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「雰囲気が変わった!?」


「恐れるな! 相手は一人だ! 発砲後、剣でかかれ……そしてアンダーボス、それが溜まったらクルー構わず撃て」


「え……!? 本当ですか?」


「できなきゃお前が死ぬだけだ」


 会話は全て聞こえていた。

 強張った表情を浮かべる新しいアンダーボス。

 さてと、上半身だけインナーになってしまった。

 これは攻撃を食らってる余裕はないな。


 反撃の狼煙を上げろ。

 魔銃の射線から跳躍して外れる。

 そして石柱を真下にアポートして、そのままそれを足場として飛ぶ。

 武器を握り直すよりも早く、適当なマフィアにしがみついて顔面を削ぎ落としてやる。


 こうなればのっぺらぼう祭りだ。

 今なら未確認生命体のように凶悪な謎の死を遂げさせてやる。

 特別サービスね。


「おら、早くしろ!」


「は、はい!!」


 どうやら一筋縄ではいかないのも織り込み済みらしい。

 トンスキオーネ、どこまでも用心深い男だ。

 さすが、ボスたる漢。


 バズーカの砲口に向かって、弾機銛を射出する。

 そしてスペル・インパクト。


ーーバゴン!


 そんな音がして、バズーカ砲はぶっ壊れてしまった。

 相手の最大の武器を破壊したことだし、あとは大将首を狙って突き進むだけだ。


「くっ! なぜ止まらん!? おい! 食い止めろッ!」


 残念ながらマフィアども。

 俺を食い止めたいなら瞬き一つしないことだ。

 最も、ガン開けされた目玉には指とか刀を突っ込んで行くのだがな。


「ひぃっ!?」


「ぁぽぁっ!?」


 お遊びは仕舞いと行こう。

 蹂躙し尽くすよりも効率を求めるわけだ。

 だとすれば狙いは首をはねるのではなく、金的やら眼球やらに絞られてくる。

 他にも色々あるけど、相手の隙をつけばどれも一緒だね。

 視界と玉を潰す方が一番効率いいよ。


「ぎゃああああ!?」


「ァアアアア!?!?」


 片手で鼻を破りつつ眼球をポロリ。

 そして飛びかかるマフィアには悪鬼ノ刀で男の勲章を去勢。

 今日からトンスキオーネファミリーはカマクラブに変更だな。

 生かしてやってるのはこき使ってやるためだぞおら!


「ひっ、ひぃっ!?」


「ああああああ!!!!」


 ドン・トンスキオーネの一喝でまとまりかけていた指揮も無意味なものとなって行く。

 ようやく称号が効き始めたか?

 このゲームにはカルマとか業とかそんなシステムはない。

 悪称号を背負うだけなのだが、いいだろう。

 もうここまできたらトコトンだ。


 復讐者、毒殺者、外道、蹂躙者。

 全ての悪称号よ、俺に集まれ。


 と、いうわけで毒瓶をいくつかアポートし、アスポートで手頃な位置に送ると六尺棒で叩き割った。

 ジュワジュワしてたり急に動けなくなるやついるね。


「うわあああああああ!!!!」


「カッ!?」


「皮膚が!! 皮膚が熱い痛い!!」


 さすがです。

 グレイトクロウラーさん、さすがです。


 投網追加、そして石柱ですりつぶしてやる。

 横飛びで逃げようとしたやつの足を片手で掴んでみた。


「ひい!?」


「逃がさん」


 去勢だ、過剰演出もなんのその。

 そのまま奪ったブツをアンダーボスに投げつけてやる。


「くわっ!?」


「……悪魔か?」


 悪魔ではない、似たような名前で呼ぶならば、修羅。

 もしくは羅刹と呼ぶがいい。

 って、格好つけてみました。なんちゃって!


 対人戦ってすごい熱くなるな。

 なんだから身体の奥底からリビドーが沸き起こってくるようだ。

 こんなにも人肌を恋しくなったのは久々だろうか。


 銃声が聞こえるたびにスペル・インパクトの全身版で守ってるから、MPが少なくなってきた。

 さてちょっとの中毒くらい関係ないだろう。

 MPポーションを乱用しよう。


「クハハハハ!!!」


「ひいいいいい!!?」


「液体頭からかぶりながら笑ってやがる!!!」


 ついでに回復のフェアリークリスタルを起動。

 マフィア共はまさに驚愕の顔を浮かべている。

 フェアリークリスタルを知らんのだろうか?

 今では色々と種類が作られるようになったみたいよ。


「妖精さんがみえる……」


 残念、俺だ。

 妖精さんとか、随分可愛いところまで落ちたもんだな。

 トンスキオーネファミリーよ。


 HPと回復していき、そしてMPもレイラの良いポーションで回復。

 スキルを上からかけ直して、ここぞとばかりに使って行こう。


「なにファンシーなつらしてんだよ。使えねぇな」


 ドン・トンスキオーネが、アンダーボスの頭を撃った。

 あれ、思いっきり貫通してるんだけど?

 もしかして装備を失った状態だったら貫通属性でも持っているのか?


「その辺の雑魚じゃ相手にならねぇのは理解したが、どうする?」


「なにがだ」


「俺がなぜボスをやってるかわかってんのか?」


「知らん」


「……強いからだよ」


 どっぷりとした体からは想像もできない速さで接近し、懐から出した拳銃を至近距離で見舞ってくる。

 近接銃術かよ。

 トコトンいろんなわざを準備してるよな運営! RIO社!


 だが、甘い。

 対人戦において、いくらステータスが強かろうと。

 レベルが高かろうと。


 俺を相手にしている時点で既に負けているも同義なんだよな。

 強い魔物出してくれば俺は確実に負けるだろう。

 とんでもないデカさの猛獣とかさ、絶対王者たる魔物。

 そうなると、ぶつかる手段はレベルとスキルになるんだが……。


 いかん、その状況もワクワクしてくる。

 ライオン相手にどうやって戦う?

 キメラとか、まだ見ぬモンスターがいるだろう?

 こいつ倒して装備整えたら改めてクリムゾンコニーを倒しに行くぞ。


「カッ、はっ!?」


 余計なことを考えている間に決着はついていた。

 闘技大会でも見せたが、コンピューター相手にも間の真髄は通じる。

 銃を構えるという動作に対して、事前に構えておくと良い。


 事前作りと言って、技に入る前段階。

 後の先を取りに行くのだよ。

 二丁拳銃なんか使っちゃって、両手の間に入られたら終わりでしょうが。


「お前が引き金を引く前に、俺が息の根を止めれる」


 喉仏を一捻りするだけでな。

 そして俺にはスペル・インパクトという超攻撃的な無詠唱防御魔法スキルがあるので銃は効かない。


「……約束なんか知ったこっちゃっーーぶボハッ!!?」


 そのまま引き金を引こうとしたので、そのまま捻り潰した。

 一度痛い目を見ないとわからない。

 血の気の多い奴らだ。










[汝は契約を誓うと申すか? ……ならば示せ]


[契約NPC:トンスキオーネ]

[契約条件:悪称号二つ以上取得した状態で相手の心を折る]


[良かろう……、かつてはドン・トンスキオーネと呼ばれ畏怖されていた存在だ。時には非情、悪どいことにもたくさん手を染めて着た。だがボスは、ファミリーを守るために立ち上がるのだ。それを忘れてはいけない……]


[契約NPC:トンスキオーネとの契約が完了しました]




表現的にアレがあったら書き換えます。

ローレント、ゲームの中なのに何やってんだ……。

まあ、楽しそうで何よりですが。


感想読みました。

一度掲示板回と三下さんとわくわく耐久ログアウト禁止キャンプ編が間に挟まれます。


ちなみに契約魔法でNPCと契約しだす奴が一人現れたので、急遽NPCとの契約には契約NPCという文字がでるようになりました(後付け設定ですが、語呂的に勘弁してください)


立ち位置はモンスターと変わらないんですが、違和感ありそうなので。






あとがき小話。(読まなくても結構!)


ホルモンの油にやられて、しんどい目にあってます笑

和牛の時もそうですが、油分がすごい。

ツルリンデンドン。




↓あとツギクルの奴もよろしければ、是非とも、応援ぽちぽちお願いします。

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