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 気付いたんだが、【スラッシュ】をマックスまで持って行くのが、せっかく貰った【アポート】よりも厳しい。


 友達に連絡を取って聞いてみると、職業とスキルごとに相性の良い悪いがあるらしく。

 一応職業を戦士にしていると、グローイングがし易いんだってね。


 って事は本来の戦士だったら【スラッシュ】はオール5でマックス、【アポート】は魔法使い以外が使ったらオール20ポイントも必要なヤバスキルだってことかな。


 さておき、さっそく使ってみる。

 ラビット数体しか狩ってないからお金もないし、しばらく回復薬を使うことは無さそうだった。


 死にそうになったら町に戻って休む。

 町にはHPMPを回復できる教会があるから、お布施なんて払わないけど。


「アポート!」


 草原の小石で試してみる。

 指定した小石がシュンッと手元に転位する。


 周りのグリーンラビットは、なけなしのお金で購入した凡庸の長剣で蹴散らした。

 最近は狩り尽くされてあんまり湧いてないから助かる。


 転位した小石を掴み損ねた。

 意外と難しい。


 次は長剣を遠くにおいてやってみる。


「アポート! ……いっ!?」


 手元に来た長剣は、持ち手が逆さになっていた。

 危うく掴みそうになる。


 小石は向きなんて意識してなかったからだろうか。

 次は持ち手を意識してスキルを使用してみる。


「アポート!」


 上手くいった。長剣くらいの重さと形状なら、向きを指定しつつ手元に引き寄せられる様だった。

 さて、これを狩りに活かすとなると……、考えつく限り投げることくらいしか無いんだけど。


 一応拾った小石を投げてみる。

 ドロップ扱いでポンと目の前に小石が落ちるだけだった。






 あったよ【投擲】スキル。

 小道具屋においてある初心者向けのスキルブックコーナーで発見した。


 その他にも【採取】【罠】【鍵開け】【解体】【鑑定】など、冒険を便利にしそうなスキルがおいてあった。


 価格は一律1000グロウ。

 リーズナブルだとは一概にも言い辛かった。


 グリーンラビットからドロップする素材を売ったとしても、あと最低三十匹も狩らなきゃいけない計算になる。しかし、全てが素材を落とすかと言ったら大間違いだ。


 今の装備は、魔法使い見習いの服、魔法使い見習いの杖、魔法使い見習いのローブ。

 チュートリアルで回復薬を貰えるんだってね、ぐむむ。


 とりあえず長剣以外全部売っぱらった。

 懐は暖かくなるが、身体は寒かった。


 寒くないけど、薄いインナーだけじゃ少し心許ない。


 とりあえず【投擲】を買う。

 ついでに【掴み】も買う。


 サブスキルはパラメーターは全職業固定みたいだった。


◇サブスキルツリー

【投擲】

・精度Lv1/3

・距離Lv1/3


【掴み】

・威力Lv1/3

・持続Lv1/3


 これもしかして、ポイント使うの?

 もしかしたらとんでもない糞仕様なのかもしれない。


 これは友達にメッセージを送ってみるしかない。

 こういうの買ってみたんだけど。画像付きで。


 即行返ってきた。


『バカじゃねーの? そんなん使う奴なんかおらんわ』


 これは、やってしまったかもしれない。

 でも【アポート】活かすにはそれしか無い。


 メッセージがとんでくる。


『スキル強化の書は高価だから、考えてつかえ』


 ポイント以外にも強化する方法があると、そう言う事なのか。だったら嘆いてる暇は無い、さっさとスキル上げて【アポート】マックスにしたい。


 もうお金残ってないな、後は回復ポーションを購入しておく。

 財布の中身全部使っちゃう癖が抜けなかった。


 他にも【解体】と【鑑定】があると何かと便利だと思う。

 この小道具屋は覚えた。


 フィールドへ向かう途中、公園の掲示板で地図を今一度確認してみる。

 町の南には深い森、西には草原があって東には大きな川が流れている様だった。


 次の町に向かう道が北へと一本だけ伸びていて、森へと繋がっている。

 森を抜けなければこの町から出られない、そう言う訳なのか。


 あの爺さんは次の町に付く前に一度来いと言っていたな。

 もしかしたら図書館への道というのが、次の町に行くと解放されるのか。


 実際に行ってみないとわからないか。

 流石にグリーンラビットでさえ手こずるレベル帯をどうにかしないとこのまま森へ向かってもただひたすら殺されるだけだろう。


 とりあえず見晴らしの良い場所へ出て、初心者プレイヤーに混ざって狩ることにする。

 いや、一度森へ行ってみても良いかもしれない。


 本当、少しだけ。

 少しだけだよ。

 入り口まで。


※分割ミスってました。

今日は四話まであげます!


ツイッター@tera_fatherです。

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