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「レベルが鬼のように上がりますわね、もう四十五ですことよ」


 アンジェリックのふとした言葉が俺に突き刺さる。

 俺のレベルはこれだけやってもまだ上がらないだよ。

 ローヴォも含めてな。


 コーサーとノーチェのみ上がっている。

 相変わらずノーチェが楽々レベルアップしているのだが、コーサーの方が速度的に早かった。

 直接戦闘の経験値は結構大きいのかな。

 どういう配分になっているのかはわからない。

 だが聞くところによるとスキルが少ない人はレベルの上がりも早いらしい。


 これでも選んで取ってたはずだけどなあ。

 前のスキルシステムの方がいいって輩も少なからずいる。

 後続組には、とにかくレベルアップだけでも追いつこうと、単発スキルでガンガン狩りに出ているプレイヤーもいるみたいだが……。


 それで上手くいくのは生産職だけだろう。

 戦闘職は趣が狩りだ。

 エンカウントした敵と戦うのに、スラッシュしか持ってません。

 話にならん。

 だったら身体強化スキルを一つだけ絞って取った方がいいんだよな。


 間合いの取り方とか、ガチものの武術をやっていたり。

 運動神経、反射神経がいいつまり天才なら。

 スラッシュしかもってないけど、別に相手の攻撃とか当たらんし武器の間合い完璧だから事足りる。

 っていう状況に持っていける。


 それの体現者って地味に三下さんだったりするんだよなあ。

 本当にブロッキングスキルにこだわって……。

 あ、なんか移動用に踏み込み突きのスキル持ってたな。

 どこかにスキル一個で頑張ってますプレイヤーはいないのか?

 いたら戦って見たいところ。




【コーサー】ボス:Lv39

特殊能力:組織化、カリスマ

装備:鋭い黒鉄のレイピア




 さて、激戦の結果コーサーのレベルがそこそこ上がっている。

 このまま四十まで行って欲しいところなのだが?

 スパルタ教育は一人前になるまでまだまだ続くぞ?


「普通レベルが同じか、すこし下くらいと戦わせませんか?」


「俺は五十越えのカポレジームを倒している」


「すいませんコンシリエーレ、聞いたのが間違いでした」


「でもコーサー、ローレント様のスパルタのおかげで、ソルジャーを倒す速度が少し上昇してましてよ?」


「ほ、本当ですかアンジェリック様! よ、よし、私がんばります! がんばりますのでコンシリエーレ!」


 飴と鞭が順調に叩き込まれているな。

 本当に自然に従順になっていくコーサーを見ていると。

 ケンドリック陣営のアンジェリック親衛隊。

 彼らの成り立ちがよくわかるようだった。

 あの練度、アンジェリックの仕込みの賜物なんだな。

 天才だよアンジェリックまじで。


「ふう、MPポーションの味はどうにかなりませんのこと? やはりなれませんわね」


「良薬苦し」


「あら、ローレント様。カポレジームの御目見得でございましてのことですわ」


「え?」


「カポレジームが現れましたの」


「!?」


 わざとか、わざとアンジェリック語を使っているのか?

 新たな新事実を胸にカポレジームの相手を行う。




【構成員】Lv58

・カポレジーム


【構成員】Lv48

・ソルジャー


【構成員】Lv48

・ソルジャー


【構成員】Lv45

・ピックポケット


【構成員】Lv45

・アセシナート


【構成員】Lv46

・アセシノ


【無法市民】Lv50

・ペナーレ


【無法市民】Lv50

・ペナーレ


【無法市民】Lv50

・ペナーレ




「ぐふふふ、あれだけ上で騒いでたくせに、何余裕の表情してるのかねぇ?」


「トンスキオーネファミリーをあまり舐めるなよ」


「ここまでコケにされたメンツを上役が許すと思うなよ?」


「ぐふふふ、この世のあらゆる殺し方を試してあげましょうねぇ?」


 相手の布陣はカポレジームと両脇にソルジャー。

 そしてトランプをシャシャシャシャっとかっこよく動かしている若いピックポケット。

 アサシンの男女は今回もセットで一人づつ。

 後は少なくないペナーレがそれぞれ農具やら剣やら、各々に目を血走らせながら鼻息を荒くしている。


「これはエスメラルダちゃんを出しますのこと?」


「いや、回復させておいてくれ」


「ローヴォ、アンジェリックはコーサーと一緒に遊撃。この量は邪気を使う」


「わ、わかりましたですわ。ふぁぁ、かっこいいですのねその瞳。妾ぽっ」


 今から戦うんだからそういうこと言わないで欲しいのだが……。

 とりあえずシカトしておこう。

 ハッと気づいたアンジェリックが顔を赤くした。


「え? なに?」


「な、なんでもありませんわのですのこと!」


「は? とりあえず狩るぞ」


「ぐふふふ、狩るってこっちのセリフなんですけどねぇ、たった三人と一匹で一体何をするというのですかねぇ?」


 カポレジームが控えていたペナーレに目を向けた。

 そして懐から白い粉を取り出すと言った。


「これが欲しかったらあいつらを殺しなさい」


「う……あ……くれぇ!! ……くれぇえぇ!!!」


「やる! やるぅ! 殺すからぁ! くれぇ!!」


「けひっ! 粉ぁ! 粉ぁあああ!!」


「ぐふふ、これで狩るもの狩られるものがはっきりしましたねぇ? 気分はいかがですかなぁ?」


 薬中共か……、ゲームで出していいのかこれ?

 白い粉とやらがジュースとか小麦だったらいいけど。

 あまりにも食料自給が悪くて小麦を欲し狂ってしまったとかな。


 まあいい。

 とりあえず気持ち悪い笑い方をするカポレジームに言い返しておこう。


「狩るのは俺だ、蹂躙してやる」


 我ながらすごくかっこいい瞬間なんじゃないか?

 決め台詞が決まった瞬間ってすごくいいよね。

 おっほ。


 強運、幻惑、そして邪気。

 連続アポートで石柱の雨。

 下水の中にドバンドバンドバン!


「うわぁあああ!?」


「ひ、っひぃ!!?」


「うぎゃああああああ!!」


 汚い水しぶきとともに、ペナーレの首を落としていく。

 ド派手な攻撃が思わず敵の攻撃を止める。

 アンジェリックとコーサーとローヴォはピックポケットを邪魔しに行っていた。

 だが俺の方を向いて口を開けているのはいただけないな。

 ピックポケットのスキルが発動しているじゃないか。


「ナンバークラブのクイーン! ついてる! この異常状態を回復させろ!」


「う……、ど、どこだ!?」


「あいつどこに消えやがった!?」


 ソルジャーの驚く声が聞こえる。

 索敵が上手いであろうアサシン達に居場所を聞いていた。

 アサシン達は突き立てられた石柱を動かしにかかる。

 イシマル謹製はなかなか壊れないよなあ。


 ちなみに俺がいるのは下水の浅い部分からさらに奥に行った一番汚く深い場所だ。

 水は濁っているが、視界が悪くても場所はわかるしいいや。

 漁師スキル持ってるからな。

 潜水可能なのだ。

 動きに支障は?

 今のところ大丈夫だ。


「っ!? うごっ!?」


 アスポートで石柱を再び下水に落として視線を陽動する。

 そして深い場所に来たアセシナートを引きずり込む。

 驚愕の瞳を見せるアセシナートの喉仏に剣を差し込んだ。


「ア、アセシナート!? どこに言ったのです!?」


 アセシノの声が響く。

 水面にいる敵達からすれば、いきなり消えたように思えるのか。


「ばぁっ」


「〜〜〜〜〜〜〜〜!?」


 ヘドロをかぶってアセシノの目の前に出てやった。

 ビクッ!? と驚愕してるが見て取れる。

 そのまま抱き込むと再び下水の中へ。


「お前達! 捕まえなさい!」


「う、げ、下水の中ですか?」


「そうです! 早くしないと、このまま弄ばれたままでしょうね!」


 さてアセシノをどうしてくれよう。

 セクシャル的な意味で関節技ってありかな?

 マスクを取る。

 美人だ。


 ああ、こんな美人と契約したい。

 だが敵だ。

 今回は潔く散ってもらおう。


 よし、コーサーファミリーの暗殺者部隊は全てアセシノで構成しよう。

 表向きはメイド集団にして、俺好みの戦闘タイプに仕立て上げたい。


「くっそぉ! クセェ!」


「どこに行きやがったぁ!!!」


 下水に侵入して来たソルジャー達。

 一度無視しよう。

 まずはカポレジームだ……。



毎日更新の方はなんとか続けれそうで一安心です。

多分ストーリーでは関係なくなりそうなんで、カードマジックの方をちょいと説明。

2〜10までの奇数偶数によって個人、全体で効果が分かれます。

2、4、6、8、10は全体。

2は指定攻撃魔法スキルレベルアップ。

4は指定補助魔法スキルレベルアップ。

6は指定攻撃スキルレベルアップ。

8は指定身体強化スキルレベルアップ。

10は指定攻撃魔法スキル、指定身体強化スキルレベルアップ。

11以上からハート、ダイヤ、クラブ、スペードでそれぞれ効果が変わります。

エースとジョーカーとセブンもそれぞれ他の効果を持ちます。

って感じで設定は作られていますが、実際にストーリー中には詳しく出て来ませんので!

すいません!



あとがきには、設定諸説もろもろも随時行いたいと思います。

感想でご指摘があったり、こうこうこういうのはどうだとか意見があればちょいちょい解説含めて行きたいと思います。



↓新作です。

「奈落に落ちた俺が超能力で無双する」

http://ncode.syosetu.com/n5083du/

↓あとツギクルの奴もよろしければぽちぽちお願いします。

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