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九節鞭。


 さて、残ったのはブーメラン属性とかいう謎の曲刀使いと未だ後ろで動けないでいる暗器使い。


「おい、手伝えよなあ」


「……隙が見つからない説」


 迂闊に攻める事をやめたのか、彼らは大きく距離をとって遠距離攻撃に切り替えた。

 曲刀使いは曲刀を投擲し、そして暗器使いは棒手裏剣を投げ続ける。

 俺は奪った鎖鎌を振り回してそれを全て弾いていく。

 暗器使いは棒手裏剣だけか?

 もっと他にも用意してくれているとまさに一人バラエティとしてノミネートしてやるのだがな。


 とりあえず鎖鎌はアイテムボックスに入れておこう。

 悪鬼ノ刀を抜くと邪気を発動してしまうので、ちょっと今回は使わないでおく。

 六尺棒を構えながら、お粗末な武器使い達に本物の武器術というものを教えてやろう。


「まあ、近づかせなければいつか息切れするだろうなあ!」


「わあ、曲刀が四本に増えてまっせ!」


 ブーメラン属性付きの曲刀をまるで曲芸の様に扱うプレイヤーキラー。

 それだけの曲刀を手元で確実にキャッチするにはかなりの技術が必要なのだが……。

 ブーメラン属性だからちゃんととってが手に戻ってくる様になっていのだろうか?

 リアルに近くなったと言っても、そこがファンタジー。


「ふはははテンション上がって来たぜ、俺の夢幻四刀流、いや六刀流だなあ!」


 さらに曲刀が増えた。

 一体何本持っていたんだろうか。

 闇雲に投げられている様に見えて、しっかり俺を狙っている。


「ではその隙をつく説、いくぞ」


 暗器使いが謎に接近戦を仕掛けて来そうなので、早めに手を打っておくか。

 後ろから迫っている曲刀を二つ捕まえてみた。


「は? え?」


 かなりあっさり自分の曲刀を掴まれた事で、曲刀使いは唖然とした表情になっている。

 回転しながら襲いくる曲刀を掴むコツは、色々とあるのだが。

 一つ言えることはしっかり見て掴めば割となんでもキャッチできるのが人間の器用さだ。


「なかなか投げやすい形をしている」


「は? はっぺぇええ!」


 調子に乗って曲刀を全て投げていたのだろうか。

 最初に手元に帰ってくるはずの曲刀が帰って来ず俺に直接投げられてしまったので。

 ブーメラン属性とやらで帰ってくる曲刀を受け損ね、追いかけられる結果となった。


 なんともバカらしい結末だ。

 勝手に手元に戻ってくるのも考えものだよな。

 もっとも、俺が受け取らせない様に曲刀を投げているからになんだけど。


「全く、調子に乗るとやられる説」


 さっきからせつせつせつせつうるさい野郎だが、暗器使い。

 お前は俺を楽しませてくれるのか?


「六尺棒と刀は知っている説。奪った鎖鎌をしまったのは悪手だった説」


 棒手裏剣の投擲と共に、暗器使いが接近戦を仕掛けてくる。

 握りしめた右拳からバグナグが出現しそのまま殴りつけてくる。

 右手の化勁で逸らし、左手手刀にて側頭を叩きに行くが、暗器使いは身体を反転させ左腕で受けた。

 ガシャッと硬い音が響いて、殴った俺の手刀にダメージが入る。


「油断していると痛い目を見る説」


「なるほど」


 少しはできる様だ。

 そして、左腕に巻きつけている暗器の正体がわかった。

 九節鞭。

 なかなか珍しい武器を持っているじゃ無いか。


「暗器の餌食になるがいいせtーー」


「マナバースト」


「ッッ!?」


 強制的に吹っ飛ばす。

 暗器使いなら無駄に喋るな、程度が知れる。

 吹き飛んだ暗器使いは空中で身を翻して着地した。


「な、なんや? さっきの二人がギャグキャラにしか見えへんやん」


 カイトーの意見には予々同意。


「……流石はレジェンドクラス、気当たりですら人を弾き飛ばせるのか説」


「もうその言葉使いやめろよ」


 後ろで関西弁、前ではよくわからん言葉使い。

 少し期待したプレイヤーキラーは全くもって期待はずれ。

 そりゃイライラしてきますよね?

 俺だけじゃ無いはず。

 きっと他の人もイライラしてくるはず。


「九節鞭の餌食にしてやる説」


 ーーブチッ。

 気がついたらマジックブーストを唱え、前進していた。


「破壊力はただの鞭より数倍上だという説!」


 暗器使いの腕から九節鞭が解かれ、大きく振り抜かれた。

 鞭の様にしなり、先端の鉛が俺の頭部を狙って飛来する。


「甘すぎ」


 六尺棒で打ち合い、そして棒先をしならせて九節鞭を絡める。

 そのまま六尺棒を蹴り上げ、絡んでいた九節鞭をすっぽぬかせる。


「あっ」


 どいつもこいつも握りが甘いんだが?

 っていうか、そんなことよりも……。

 九節鞭を鞭みたいに単純に使いやがって、全くなっとらん。


 基本的に九節鞭。

 いわゆる軟器械の類は攻めに強く受けに弱い。

 隠蔽性に優れ暗器によく用いられる武器だ。


 腕に巻きつけて受け用にしていたのは褒めてやるが。

 攻撃を行う際は身体に巻きつける様に這わせて肩、腕、足を使ってやらなければなんら意味はない。

 ただの子供のおもちゃにしか過ぎん。


 やっぱりプレイヤーキラーがこんなおもちゃを持つのは間違っているな、没収。

 逆に俺が教えてやる。


「ふん、予備はある説」


 暗器使いは、腹に巻いていた予備の九節鞭を取り出して振り回し始めた。

 俺も六尺棒から奪った九節鞭に持ち替えておく。


「な、なんや? 何が始まるんや!?」


「死ね! 説ッ!」


 振り回した九節鞭を再び馬鹿正直に振るってくる暗器使い。

 暗器使いの九節鞭の先端は、大きく弧を描いて飛来する。

 八卦掌の基本歩法、扣歩擺歩で適当に躱すとそのまま九節鞭を手に巻きつけてメリケンサックの様にして頬をぶん殴った。


「ごふぅっ!?」


「え、まさかの!?」


 別に身体を這わせてもよかったが、いちいちそこまでするのが面倒になったのでこれで勘弁だな。

 こうして手に巻きつけてメリケンサックまたはナックルガードの代わりにもなる。

 便利な暗器なのだ、九節鞭とはな。

 よし、二つとも回収。

 他にも隠してないか服を漁ると、分銅鎖、寸鉄、手甲鉤、吹き矢、角指と色々ありました。

 ちなみに俺の持っている弾機銛というばね仕掛けで射出される銛も暗器です。


「くっ! 用心棒がやられたぞ! くそっ! 使えねぇ!」


「誰が高い金払って裏ギルドに依頼したと思ってんだ!」


「こうなったらカポレジーム! アンダーボスにご連絡を!」


 倒して全ての武器を頂戴していると、再びマフィア達がわらわら集まって来た。

 丁度、時計塔の封鎖から逃れたのか、上からも大量のマフィア達が降りてくる。


「ど、どないするん? 一難去ってまた一難やで!?」


「こうする」


 九節鞭が二つも手に入った。

 これはこの武器で遊べと仏様が言っているに違いないのだ。

 双対九節鞭、いいと思います。

 これに関してメリケンサックがわりにして殴るのも忍びないので、縦横無尽に振り回してマフィアをけちらそうと思う説。


「ち、近づくなー!! なんかやばいぞーーー!!!」


「ううおああああああ!! なんだあの動きいいいいいいい!?」








鬼に金棒。









説が節になっている問題を修正しました。節っ。

ゲシュタルト崩壊してた節。

節節説説節節節節節!!!!

ぶっちゃけ自分でも笑ってましたわ。

誤字脱字多いにせよ、全て誤字ってまじかwってね

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