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今日は二回更新です。


 ナイトタイムに入って狩りのレベルを上げよう。

 テージシティではナイトタイムに入ると昼間に見た人だかりが極端に少なくなる所がある。

 それが深部という治外法権バトルフィールドなのだ。


 広々とスペースの取られた資材置き場。

 様々な木箱と、それを管理する倉庫が横並びに建てられている。

 さて、アウトローから進化したクリミナル達がにやけながら徘徊し、時折集団での乱闘が勃発する。


「週に一度の抗争日じゃないってのに、こんな」


 ぞっとした顔つきで、コーサーはクリミナル達を見やる。

 彼が一人で赴いたのは裏路地の奥深くってところか?

 夜半のこうした誰にも悟られるいざこざは見た事が無いらしい。

 意外と良いコちゃんだな。


「面白い事になってると思うけどな」


「相談役は強いから言えるんです。とてもじゃないですが俺には」


「俺が居るから頑張ってみろ」


「相談役……」


「にいちゃん俺も居るぜ」


「わたしも」


 ボスが怖じ気づいてどうするんだ。

 コーサーの精神力を鍛えるためには、少し荒療治だが、こういう風にレベルの高い場所へ無理矢理にでも連れて行った方が良い。




【無法市民】Lv30

・クリミナル


【準構成員】Lv26

・アソシエーテ


【無法市民】Lv25

・アウトロー




 準構成員という新しい敵。

 チンピラの中に、何人かマフィアの構成員っぽい奴が紛れていた。

 鑑定しないとわからない程、似ている。


 とりあえず狩るんだよ。

 コーサーは俺と契約してモンスター扱いだから、死んでも蘇る筈だ。

 だがワルドとベスタはわからん。

 ローヴォをつけておく。


「黒鉄で出来ているがレイピアは脆い、打ち合うなよ」


「棒切れで剣と打ち合ってる人が何言ってるんですか!!」


 確かに、魔樫の六尺棒は黒鉄の剣より硬い。

 だが、剣の腹を捌く技術を見ろと言ってやりたい。

 いいか、ただ受けているのではなく、流しているのだ。


「おっと手が滑った」


「ひいっ!」


 気勢を上げてナイフを振るってくるアウトローの顔をぶち抜き、そのまま六尺棒を切り返して手に持っているナイフを打ち付けた。


「もらったあああ!! ――ペャッ!?」


 身体を強ばらせた隙を狙って、アソシエーテが混戦の中コーサーを狙ってくる。

 弾機銛をこめかみにぶち抜いておいた。


「それくらいで怖がるな」


「……は、はひ」


 子供達を見ろ。


「なんか身体が軽いんだ!」


「えなじーぼーる」


 ワルドとベスタはローヴォの背中に乗って無双していた。

 やるじゃん、子供達。


「しっかりしろ」


「は、はい」


 コーサーにはいずれこの裏社会を統べてもらう。

 テージシティはまだ誰の手も及んでいない筈だし、こんな裏路地に来るプレイヤーも中々居ないだろう。

 ましてや、契約魔法を持ってる人は確実にいない筈。

 少々ガメツいが、ここは自分の取り仕切る組織をいち早く育てて、これからに備えよう。


 へっぴり腰のコーサーにはまだまだギリギリまで追い込んでやる必要がありそうだ。

 そうだな、丁度倉庫の中でマフィア同士の抗争が勃発した所だった。

 規模は小さい、準構成員達の意地の張り合いと言った所。


「混ざって来いよ」


「か、勘弁してくださいよ」


「……ローヴォ」


「ワォン!」


 鳴き声が響いた。

 そして全員がこちらを見た。


「見られたか」


「流石に始末した方がお互いのためだよな?」


「ああ、やっちまうか?」


「続きはこいつらを八つ裂きにしてから」


 コーサーが頭を抱える。

 ローヴォに乗ったワルドとベスタは意気揚揚として駆け出して行く。

 俺は、アスポートで手元に寄せた投網投げ込みながらコーサーに言う。


「別に強いスキルとかあっても良い。だが、それで身に付く自身は砂上の楼閣にしか過ぎないぞ」


「ぇ……」


 マフィアの集団相手に六尺棒で斬り込む人間だっているんだ。

 主に俺だけどな。

 コーサーに逞しく育ってくれて貰わなければ、契約した意味は無いだろう?

 って事で、ホラいけよ。


「いたたたた!!」


 しばらくお蔵入りしていた釣り竿で彼の服を引っ掛ける。

 思いっきり引っ張って彼をマフィアの集団にぶつけた。


「何だテメェ!!」


「型はどうでもいい、死にものぐるいで戦ってみろ!」


「ウォン!」


 ローヴォも後輩であるコーサーを鼓舞しているな。

 中々面倒見の良い奴だ。

 しっかりワルドとベスタに安全なルートを取りながら、時折強運の瞳が光り支援している。

 流石に覚悟を決めたのか、コーサー。

 中々いい目になったじゃないか?


 さて、皆で仲良くレベルアップだな。




[プレイヤーのレベルが上がりました]

[契約モンスター:ローヴォのレベルが上がりました]

[契約モンスター:ノーチェのレベルが上がりました]

[契約モンスター:コーサーのレベルが上がりました]




 戦闘に参加していなくても契約魔法はレベルが上がる。

 何と言う、アドバンテージ。




プレイヤーネーム:ローレント

レベル:46(45→46)

信用度:83

職業欄▽

[中級魔術師(無)]

[漁師]

[契約魔法師]


残存SP:13(10→13)

ボーナスパラメーター▽

効果値:30

消費値:10

速度値:0

詠唱値:20

熟練値:30

見識値:20


スキルツリー▽

【スラッシュ】Lv10

【スティング】Lv10

【ブースト】Lv10

【魔闘】Lv18(16→18)

【エナジーショット】Lv6(3→6)

【マジッククロウ】Lv6(3→6)

【スペル・インパクト(P)】Lv13(12→13)

【マジックアンプ・ナート】Lv20(19→20)

【マジックウェポン・ナート】Lv20(19→20)

【アポート】LvMAX

・制限解除、無詠唱、ストレージ

【アスポート】Lv16(15→16)

【契約魔法】Lv3

・空き契約数0

・[ローヴォ:ラッキーウルフ]

・[ノーチェ:ナイトメア]

・[コーサー:ボス]

【投擲】Lv19

【掴み】Lv13


契約モンスター▽

【ローヴォ】ラッキーウルフ:Lv20(19→20)

特殊能力:強運の瞳

装備:合わせ翅と翡翠の首輪

【ノーチェ】ナイトメア:Lv8(5→8)

特殊能力:幻覚

装備:無し

【コーサー】ボス:Lv25(21→25)

特殊能力:組織化

装備:鋭い黒鉄のレイピア




 色んな物がいっぱい上がってしまった。

 ワルドもベスタも軒並み18くらいまでレベルアップしている。

 スキルレベルもかなり上昇した。

 そして、地味にローヴォがレベル20の節目に入った。

 クラスチェンジはどうだ?




[マジックアンプ・ナートのスキルレベルが上限に達しました]

[該当する上位スキルはナート・エクステンションです、上書きされます]

[マジックウェポン・ナートのスキルレベルが上限に達しました]

[該当する上位スキルはナート・イクイップメントです、上書きされます]



【マジックアンプ・ナート】Lv20

【ナート・エクステンション】Lv1


【ナート・エクステンション】無属性魔法

魔力を多く消費して威力を増幅するアンプと比べて元のMPを拡張させるスキル。

パッシブ効果、最大MP拡張。

アクティブ効果、魔法攻撃力増加。


【マジックウェポン・ナート】Lv20

【ナート・イクイップメント】Lv1

全ての道具に魔力相乗効果を期待できる様になるスキル。

パッシブ効果、魔力相乗効果、攻撃用ではない道具にもアクティブ効果が乗る。

アクティブ効果、物理攻撃に魔法攻撃力を重ねる。


[マジックアンプ・ナートのスキルレベルが上限値に達しました、しかし見識値が規定値を超えていませんので、派生魔法スキルが解放されませんでした]

[マジックウェポン・ナートのスキルレベルが上限値に達しました、しかし見識値が規定値を超えていませんので、派生魔法スキルが解放されませんでした]




 ローヴォのクラスチェンジではなく。

 スキルのクラスチェンジが行われた様だった。

 どうやら見識値が足らずに派生スキルは見つからなかった。

 見識値に振っておくか?


 いや、ここは貯めておくべきだろう。

 まだまだ困難には差し掛かっていないのだ。








 パッシブ効果つきのスキルがついに登場。

 いや、闘気とか魔纏とかさ、他にも色々あったけど。

 一先ず無属性魔法スキルでの登場は初めて?となりますかね?


 次回の更新から再びイベントの兆しがあります。

 というかゲリライベントがついに始動です。

 今までに蓄積した因果関係がぼわーっと解放されて行くようです。


 はい、展開が遅いと良く言われます。

 10万字部分まで再び読んでみましたが、魚のエリア中ボスみたいなの倒して、拠点解放して、掲示板回とかそんな山なし谷なしでした。


 いずれこっそりドラマチックに治しておきたいです。

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