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 さて、デスペナルティの時間を考えると今日中に全ての奴らが仕返しに来ることはないだろう。

 私怨でも、何かしらのクエストでも、ターゲッティングは喜んでお受けしてやる。


「散らかったアイテムはどうするよ?」


「全部商人プレイヤーに任せて売っぱらう」


 ニシトモのような太いパイプを持ったやつは、なんでも買い取ってくれる。

 仲介手数料が引き抜かれた額が積み重なってるだけとでも言えばいい。

 もはやニシトモファンドとかして、運用しているのだろう。


 俺からまとまった額を請求する気は無いが、何か物言いがあれば勝手に清算して持ってきてくれるので、俺からすれば最高なのである。

 なんぼでも手数料はらたろかいってな具合で。


「ちまちま売ってんのがバカらしくなってくるな」


「心強いフレンドがいると、冒険が楽になる」


「そうだな、俺も頼めるか?」


「三下さんなら、多分二つ返事だ」


 俺が認める三下さんをニシトモが認めないはずないからな。

 ちなみに、三下さんは生産職に手を出してないらしい。

 やると決まれば盾一本。

 それがゲームの美学というものだった。

 盾っていうかカウンター職人みたいなもんだと思うんだけど。


「生産職で群を抜いてるやつらがいるチームは強いよなァ」


「その通り」


 魔物を狩って狩ってかりまくることよりも。

 狩った魔物の素材をどうするか。

 というものが重要になってきて、そして趣を置かれている。

 システム面でもスキルを前面にするというよりも。

 もはやセカンドライフ的立ち位置としていろんなものを提供するのがRIO社という運営会社だった。


 場所は山の中腹。

 ゴリラ達が縄張りとして支配する場所へとやってきた。


 バトルゴリラは、以前は驚異に映ったものだけど。

 それも懐かしい限り。

 レベルが上がることでバトルゴリラとの間にあった身体的な差というものが存在しなくなっているように感じる。


「不思議な感覚だ、絶対に勝てない獣相手に肉弾戦ができるって」


「ああ……そういや、どの程度までなら生身で狩れるんだ?」


「ヒグマ」


「oh……」


 腕に噛み付かれて千切られそうになったことがある。

 両目を潰して鼻を食いちぎって追い払った。

 人間の中で一番攻撃的な部分って歯と顎じゃ無いだろうか。

 噛み付くという行為は自然界では最もオーソドックスな攻撃方法。


「五感を潰すのが手っ取り早い。だがそれでも引かない奴には噛み付くのがもっと良い」


「トンデモ理論すぎィ」


 んー、それでは実践してみようかな。

 手頃なファイトモンキーをローヴォがかっさらってきた。

 威嚇するファイトモンキー。

 ちなみにある程度レベルが離れるとモンスターは寄ってこなくなるみたいだ。

 バカなやつ以外はね。


「ケキャーーーー!!!」


 吠える猿の尻尾を噛みちぎる。

 ビクンと痙攣してHPがゼロになって消滅した。


「攻撃として認識されてるってことだ」


 ちなみにオーバーキルもそうだが、猿系のモンスターは尻尾が弱点らしい。

 噛みつきが有効なのは、懐かしのチェインバイパーが首に巻きついてきた時に知ったのだ。

 首を巻かれた際の対処法として、決めさせないこと。

 首をすくめて顎でカバーし、そして腕をくいちぎれ。


「ウワァ……スキルもってんの?」


「さすがにもってない」


 道具屋に売ってたら間違いなく購入していた類である。

 だが、さすがに売っていなかった。

 いずれ取得しておくべきスキルだと思う。


「ローレントお前、いつか目とか口からビーム出しそうだな」


「さすがにそんなことはないだろ」


 そんなこんなでバトルゴリラ狩りもそこそこに、南の霊峰まで歩を進める。

 スティーブンにペナルティを食らっているので、転移できないのが痛い。


 救いなのは三下さんも俺も時間と効率を重視するようなタイプでは無いということ。

 自分の足で霊峰、コンバットエイプの巣喰う場所まで行ったことなかった分、道が遠く感じた。

 途中で豚肉狩りという名のオークを倒したり。

 オークの集落というシークレットエリアを見つけてしまったのが、進行を遅らせる要因でもある。




プレイヤーネーム:ローレント

レベル:54

信用度:40

職業欄▽

[中級魔術師(無)]

[漁師]

[契約魔法師]


残存SP:37

ボーナスパラメーター▽

効果値:30

消費値:10

速度値:0

詠唱値:20

熟練値:30

見識値:20


ステータス▽

※※※第二弾アップデートから公開※※※


スキルツリー▽

【スラッシュ】Lv10

【スティング】Lv10

【ブースト】Lv10

【魔闘】Lv36

【エナジーショット】Lv28

【マジッククロウ】LvMAX

【スペル・インパクト(P)】Lv36

【ナート・エクステンション】Lv26

【ナート・イクイップメント】Lv26

【アポート】LvMAX

・制限解除、無詠唱、ストレージ

【アスポート】Lv38

【契約魔法】Lv4

・空き契約数0

・[ローヴォ:バッドラックウルフ]

・[ノーチェ:ナイトメア]

・[コーサー:ボス]

・[トンスキオーネ:アンダーボス]

【投擲】Lv29

【掴み】Lv28




 ちなみにレベル帯は変わらず。

 ラパトーラを倒したあたりで俺はレベルアップを果たした。

 そして、決闘扱いでは無いはずなのに、経験値運びは決闘扱いになっていたみたいで。

 契約モンスターとNPC達は未だレベルを上げていない。


 ノーチェなんか、あと一つレベルが上がればクラスチェンジなのだ。

 今回の冒険の経験値でなんとかレベルよ上がっていてくれと思う。




[スキル【マジッククロウ】がレベル上限に達しました]

[見識値が足りません、ボーナスパラメータにSPをお降りください]




 レベル上限が30っぽいから。

 見識値を30にしてみる。




残存SP:27

ボーナスパラメーター▽

効果値:30

消費値:10

速度値:0

詠唱値:20

熟練値:30

見識値:30




 残存SPもそろそろ効果値とかに振っていくべきか?

 だが、効果値を振りすぎると、詠唱時間が間延びすることが後々判明した。

 スペル・インパクトはこのレベル帯にしてはかなり身にあまるスキルではある。

 俺はごくごく自然に魔法を打ち消すが……。

 三下さん式カウンター術はフレームがなんたら、タイミングがどうたらという厳しい世界の話だという。

 圧倒的威力が無いと難しいとのこと。

 自分なりの最適値を目指すとするならば。

 無難なのは全て同じ数値であげていくことがいいと。


 運営に書いてあったんだってよ!!

 ちくしょう!




[スキル【マジッククロウ】は上位スキル【マジックエッジ】に上書きされます]

[剣技スキル【スラッシュ】【スティング】と【マジックエッジ】を上限まで取得しています。特殊派生職業称号“魔法剣士”を獲得しました]

[身体能力スキル【ブースト】がレベル条件に達しています]

[魔法剣士スキル【マジックブースト】が解放、上書きされます]




 む!?

 なにやらスキルツリーが騒がしいことに。






昨日は更新できず申し訳ありませんでした。

確定申告でゲフンゲフン。

インフォメーションメッセージを見ない弊害がこんなところにありましたね。

もう少し周りに気を配ろうぜ、ローレント。





あとがき小話。

またゲームにはまってしまいそう。

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