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「バカ!!! 何急におっぱじめてんだよ!!!」


 トンスキオーネの後頭部を十八剛が思いっきり殴りつける。


「ばへっ!?」


 地に伏したトンスキオーネをガシガシ蹴りながら十八豪が怒る怒る。


「こっちの戦闘態勢が整ってからにするのが基本だろ!? そんなこともわからないのかい!?」


「もうやめておけ」


「止めるなローレント!」


 そういう十八豪だが、顔を近づけてそろそろやめろともう一度繰り返すと、顔を赤らめて俯いていた。

 酒が残っているのか?


「あたしは悪くないからね」


「別に悪くない、だが最初の一撃で泡吹いてるから」


 十八豪はスペシャルプレイヤーの仲間入りを果たすほどのプレイヤースキルを持っている。

 俺の領域に達するまであと一歩というところだろうか。

 割と思いっきり後頭部にゲンコツをかましたようで、トンスキオーネは白目をむいてカエルみたいにうつ伏せに倒れていた。

 自業自得だけどな。


「へっ! それに、そんなデブでも決戦前に戦力は失っちゃいけねぇぜ」


 デブだが統率力はお墨付きだぞ。

 戦いというものに対しての感覚なら、誰よりも聡い。

 それが商人だ。


 力量とは腕っぷしだけではない、盤上で物事を見る。

 それができるものが上に立つものだということ。


「まあ、そのうち起きるだろう」


 言い争っても仕方がない。

 ガツントと十八豪は頷いて頭を切り替えると武器を握った。


 斧を持ち構え、もう一人は魔法の詠唱に入る。

 水属性の保護魔法をつけておくことは、重要になる。

 船から落ちた際、それがあるとなしじゃ大きく変わってくるからな。


 ──ドッ。

 水柱が上がった。




【マナズマ】Lv100

怒責龍と呼ばれる湿地帯の主。

東の湿地帯に存在する祠を壊すことで召喚可能。

※レイド級モンスター




「うおおおおおおオ!」


「な、なんだありゃ!?」


「で、でかいぞ!?」


「きゃああああああああ!!!」


 プレイヤーたちの声、その先には細長い蛇のような、いやエラや鱗があるところを見るに。

 どっちかといえば蛇というより……。


「……がたぎっちょ、だな」


「なんだい? そのがたぎっちょって」


「ん? いや、なんでもない」


 ついつい方言が出てしまった。

 母方の祖父母がいる場所では、ギンポのことをそう呼ぶのだ。

 うむ、マナズマはギンポに似ている、そう思った。


「……まるで、龍だな。ドラゴンじゃなくてりゅう


「そうだね、まったく……随分と手強そうじゃないか」


 ……ん?

 ああ、龍か。

 言われてみればそうだよね、龍だよね。


 なんだよギンポって。

 俺の知識が魚に偏ってるだけか?

 うーん、龍だ。


「龍だな、うん、龍だな」


「…………」


 十八豪が俺をじっと見て訴えかけているようにも思えたが、そんなことはないと心の中で無理やり理解しておく。

 再び飛び上がったマナズマを見てみるが……どう考えてもギンポ、ウナギ、穴子、ウツボの類だよなあ。


 要するに、意外と食べたら美味しそう。

 でも、オオウナギは大味であまり美味しくないと聞く。

 実に迷うところである。


「おらっ! くるぜ!」


 だが、予想に反して水中に戻ったマナズマ。

 どうやら出現シーンっぽいな。


「やっぱり水中戦か」


「だろうと思ったよ!」


 船が揺れる。

 よし、ローヴォとノーチェには船の上で出現するであろう雑魚敵の守り役を当たってもらい。

 俺と十八豪、ガツントは彼女にアクアベールを施してもらい水中へと飛び込んだ。


「え!? 飛び込むのか!?」


「ふ、船の上で戦うんじゃないのか!?」


「だから水属性魔法職を求むって書いてあったのかあああ!」


「嘘だろ、うちのチームにいるか!?」


「チームにいないやつは甲板で船を守れってことだろ」


「よし、あの三人に続け!」


 続々と水中に飛び込んでくる戦士たち。

 水中は深くそして視界が悪く、かなり水草が茂って足にまとわりつく。

 って、本当にまとわりついてるな。


「くそっ、なんだこの草はよっ!」


「ほれ、エナジーブラスト」


「──ブハアアアア!?!?!?」


 根こそぎやってやった。

 ガツントにかすったものの、水中にいることとアクアベールのおかげで大丈夫みたいね。


「何しやがんだ!」


「動きやすくなっただろ」


「……性格破綻してんじゃねぇのか? まあいいか、手間が省けたぜサンキューなっ!」


 アクアベールのおかげで水中でも問題なく行動ができる。

 上からは次々とパーティを組んだプレイヤーたちが水中に降りて来る。


「うおっしゃーーー!」


「わっぷ!! 初めての水中戦だけど、息できるんだな!」


「アクアベールなくなったらすぐ酸素メーターなくなるからね! 気をつけて!」


「チームごとにまとまって動け! 来るぞ!」


 デリンジャーの子飼いというか、部下たちというか。

 盗賊ギルドの連中、うまい具合に溶けて指揮をとっているな。

 船での行軍にて、すでに他のプレイヤーから認められているようだ。

 つくづく優秀なことだ。


 ちなみにデリンジャー本人は村議会の護衛でセイスとシエテの側にいる。

 そんな村議会はトンスキオーネの一番頑丈な武装船の中にこもっていたりする。

 

 ──グオオオオオオオオオオオ!!!!


 マナズマが吠えた。

 その声に呼ばれたように周りに眷属が召喚される。




【ナズマ】Lv18

マナズマが召喚するモンスター。クラス3。




 ……鱗がない細長い魚。

 うむ、マナズマが鱗をもったウツボとするなら。

 このサイズこそ本当のギンポ。がたぎっちょ。


「うらっ!」


「ローレント! ぼさっと見てる暇はないよ!」


「うむ、わかっている」


 斧を振り上げて果敢に飛び込むガツント。

 雄叫びを使うのかと思いきや、使わないようだ。

 水の中で、意味はあるのかね?

 でもナマズマ吠えてるからいけるのかな?






昔の設定大公開!!!

もともとちゃんとシナリオありきのレイドクエストとする予定だった模様。



「蠢く海岸と北の漁村」北

ボス魚軍ナブラ魚の集まり・水を操る

蠢く海面の正体は集団で動くことに長け、意志を持った大規模魚群。発生条件は、10人以上で海岸の灯台に火を灯すと姿を表す。


「向こう側の湿地帯、底無し沼に侵される村」東

ボス怒責竜マナズマ大きな鱗を持った鯰竜・土を操る

発生条件、クエストを受けたプレイヤーが十人で村に伝わる呪文を唱える。


「宝山の咆哮と怯える獣達」南

ボス炎剛エンゴー巨大な大猿・火を操る

コンバットエイプのいる領域に10人以上の大多数で訪れると問答無用で消される。森が消えた領域の奥。


「草原の王者と狙われた家畜達」西

ボス空会ソラエ巨大な鳥・風を操る

北の森に潜むキラータイガーを倒し、農地の先にテイムモンスターの放牧地ができてから出現。人数指定は無いが、倒すのには10人以上居る。



もうこの設定はありません。

もともとレイドボスは十人以上という予定でしたが、すでに強襲イベントで百人以上の単位で戦っていると言う笑

設定ボロボロです。笑


あるのはモンスターの名前だけですが、ソラエとナブラは多分出ないでしょう。

出ても他のプレイヤーが倒してましたって言う風にする予定。

主人公が関わりある部分でのみレイドボス出す予定です。


マップが切り替わるのではなくオープンワールド仕様だと言うことになってます。

(ただしいけないエリアはある。ペナルティがつく)





初期のエリアボス予定はこちら。


「東の川の異変」

ボス、クラリアス(大鯰)

マナズマの眷属


「西の畑の異変」

ボス、イーグルズ(大鷹)


「南の森の異変」

ボス、コンバットエイプ(大猿)


「北の道を行くには」

ボス、大盗賊オガンダ(人)



コンバットエイプとか雑魚敵で出てます笑

大盗賊ではなくテージシティでは山賊とマフィアになってます。

西は……ケンタウロスの領域がある予定ですが、未だに先に進んでませんね。

ハルピニアとか言う謎の設定があり、それが関係する予定です。




あと、懐かしのスペル・バイブレイドはもともとエナジーシェイクというスキル名にしてました。

そこはかとなくダサいのでやめました。



あと、レベルデータとして。

クラスチェンジあり気のモンスターではこうなってます。

カッコ内がプレイヤーレベルです。


ファイトモンキー10

バトルゴリラ15(25)

コンバットエイプ25(50)


↓これはスティーブンの修業先で出てきた魔物。

ラプトリアシクス30(80)

ティラノロッキー40(120)




見切り発車の勢いが大事だと思い、あんまり設定は考えていませんでした。

書きながらグツグツ煮込んでいた感じです。

ウェブ連載って重要なこと以外はひらめきによって後付けで乗っけて行くのが多く。

徐々に固まって行く節が強いです。



乱文でしたが今日のあとがきは以上となります。

今後ともGSO、グローイング・スキル・オンラインをよろしくお願いします。


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