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 さて、相手の名前はラパトーラ。

 四属性魔法使いパトリシアの弟子だ。

 四大属性の魔法スキルを全て操るらしい。


 スキルを持ちすぎるとレベルが上がりづらくなるわけだが、それで69までレベルをあげたということは、相応の実力者であるという事実が見込まれる。


 対する俺は無属性魔法使いスティーブンの弟子。

 まあ、無属性魔法とか教えてもらったことないけど。

 だいたいアポート、アスポート、テレポートを教えてもらうだけの関係だったはず。

 いつのまに弟子になってた。


 初期の頃は右も左もわからないから教えを乞ってばかりだったな。

 でもまあ、悪くない感覚だ。

 師匠の顔に泥なんか濡れないな、ここは勝たせていただこう。

 ちなみに今の俺のレベルである。




プレイヤーネーム:ローレント

レベル:53

信用度:140

職業欄▽

[中級魔術師(無)]

[漁師]

[契約魔法師]


残存SP:34

ボーナスパラメーター▽

効果値:30

消費値:10

速度値:0

詠唱値:20

熟練値:30

見識値:20


ステータス▽

※※※第二弾アップデートから公開※※※


スキルツリー▽

【スラッシュ】Lv10

【スティング】Lv10

【ブースト】Lv10

【魔闘】Lv35

【エナジーショット】Lv27

【マジッククロウ】Lv29

【スペル・インパクト(P)】Lv35

【ナート・エクステンション】Lv25

【ナート・イクイップメント】Lv25

【アポート】LvMAX

・制限解除、無詠唱、ストレージ

【アスポート】Lv37

【契約魔法】Lv4

・空き契約数0

・[ローヴォ:バッドラックウルフ]

・[ノーチェ:ナイトメア]

・[コーサー:ボス]

・[トンスキオーネ:アンダーボス]

【投擲】Lv25

【掴み】Lv26


生産スキルツリー▽

【操船】Lv5

【漁具】Lv13

【潜水】Lv8

【採取】Lv7

【工作】Lv10

【木工】Lv1

【石工】Lv1

【解体】Lv10

【鑑定】Lv12


契約モンスター▽

【ローヴォ】バッドラックウルフ:Lv4

特殊能力:悪運の瞳

装備:合わせ翅と翡翠の首輪

【ノーチェ】ナイトメア:Lv24

特殊能力:幻惑

装備:無し

【コーサー】ボス:Lv48

特殊能力:組織化、カリスマ

装備:鋭い黒鉄のレイピア

【トンスキオーネ】アンダーボス:Lv89

特殊能力:組織運営、カリスマ

装備:魔銃




 またレベルアップが遅くなるのかな?

 ノーチェさんすいません。

 もしかしたらテイムクリスタル行きかも。

 ってかコーサーとトンが頑張って狩れば俺に経験値が入る。


 何をやっている。

 コーサーは戦闘狂に仕立て上げて経験値マンにしよう。

 ボーナスパラメーターの放置具合がすごい。

 ここまでプレイヤースキルとやらでやってきたおかげかな。

 魔物と戦うようになったら嫌でも上げなきゃいけないだろうし。


「準備はいい? よかったら初手はあんたにあげようか?」


 そんなセリフを吐き捨てるラパトーラ。

 好機、乗らないはずがない。


「ではお言葉に甘えて」


 この後三下さんとどきどきキャンプが控えてるから。

 あっさり勝たせてもらいたいところ。


「ナート・エクステンション」「ナート・イクイップメント」「ブースト」


 六尺棒を右手に構えて、低い姿勢を維持したまま接近する。

 六尺棒のリーチは長い。

 ギリギリで持ち振り回せば、十メートルという距離なんか一瞬で詰めれる。


「!?」


 俺の六尺棒の振りはラパトーラの鼻先数ミリをかすめた。

 首を引いて避けたつらがブサイクだ。


 何気に反応は早いようだ。

 近接攻撃に慣れているみたいだな。


「つ、次はこっちのーー」


 彼女は後ろに飛びのいて魔法の詠唱を始めた。

 それを見過ごす俺ではない。

 六尺棒を切り返して杖を叩きに行く。

 飛びのいたくらいで六尺棒のリーチから逃れられるとでも思ったか?


「こ、こっちの番でしょ!?」


 初手をやるって言われて、何か伏兵を用意してるのかと思いきや。

 杖を落とされて慌てふためいている。

 っていうか、少しぬるいな。

 魔法使いとの戦いは久しぶりなはずなんだが……。


「ほっほ、本来杖なんぞいらぬ。どこぞのおしゃれアイテムと勘違いしとらんか? ……パトリシアよ」


「なんなのさアレは!? 卑怯じゃないかい!?」


「まあ初めての弟子で、育て方を間違ったかもしれんのう」


 育てられた覚えはないが。

 ここは師匠を立てておきましょう。

 魔法系スキルを使っていくのだ。


「エナジーショット」


「くっ! そんなもの、優れた魔法防御を持つこの私には通用しない!」


 ラパトーラは、ローブを翻して身を守る。

 エナジーショットが掻き消えたあたり、防御力を持ってるのはそのローブだろうか。

 なんとか打ち破れないだろうか。

 そうだ、このスキルはどうだろうか。


「マジッククロウ」


「くっ、ーーキャッ!?」


 接近してローブを引っ掴むと、マジッククロウを詠唱する。

 どこでマジッククロウが発動するのかと思って見ていると、ローブがビリビリに破けた。

 もしかして、耐久度が低かったのか?


「なんで!? うそ!?」


 好機は続くようだ。

 ってかこの女、好機しかない。

 NPCだから顔狙いはやめてるわけだが、そろそろ頭揺さぶって終わりにしようか?


「ラパトーラ! 無詠唱の牽制魔法に切り替えな!」


「は、はい!」


 無詠唱可能なのか、さすがだ。

 四色のエネルギーボールっぽいのが、俺に炸裂する。

 ダメージは大したことない。

 だが、できるだけ上半身で受けるのはやめておく。


「そのまま連弾! 近づけないようにして、詠唱時間を稼ぎ、一発で仕留めな!」


「はい!」


 師弟愛か、いいね、いいね。

 俺にはそんなものなかったからな。

 冬の山に置き去りにされ、中国では知らないおっさんにボコられ。

 中東ではお茶に誘われたらナチュラルに殺されかけ。

 ロシアでは拉致られかけた。


「師匠」


「なんじゃ? わしから特にいうことないぞ?」


「師匠ーーー!」


 やばい、コーサーのノリがうつったかな?

 さて、冗談もこのくらいにして。

 おそらく無意識下で連続で魔法を発動できる何かがあるんだろう。

 地面を前転ゴロゴロしながら躱していく。


「アスポート」


「わっ、きゃっ!?」


 右手に掴んだ砂を眼前に送る。

 地味にスキルレベル上がってるから、小さいものだったら意のままだ。

 本来ならば毒を相手の目とかにやってみようかと思っていたが、こういう公の場では砂だな。


「な、卑怯だぞ!?」


「ふむ、卑怯だから砂は使っちゃダメじゃってよ〜!」


「はい師匠! 卑怯なんですね!? わかりました!」





蹂躙者のスキルの解説だけしておきます。

相手のバッドステータス系の能力の抵抗を下げ成功率を少し上げます。

相手の装備耐久を大きく減らすことも可能です。

称号、一騎当千の一個下にランクされる一騎当百という称号の対なる称号です。

効果も一騎当百と同じステ上昇効果を当然持ちます。

一騎当千系の英雄称号は信用度が非常に下がりづらくなります、かなりいいです。

でもローレントの場合、悪運の瞳によってスルスルと抜け道的な感じが可能。

そして、何より幸運、悪運の運系スキルは、耐久値とか抵抗値のすり抜けに大いに役立ちます。


いつだかトモガラの闘気ガードをすり抜けて手首を切り落としたのもそれで。

幻惑の成功率、邪気の成功率が上がるのもそのおかげです。

そして、マジッククロウで装備ビリビリということは……?


蹂躙者、悪運の瞳が働いていそうですねぇ。

これは、イケナイ匂いがします。

次話、イケナイ匂いがします。


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