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 聞くところによると現時点では5個で大きいの一つにまとめられるらしい。

 称号バレしちゃわないかなって思ったけど、これはただの遊び心でセレクくらいしか知らないとのこと。

 ってか一回着て見たのか……この服重たそうだけどな。

 それを尋ねると、


「い、いやっ、動きのチェックをしただけで他意はないわよ!」


 となぜかまくし立てらてたのだった。

 さて、機能性と動きやすさは申し分ない。

 というか、黒を基調としていて前よりかっこいい。


 軍人さんになったみたいだ。

 一度紛争に巻き込まれたことがあったけど、元気にしてるかな彼ら。


「まだあるわよ」


「おっけー」


 次に見せられたのはこちら。




【流水の道衣(上)】製作者:セレク

怒責龍の革素材で作られた不思議な道衣。

水属性との親和が高く、確率によって相手の攻撃を半分受け流すことができる。

技術によっては全受け流しも可能。

・衝撃受流

・防水加工

・防御Lv10

・耐久Lv10

・耐久100/100


【流水の道衣(下)】製作者:セレク

怒責龍の革素材で作られた不思議な道衣。

水属性との親和が高く、確率によって相手の攻撃を半分受け流すことができる。

技術によっては全受け流しも可能。

・衝撃受流

・防水加工

・防御Lv10

・耐久Lv10

・耐久100/100




「……素材のこと忘れてた」


「そうよね? ツクヨイからあなたの分の素材を私が受け取ったから作って見たのよ。あと外皮の内側にあった硬い鱗で、あなたの手甲が打ち直されたわよ。これもガストンから渡してあげてって言われてたわね」




【怒責龍の手甲】製作者:セレク、ガストン

怒責龍の内鱗を使って作られたもの。

軽く、水属性との親和が高い。

確率によって相手の攻撃を半分受け流すことができる。

技術によっては全受け流しも可能。

・衝撃受流

・防御Lv15

・耐久Lv10

・耐久100/100




 デザインはあまり変わっているわけではないが、鎧魚の手甲とは打って変わって、斬撃耐性から衝撃受流へと能力が変わっている。

 それに防御レベルも耐久レベルも段違いだ。


 一世代どころが、二、三世代も昔の装備だからさもありなん。

 レザー装備とか初心者装備をつけていた時が懐かしいな。


 あと、代わり映えしないのが序盤で大活躍した魔甲虫装備。

 脛当てをつけているが、そろそろ他のものに変えないとついてこれないかな?

 ローブも魔人戦で燃えてから凡庸なものしかつけてないからなあ。


「ローブはある?」


「それが、町の拡大に伴ってグリーンラビットの湧き数が激減してからいいのが作れてないのよ……」


「なるほどな」


 要するにローブはまだないってことか。

 まあ間に合わせを作ってもらっていただけでもありがたいってことだ。


「それにあなたすぐローブ壊しちゃうじゃない」


「……返す言葉もない」


 俺が破るんじゃなくて、魔人とハモンが破って着たのが悪いだろう。


「一応そこまで強くないけど、熱に対して耐性が強いローブならあるわね」


「む、数着もらっておこう」


「いいの? 前に持ってた軽兎フロッギーローブよりは能力は落ちてるわよ?」


「雨風しのげて熱に強いローブだったら申し分ない」


 熱といえば火属性。

 火属性に対して耐性があるならば、もしエンゴウのような火球攻撃が来た時に大いに役立つだろう。


「耐熱と耐水は両立が難しいから、耐久性を犠牲になんとか両立させたんだけど、本当にいいの?」


「いいから。セレクが作ったものならなんでも身につけるぞ」


「っ! またそんなこと言って! 紅茶飲む!? クッキー食べる!?」


「……? まあ、頂こうかな……?」


 急にまくしたてるようにそう言われたのだが、何か悪いこと言ったのだろうか。

 でもいきなり紅茶とクッキーを勧められるくらいだから怒らせてはいないのだろう。

 そしてセレクから十着ほど渡されたのがこちら。




【熱家守と川蛙のローブ】製作者:セレク

熱家守の皮と川蛙の皮を使ったローブ。

ある程度の熱を軽減し、防水にも長ける。

・熱軽減

・完全防水

・耐久Lv3

・耐久100/100




 茶緑色のローブには動きやすいように右肩で束ねて後ろに回せるような紐がついていた。

 なかなかの配慮だが、俺はあんまり関係なく動くけどなあ。


「あの、そこまで上手く行ってないから、実は通気性にやや問題があるのよね」


「……だからか」


 なるほど、だからまとめて肩から後ろに流しておけるようになってるのか。

 納得した。

 確かにつけてみると、前のローブとは打って変わって違う感覚がする。


「サウナとまではいかないけどね。まあ雨が降れば熱帯雨林地域でもない限り外気温は下がるから。あともし火攻撃を受けても直接熱を受けた方が熱いからってことで妥協しちゃったのよねえ……」


 そう言ってセレクは体操座りし膝に顔を埋めていた。

 彼女の相反する属性を一括りにするのは、特殊属性をつけるよりも難しいらしい。

 まあ失敗作と言っているが、保温効果があるので雪山では便利そうだよな。

 それに、妥協を許さぬそのスタイルは俺的には好感がもてるぞ。

 素晴らしい姿勢だ、職人とは本当に天晴れだなって思う。


「よしっ、もっといい装備作れるように頑張るからね。ローレント」


「なら、俺はいい素材をもっと取ってくる」


「ふふ、お願いね。待ってるから。私、いつまでも待ってるからね」


 なんとなくだが、健気な笑顔を見てるとさっさとPKとか裏ギルドを潰したくなってきた。

 装備も新調したし、ポーションも各種取り揃っている。

 今の俺は第一生産組のパワーが込められていると言っても過言じゃない。


 見とけよPK、裏ギルド。

 そしてその裏にいるであろう魔人。

 殲滅してやる。

 俺の素材とか毒を奪った奴も未だ誰かわからんし、見つけたらとにかく殺す。


「おいィ、なんか乳繰り合ってると思ったら、テメェだけなんで装備新しくしてんだよォ?」


「──ち、乳繰り合ってなんかないわよ!」


 三下さんが入ってきて、そしてセレクが顔を真っ赤にしながら言葉に応戦する。

 はは、乳繰り合うのは結ばれた男女のことだろ、俺はカテゴリーに入ってないね。


「おい、俺にもこいつと同じ装備一式よこせ」


「ハアッ? あんたは──って確かにレイドボスで活躍したから素材は持ってたわね……いいわよ。素材とグロウで加工はおまけ。ローレントの予備として作っておいたものがもう一着ずつあるから、それをすぐ仕立て直したら着れるようになるわよ」


「ラッキー、って黒い軍服ってカッケェなおい。わくわくしてくっぞ」


「……まったく、せっかく二人っきりだったのに……ブツブツ」


 え、なんだって?

 聞こえないぞ?








ローブの着こなしは、スカイ○ムの修行僧のローブです。

ああ言う着こなしはかっこいいですよねぇ。


ついに道衣がきました。

身につけるときが来るのでしょうかね?

果たしで、どうなるのでしょう。


そんなことより。

三下さん「ペアルックじゃなきゃいや!」







ウェブ版書籍版ともどもよろしくお願いします。

最近快調です。

そして書き溜めもありますんで。ぐふふ。





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