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アンダーボスが姿を現した。
それも一人で。
なぜだ、なぜ一人なのだ!
そう嘆いたが、鑑定して見て納得した。
【構成員】Lv70
・アンダーボス
つ、強いぞ!
特殊マップなのかわからんが、レベルが見えるんだよな。
格上相手でも。
レベルが上がっていても、クリムゾンコニーのような強さは感じえない。
獣と人間では、こうも持ってる強さが違うのね。
そう思いながら黙って銃を構えるアンダーボスを見つめていると。
ふっと彼が笑った。
【構成員】Lv62
・カポレジーム
【構成員】Lv53
・ソルジャーエリート
【構成員】Lv54
・ソルジャーエリート
胸熱の展開。
こいつ、敵を召喚するぞ!
もっとだ、もっと召喚しろ!
そう思うと、急に召喚をやめた。
物欲センサーですか?
「ま、小手調べだ。この後にボスが控えてるからな」
「くだらん」
跳躍して隣にいたカポレージムの首を切り落とす。
俺のレベル?
すでに五十一だ。
プレイヤーネーム:ローレント
レベル:51
信用度:135
職業欄▽
[中級魔術師(無)]
[漁師]
[契約魔法師]
残存SP:28
ボーナスパラメーター▽
効果値:30
消費値:10
速度値:0
詠唱値:20
熟練値:30
見識値:20
ステータス▽
※※※第二弾アップデートから公開※※※
スキルツリー▽
【スラッシュ】Lv10
【スティング】Lv10
【ブースト】Lv10
【魔闘】Lv30
【エナジーショット】Lv22
【マジッククロウ】Lv23
【スペル・インパクト(P)】Lv30
【ナート・エクステンション】Lv20
【ナート・イクイップメント】Lv20
【アポート】LvMAX
・制限解除、無詠唱、ストレージ
【アスポート】Lv32
【契約魔法】Lv4
・空き契約数1
・[ローヴォ:バッドラックウルフ]
・[ノーチェ:ナイトメア]
・[コーサー:ボス]
【投擲】Lv23
【掴み】Lv21
コーサー達のレベルは?
契約モンスター▽
【ローヴォ】バッドラックウルフ:Lv2
特殊能力:悪運の瞳
装備:合わせ翅と翡翠の首輪
【ノーチェ】ナイトメア:Lv22
特殊能力:幻惑
装備:無し
【コーサー】ボス:Lv44
特殊能力:組織化、カリスマ
装備:鋭い黒鉄のレイピア
そこそこ上がっている見たいね!
いいね、マフィアマップハマりそう。
とりあえずアンダーボスに邪気は通じないと仮定して。
ガンガン召喚されてる雑魚を駆逐していこう。
ローヴォはその間アンダーボスの陽動だ。
「な、なんだこいつは!?」
「コーサーファミリーのコンシリエーレでーす。ボスの私もよくわかりません。多分魔人かなにかと思ってくれればそれでいいですよ。だから大人しく受け入れてください」
投げやりになってんなよコーサー。
俺は魔人ではなく、魔人がいるならそれを狩る者だ。
魔人か……こういうゲームにはいるんだろうな。
いつ出会えるのだろうか?
期待が膨らんでいく。
「コーサー、白目を剥いては格好がつかないですわよ?」
「いやもう、あはははーーあいた!?」
コーサーが日和っているので適当に切り落としたマフィアの首を投げておいた。
「ひいいいいい!?」
「サッカーの起源ってお判りですこと? っほですわ!」
「うわああ、この女も女でクルーの首蹴り飛ばしてやがる!? こええええ!!」
「お、おい、うろたえるなうろたえるなよ!」
「カポレジーム! 今すぐ取りまとめろ!」
「で、ですが、止まりません!!!」
ローヴォと俺は縦横無尽に部屋の中を駆け抜けていく。
そして石柱をドンドコ落としていく。
バリバリメキメキ音を立てて、トンスキオーネファミリーのアジトの床が抜けていく。
二階の廊下はもうとんでもない有様だった。
「ちょっとローレント様! ここはコーサーファミリーで流用するんですから! あまり壊すとダメでございましてよ!」
「そうだった」
すまんすまん。戦い方を切り替えていこう。
アンダーボスの銃口がこちらを剥いて発砲してくる。
かなりの腕前だな。
アポートでその辺の死体を手元に寄せれなかったらアウトだった。
レイドボスが終わって気づいたのだが。
死んだモンスターならば、アイテム扱いでアポートできたりする。
なぜ、俺は牛肉の時に気づかなかった!
最も、終わったことはどうでもいい。
「二丁拳銃、かっこいいな」
「くっ! こんにゃろ!」
だが、武器に頼ってばっかりでは足元をすくわれるのだよ。
くねくねとした歩調で前に進む。
二足歩行から四足歩行へと切り替える。
これで重心が低くなり狙いにくくなる。
そして体の重心を移動させなくても、脚力腕力を用いて移動ができる。
だから、動きが悟られにくい。
あと壁とかも使えるから、おすすめだよコーサー。
「無理です」
「まだ何も言ってないが」
「いや、とにかく無理です」
なんということだ。
すっかり嫌われてしまったのだろうか。
まあいい、嫌われても戦いはこなせる。
むしろ、一定の嫉妬恨みが行動要因になることって多い。
その気持ちは心にため続けろ。
そしてここぞという時に爆発させるべし。
ローヴォの真似をして、獣の如くアンダーボスにしがみついた。
銃口を自分に向けることはできないだろう。
近づいてしまえば遠距離武器なんぞそんなもんよ。
鼻頭を噛みちぎって、耳をむしってやる。
「ぎゃああああああああ!!!!!」
とても猟奇的な悲鳴が上がってパンパンパンと銃を乱射する音が響く。
それでクルーの眉間が何発か撃たれてる辺り、何かしらの補正があるのだろうか?
「うあああ! うああああ!!!」
「うわぁああああ!!! 化け物だ!!!」
「バカッ!! アンダーボスだよ! 助けるぞ!!!」
「目も耳も鼻も唇も歯も全部ないじゃないですか! どうやったら!?」
「いいから! 生きてたらなんとかなるから!」
「うわあああああああこっちの女もやばいぞ!! 蛇の餌になるなよ!!」
「こっちの一番弱そうな男は白目を剥いて笑いながら斬りかかってくるぞ!? ヤクでもやってんのか!? やばい、怖い! 逃げろ!」
「お、おい! ソルジャーども! 立ち向かーー」
邪気の効果か、それともアンダーボスをのっぺらぼうにしたからだろうか。
混乱がすごい。
その混乱のさなか、ついに一番奥の部屋から一人の男が姿を現した。
姿が現れた瞬間、マフィア達の表情が固まった。
まるで時間が止まったように。
ものすごい光景だ。
誰一人として微動だにしない。
「おい、誰のシマで何やってんだ?」
「う、うああっ!」
ボスの格が違うのか、コーサーがひと睨みで怖気づいた。
盗賊の首領もそういえばこういうスキルを持っていた気がする。
例によって俺には効かないのだが、アンジェリックには効いたみたいだ。
「な、なんという存在感ですこと」
「おい、何サボってんだ? さっさとやれ」
「は、はい!!!」
カポレジーム、ソルジャー達がずらずらと持ち場につき直した。
いつのまにか、壁が取っ払われて、一つの大きな部屋になっている。
ついに、ボス戦というわけか?
混乱していたマフィアの雑魚達は一気に体制を立て直している。
なるほど、そういうスキルもボスは持っているのね?
アンジェリックとコーサー、もしかしたら死に戻りしてしまうかな?
正直、ボスのレベルを見たのだが、守れるか心配だ。
【ドン・トンスキオーネ】Lv89
・ボス
ついにボスがきました。
対人戦では無類の強さを誇っていたローレントですが、一体どうなるんでしょうか?
誰かが感想で言ってましたね。
死に戻りフラグって。
さて、どうなることでしょうかね?
あと、銃が十分に揃っていない。
っていうご指摘もありました。
その通りです。
トンスキオーネファミリーは中堅より少し下。
下の下にあるファミリーはもっとエリアも小さいですし、銃のドロップはありません。
そして、少ないパーティでこうもクリアなんてできません。
設定パーティは平均レベルが五十から六十を最低でも超えてないと、六人で踏破なんで無理です。
イカレポンチ設定野郎ことローレントだからです。
あとスペシャルプレイヤーなら対人戦くらいなら余裕でクリアできるかもですね。
魔物戦と比べて対人戦は得意不得意が分かれるものだと思って書いています。
あとがき小話。(読み飛ばして構いません!)
やっすい店(一皿500円以下)のハチノスは、なんとなく食感がエイヒレに似ていました。
ホルモン系のお店は結構色々な場所へ通っているのですが、シロコロが美味しい店が一番ですね!
シロ!
先日、和牛専門店で適当に一番高いやつ食べてみました。
美味しかったです、でも油分が多いというか、赤身がガッツリ食べたくなりました。
そして和牛店でも結局ホルモンばかり食べる始末。
下が貧乏なんでしょうかね!!
いやほんと、和牛美味しかったんですが……革新的なピキーンと脳に来るほどでもなかったです。
ああ、欲望はつきないのです。
スーパー肉は怖いのでしっかり火を通す派です
二月ももう直ぐ終わり。
うおおお毎日更新をひと月続けることができそうです!
三万ポイントまであと700です!
ツギクルファン投票もなんとか逃げ切りたいものですが、皆様の応援が必要なのです。
是非とも、応援お願いします!
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