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感想欄で煽られたんで、もうゆるしたってや更新です。
俺の心境は子を谷底に落とす虎だ。
あれ、虎だっけ?
虎だよなぁ、ジジイじゃないよな。
「ひょあああああああ!!」
「加勢しなくていいんですの?」
「いい、それに強いのは大体倒してある」
ローヴォとエスメラルダがいつでもサポートに入れるようになっている。
そうして考えれば、かなり手厚いサポートを受けてると思うけどな。
まあ、ローヴォの幸運補正があるからこいつ。
試練は究極的にヤバい奴を与えるのだよ。
「俺らも俺らでやるぞ」
「はいですわ」
アンジェリックは再び精霊魔法の詠唱に入る。
テージシティの煉瓦作りの壁に階段状の石がせり出してくる。
そう言えば彼女、土と水属性が先に育っていたな。
精霊魔法は単純なダメージは低いが、こういう部分で自由度が高いのだろう。
「ほほほ、全ては絡め手が有効なのですわ。戦わずして勝つ事こそ勝利。我が家の家訓でして」
「へぇ」
相手を煽るだけ煽って放置。
とかそんなんじゃ無いんだな。
ちなみに内の家訓は何だっけ。
ああ、敵に情けは捨てろか。
敵じゃなかったら情けはかけろ。
確かそんな感じの非情にアバウトな奴だった。
トンスキオーネファミリーは?
敵だあ!
別に足場を準備しなくても壁くらい登れるのだが。
せっかくなのでアンジェリックが用意してくれた足場に乗って屋根の上へ駆け上がる。
下はコーサーに任せておこう。
「土の精霊と風の精霊が簡単な地理掌握をやってみましたが、どうやら下水と屋上もマップとして機能してるみたいでしてよ?」
「三倍ボリューム、文句無し」
地下は後回しにして、コーサーがよく見える屋上の敵を狩りましょう。
【準構成員】Lv29
・アソシエーテ
【準構成員】Lv28
・アソシエーテ
【構成員】Lv36
・ソルジャー
【構成員】Lv35
・アセシナート
【構成員】Lv34
・アセシノ
「まあ、女の構成員ですこと?」
「アセシノ……、暗殺系?」
アセシナートとアセシノは共に暗殺者って意味合いだったよな。
男女で名称が違う感じの。
日本の言葉で言うと、忍びとくの一だ。
「囲え」
「ハッ!」
一番レベルの高いソルジャーが指揮を取るのか。
とりあえず前方にサーベルを持ったアソシエーテが二人。
そして左右から屋根の上を駆け出しているのがアセシナートとアセシノ。
ソルジャーは高みの見物と来た。
「素早いですわ! 屋根の上だといいますのに!」
「アンジェリックは屋根の天辺で俺の支援だな」
「心得ておりましてよ。動けば邪魔をしてしまいそうですし」
身軽な暗殺者が屋根の起伏を使って下から抉り込もうとしてくる。
そして一人のアソシエーテは正面切ってくる。
三方向からの攻撃ですか。
そうですか。
両手にそれぞれ鬼魔の長剣と魔樫の六尺棒を構える。
まず正面をどうにかしよう、圧倒的なリーチでアソシエーテを屋根から叩き落とす。
「へあっ! そんな棒切れ叩き切ってやるぜ! ——なぁっ!?」
残念ながらこの棒切れは特別製だ。
攻撃力を限界まで高めてあるのだよ。
そして俺の魔力の高さによって丈夫さやなんやらが全て上昇する。
まあ現時点ではカンストさせてるから。
スキルでも何でも無い一撃で折れる事はまずないだろう。
「チッ! 油断してんじゃねぇ!」
ソルジャーの一喝で残った一人が慎重に前進する。
どうやら暗殺者二人の到着を待つらしい。
「死ね」
「死んでください」
む、女の子の方は美人だ。
……契約魔法はまだレベルあがらんのか?
ちくしょう。
両脇からの確り間合いを把握した上での攻撃。
こりゃ共倒れを担うのは無理だな。
手甲で受け流しても取り回しやすいナイフならすぐに切り返した攻撃が可能だろう。
よし、再び四足で。
屋根の上でこそ、絶対的な安定感を得られるんだよな。
武器はとりあえず放り投げた。
「ハッ! こいつ武器捨てやがったぜ!? 諦めたのか?」
「油断するな!」
「ですけどね、上役さんよ。こいつ俺達トンスキホーテ舐めてるんじゃ——ペゴアッ!」
馬鹿が喋ってる間に四足歩行で駆け上がってぶっ飛ばした。
正確には、突進で体勢を崩して、そのまま屋根の下へ叩き落とす。
よし、戦場で油断してつまらない結果にしてくれた奴にはお仕置きだ。
屋根からの転落死では死なせないに決まっている。
「——ッッ!? ぴぎゃああああ!!!」
落ち行く股間に、弾機銛を撃ち込む。
ビインッ、ブチャッ。
って感じの音がして、なんか感覚的に骨盤に刺さってんじゃないかなって具合だ。
痛そう……。
「ひいっ、ひいっ!! やめてやめてやめてええええ!!」
「返すよ」
「チッ」
対象をアンジェリックに切り替えた暗殺者の一人にぶん投げる。
飛び退くアセシナート。
そして涙と香ばしい体液を撒き散らすアソシエーテは、アンジェリックが作り出した土壁にぶつかって逝った。
「汚物を投げないでくださいまし?」
「すまん」
とりあえずアセシナート抑えてくれてる間に。
俺がアセシノを相手しよう。
ぐへぐへへ。
「ッ!? 嫌な予感がした。こいつ、目が緑色に光っている!?」
「ラッキースケベは許しませんことよ? その女は妾が担当しますわ?」
うおっ。
四足歩行で獣の如く飛びかかろうとしたら、目の前に土壁が作られたではないか。
危なかった、ぶつかったらどうしてくれるというんだ。
「女だからって舐めてもらったらこまりますね……」
「俺はこの変態か。恐ろしい奴だ。獣みたいな動きで」
「あ、ムカ」
ちょっとローレントさん。
今のはムカつきましたよ?
後悔しても知らんからな。
たかが暗殺者風情が。
バレンタインが何だ!
バレンタインが何だ!
バレンタインが何だ!
今、この怒りがローレントに移り。
トンスキオーネファミリーにぶつけられる。
っていうか!
ここ一週間連続更新いっぱいやったでしょ!
許して!
もう許してやったらどうや!!!!
少しでも更新稼ぐ為に。
新作も連投しますよ。
バレンタインですしね。
ちくしょう。
是非、新作読んでやってください。
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「奈落に落ちた俺が超能力で無双する」
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社畜の如く更新しますから。
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