていると言うのに。

それをそっちのけでGSO毎日更新してるんで、褒めてください。

お願いします、おねがいします買っ──ぺそッ。



ローレント「見苦しい」





あと、感想でありましたが。

PKにPKKが何しても信用度には影響ございません。

でも外道称号は信用度を消費します。外道なので。


NPCは不関与かと思いきや、味方につければ何とかなるかもしれません。

騎士団とか、騎士団とか、騎士団とか。いずれでます。






手紙の件は……たぶんしっぺ返しあります。

だって、ローレントが悪いんですもの。

そうなったら、ローレントざまぁって感想お願いします。





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