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「あ、そういえばお前、レベル70になってんじゃん」
「ん?」
トモガラの一言で、ステータスを確認してみることに。
レベル70……?
うーん、最近自分のインフォメーションメッセージなんかチェックしてないからなあ。
「……いつのまに」
個人的な感覚では、まだまだ先だと思っていたのだが……、そりゃあんだけ高レベルに達したPKとか女マフィア狩ってたらレベルも上がるか。
ローヴォもコーサーも、トンスキオーネも戦闘経験値がたまるイベントだったし。
あ、空に飛ばしてたルビーさんは、遊撃担当してくれていたみたいです。
見えないところで仕事をこなすクリムゾンコニーさんでした。
プレイヤーネーム:ローレント
レベル:70
信用度:130
職業欄▽
[中級魔術師(無)]
[漁師]
[契約魔法師]
残存SP:47
ボーナスパラメーター▽
効果値:30
消費値:10
速度値:0
詠唱値:50
熟練値:30
見識値:30
ステータス▽
※※※第二弾アップデートから公開※※※
スキルツリー▽
【スラッシュ】Lv10
【スティング】Lv10
【マジックブースト】Lv27
【魔闘】Lv50(MAX)
【魔装】(レベル70から)
【エナジーブラスト】Lv20
【マジックエッジ】Lv18
【マナバースト】Lv22
【スペル・インパクト(P)】Lv60
【ナート・エクステンション】Lv50MAX
【ナート・イクイップメント】Lv50MAX
【テレポート(制限版)】Lv-
視認した範囲に転移する(連続使用不可、再使用待機一時間)
指定された範囲への転移(詠唱時間五分、再使用待機一時間)
フレンドリストから任意の人物の場所へ転移(詠唱時間五分、再使用待機二十四時間)
【アポート】LvMAX
・制限解除、無詠唱、ストレージ
【アスポート】LvMAX
・制限解除、無詠唱、ストレージ
【契約魔法】Lv5
・空き契約数0
・[ローヴォ:バッドラックウルフ]
・[ノーチェ:ナイトメア]
・[ルビー:クリムゾンコニー]
・[コーサー:ボス]
・[トンスキオーネ:アンダーボス]
【投擲】Lv40
【掴み】Lv40
生産スキルツリー▽
【操船】Lv11
【漁具】Lv17
【潜水】Lv17
【採取】Lv17
【工作】Lv15
【木工】Lv1
【石工】Lv1
【解体】Lv50
【鑑定】Lv44
【看破】Lv1
これが今の現状だ。
色々とレベルアップしてるんだよなあ。
エクステンションとイクイップメントはスキルレベルマックスになっている。
そうだ、契約モンスター達はどうなっているんだろう?
こっちも確認してないしな、マジで。
契約モンスター▽
【ローヴォ】バッドラックウルフ:Lv19
特殊能力:悪運の瞳
装備:合わせ翅と翡翠の首輪
【ノーチェ】幻影馬:Lv11
特殊能力:残像
装備:馬装一式
【ルビー】クリムゾンコニー:Lv17
特殊能力:空蹴
装備:無し
【コーサー】ボス:Lv64
特殊能力:組織化、カリスマ
装備:長剣
【トンスキオーネ】アンダーボス:Lv92
特殊能力:組織運営、カリスマ、商才
装備:魔銃、???、???
ノーチェはテイムクリスタル行きが多いので、ややレベルアップが遅い。
っていうか平地以外の場所や対人戦ではあまり活躍の場がないのがなんともいえない。
これはあれだな、テージの草原の馬マップでもいいが……俺としてはテンバータウンから西の草原の奥の平原。
ケンタウロスか何かが居座っている領域へと足を伸ばしたいところ。
記憶を辿ればフラグがいっぱいあるんだよな。
ハルピニアとか、もう一度師匠スティーブンに言って連れてってもらい、ケンタウロスとの関係性を聞いておきたいところでもある。
さーてさて、スキルレベルマックスになったナート・エクステンションとナート・イクイップメントを確認しよう。
[ナート・エクステンションのスキルレベルが上限に達しました]
[該当する上位スキルはナート・エスカレーションですが、三次転職後のスキルのため、上書きされませんでした]
[ナート・イクイップメントのスキルレベルが上限に達しました]
[該当する上位スキルはナート・マジックアームズです、三次転職後のスキルのため、上書きされませんでした]
再びインフォメーションメッセージが出現する。
【ナート・エクステンション】Lv50
↓
【ナート・エスカレーション】Lv1
【ナート・エスカレーション】無属性魔法
魔力を多く消費して威力を増幅するエクステンションと比べて元のMPを二倍拡張させるスキル。
パッシブ効果、最大MP拡張(100%上乗せ)。
アクティブ効果1、魔法攻撃力増加。
アクティブ効果2、戦闘時間とともに魔法攻撃スキルの使用魔力と威力の増大。
【ナート・イクイップメント】Lv50
↓
【ナート・マジックアームズ】Lv1
【ナート・マジックアームズ】無属性魔法
全ての装備に魔力相乗効果を付与するスキル。
パッシブ効果、魔力相乗効果、攻撃用ではない装備にもアクティブ効果が乗る。
アクティブ効果1、物理攻撃に魔法攻撃力を重ねる。
アクティブ効果2、物理防御に魔法防御を重ねる。
「……ふむ」
「どうしたんです?」
新しいスキルについて色々と考えていると、横にいたツクヨイが自分の後頭部で俺の肩を小突いて来た。
「新しいスキルが三次からだった」
「ああ、戦闘職にはつきものですね。スキルのレベル上限」
「戦闘職には……?」
「そうね、基本的に生産職よりも使えるスキルが多いのが戦闘職だから、色々と制限も厳しいのよね」
レイラはレベル70には達してないが、すでに上級薬師のスキルを獲得している。
スキルレベルを地道に上げていけば生産職は問題なく次の段階に進めるらしい。
前みたいにレベル上げや、生産活動によってポイント配分をしなければならなかったものが、今ではレベルを上げなくてもひたすら生産活動をするだけでスキルレベルは上がっていく。
それでも、戦闘職より長時間かけて生産活動しないとって結構厳しい条件らしいが、今は根気があれば誰でも上に上がれるようだ。
「そんなお手軽なのか生産職」
「失礼ね、お手軽だったらもっと生産職増えてるわ。上位スキルの取得にレベルが入らなくなっただけで、スキル取得のクエストはかなり厳しいものだったり、必要とされてる基礎技術が多かったりするのよ」
生産職からして、逆にレベルを上げて取得条件を満たせば取得できる戦闘系スキルの方が簡単だという。
うまくバランス取られてるのだろうか、まあいいだろう。
「とにかく、三次転職はすぐにしておくべきだろうな」
「そうね。スキル上限を解放しておくことでスキルもそうだけど、冒険者ギルドでの依頼の幅も広がるわよ」
「……冒険者……ギルド……」
俺、今ランクどれくらいだっけな。
狩りをお金に変える一つの基盤として冒険者ギルドがある。
NPCやプレイヤーが利用する公的機関なのだが、全くもって頭から抜け出ていた。
だって必要ないんだもん。
ないったらないんだもん。
「…………」
眉をひそめてかんんが得ていると、トモガラが言った。
「まーた、色々頭から抜けて、ふとした拍子に思い出しやがったな」
「ぎく」
「……ローレントさんって、すぐ忘れて、唐突に思い出して、また戦い始まってそっちに思考回路持って行かれますよね。彼女とかできたらどうなりやがるんです?」
「余計なお世話だツクヨイ」
そしてレイラがまっすぐな視線を俺に向けてポツリ。
「……ローレントって彼女いるの? ってか結婚は?」
「レイラ……確かに気になる話であるが、リアルの話題はその辺にしておくのである」
よほど答えが気になるのか、みんなの視線が俺に向く。
だが間一髪でガストンがそう言い含めてくれた。
さすが、ガストン。
さすガストン。
「それもそうね。失言だったわ、ローレント……ごめんなさい」
「いや、別に有無の話で言えば、正直に言ってもいいが……過去にいた。とそれだけ言っておこう」
どこにでも、おせっかいを焼く奴はいるものだ。
だが、リアルでの俺のこれまでの人生をかんがると、普通の人間はついてこれない。
ただ、それだけだったりする。
「んだよ、辛気くせぇ顔しやがって。とりあえずほら、さっさと三次転職しに言ってこいよ」
どう言う反応をしていいかわからないと黙りこくった第一生産組の中で、トモガラがそういいながら俺に近づき肩を叩いてきた。
「うむ、そうだな」
最近対人敵MOBばっかりなので、そろそろトモガラとも遠くへ狩りにでも行きたいのだが、全くいつになれば平和になるのやら。
まあいいや、とにかく行ってこようかね。
過去に女がいたかもしれないししないかもしれない発言により、ヒロイン達の中で波紋が広がるようです。
急にレベル上がってんなーって思った方へ。
前にみたいに話の大筋以外の狩り風景を描写しなくなったので、レベルアップ描写も省いてましたが、大丈夫です、ちゃんと上げてますよ。
今回契約モンスター達はテイムクリスタルのノーチェ以外全て参加していたので、吸いがいなかったってことが大きいです。
設定的なあとがき裏話。(読み飛ばしてもおっけー!)
補助系の魔法スキルは、ウィンド、ウォーター、アース、ファイヤ、ナート、ダーク、ライト。
それぞれ風・水・火・地・無・闇・光。
パッシブを持つのは無・闇・光のみですが、基本四大属性と言われる風・水・火・地には上位にゲイル・フロード・ガイヤ・ブレイズがあり、効果拡大+αの効果が付与します。
もちろん上位亜種も存在し、そこに到達するには二つ以上の魔法スキルのレベル上げをしないといけないのですが……地味に達成者はおらず。
と、いうかここでは明かしませんが達成条件が厳しいという事情によりよほどマゾか頭が逝かれてるやつか、いわゆる廃人くらいにしか達成できないことになります。
今後の話に関わる重要な光属性さんからの一言。
アルジャーノ「……前のゲームでは芋スナだったけど、今回はそばに置いておくだけで効果を発揮するスキルを揃えてある。
アルジャーノ「……これで愛玩スキル持ち人形として重宝されるはず……登場が楽しみ」
アルジャーノ「……そして彼は、その特殊性から私が必要でたまらないはず……登場はよ」
……ぅぇ