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五話 (コミュ部)創部

今年受験のため続きをかけなくなりました。詳しくは活動報告を見てください

「もうこんな時間になってたんだね」

 沙耶のその言葉を聞いて時計を見てみるとちょうど六時を刺していた。

「私もびっくりしちゃったりしました」

「もう朝の六時とかビックリだぜ」

 泰司の雑なボケは流すとしよう。

「……つっこみがほしかったぜ」

 俺がつっこまないのを見て沙耶がつっこみを入れた。

「六時じゃないよ」

 ドガ。

「フガッ」

「六時だよ!つっこむなら朝ってところだろ!」

「そうなの?ボク、つっこみなれしてないから間違えちゃった」

「腹が痛いぜ……」

 つっこみの時に沙耶に殴られた泰司は腹を押さえている。

 初めて会ったときもとび蹴りされたし、人の腹を殴りながらつっこむし、沙耶は暴力的な所があるのかもしれない。

「そんな事よりこれ書いてほしいんだ」

 沙耶はジャーンと言いながら一枚の紙を通学かばんから取り出して机の上にバンと言う音が出そうなほど勢い良く置いた。その紙を見てみると、創部届けと書いてある。

「皆が書くところは部員名のところと、誕生日、学年クラスだよ」

 あれ、そういえば俺ってあれだしたような

「入部届け出した俺もこれを書かなくちゃいけないのか」

「入部届けだしたてのは冗談だよ。まさか本当に信じてるとは思ってなかったよ」

 通りでカバンの中に入部届けが入ったまんまだったわけだ。

「それに、縄で縛られてる人が入部届け出すことは不可能だと思うよ」

「確かに俺が先生だったとして、縄で縛られた生徒が職員室来たら警察に電話するな」

 俺と沙耶が初めて会った時の事を話していると泰司が会話に入ってきた。

「縄でしばかれた時の事について詳しく教えてほしいぜ」

「しばられたな!一文字違いで俺が被害者から変態に変身するだろ!」

「何を言っちゃっているのですか?変態さん」

「麗華の中で俺は変態だったのか!?」

「秀二は昔から団体だったぜ」

「だんたいじゃなくてへんたいだろ!俺一人で団体ってどんな状況だよ。そして俺は変態じゃないからな!」

「そうだね。秀二は山菜だもんね」

「……秀二さんは山菜ですか……」

「とうとう人間ですらなくなくなっ――いたたたたた。れ、麗華俺を噛まないでくれ!」

「秀二さんは山菜らしいので味見させてもらっちゃいました」

「山菜のわけが無いだろうが!山菜の人間ってどんなんだよ」

「噛まれてる秀二を見てるのは楽しいぜ」

 何か今の泰司の発言むかつくな。よし。俺と同じ目にあわせてやるか。

 「麗華。泰司は牛肉の味がするらしいぞ」

「……牛……肉……」

「おれっちの事をそんな目で見ないでほし――いたたたたた。おれっちの肉がっ。おれっちの肉がっ」

 確かに安全圏から見てると少し楽しいな。

「ボクも秀二の事噛んでみようかな……」

「沙耶……それは冗談だよな?」

「今のところは冗談だよ」

「これから冗談じゃなくなることもあるのか!?」


 何とか創部届けを書くことが出来た。後はこの創部届けを先生に提出するだけだ。

「じゃあ、ボクと秀二で創部届け出しに行くから泰司と麗華は帰ってて良いよ」

「また明日だぜ」

「じゃあ先に帰らせてもらっちゃったりします」

 泰司と麗華は俺と沙耶を置いて教室を出て行った。

「俺も行く必要あるのか?沙耶一人でも出すだけだからできると思うけどな」

「一人だと寂しいからさ。でも、四人だと邪魔になっちゃうから秀二と一緒に行こうかなと思ったの」

「だったら俺じゃなくて家が同じ方角にある麗華と一緒に行けばよかったんじゃないか?」

 先ほど知ったのだが麗華と沙耶の家は歩いて10分くらいの距離にあるらしい。だが、二人とも相手を見かけたことは無いそうだ。ちなみに俺と泰司は中学校が一緒で、5分ほどしか家も離れいていない。

「だ、だって秀二と一緒にいたいなと思ったから……2割ほど」

「8割は一緒にいたくなかったのか」

「冗談だよ。冗談」

 沙耶は結構冗談を言うタイプなのか。

「とりあえず創部届けだしに行くぞ。そろそろ生徒下校時間になっちゃうしな」

「そうだね。じゃあ話は走りながらしようか」

「歩きながらな――って、本当に走っていくの!?」

 俺は全力で走っていく沙耶についてく。


  ~職員室~

「はい、確かにお預かりしました。では明日から正式に部活動を始めていただいて結構です。部費や先生の指名などありましたら教えてください」

「部費は特に無くて大丈夫です。先生も別に誰でもいいです」

「わかりました。では、顧問をしていない先生から一番コミュニケーション部に向いていそうな先生を選びます。早ければ明日には顧問も部活動に参加します」

 一番コミュニケーション部に向いていそうな先生ってどんな先生か少し気になる。

「わかりました。じゃあ失礼します。じゃあ秀二行こう」

「失礼しました」

 俺も職員室を出る前に挨拶を言っておく。


 俺と沙耶は下駄箱に向かっている。

 そして思っていたことを沙耶に話す。

 「案外簡単に創部って出来るもんなんだな」

「うん。秀二はこの高校に入ってまだ日が浅いからあまり知らないかもしれないけど、この高校は他の高校に比べて創部しやすいんだ。だからボクシングフラフープ縄投げ部みたいな異質な部活もあるんだよ」

「確かに普通の高校だったらボフナ部(ボクシングフラフープ縄投げ部の略)なんか絶対作らせてくれないだろうな」

 もしかしたらこの学校には他にもおかしな部活があるのだろうか。少し気になるな。

「ボフナ部って何?」

「俺が作ったボクシングフラフープ縄投げ部の略だ。そのまま言うにしては長くて面倒だから略してみたんだ」

「そうなんだ。じゃあ、コミュニケーション部は略してコン部だね」

「部活名が海の幸みたいになってるぞ」

「じゃあ、コとケとショでコケシ部ってのはどう?あ、こけし部があるから駄目だ」

「この高校はそんな部活まであるのか!?」

「うん。いつもこけしを愛でてるんだって」

「かなり異様な光景だろうな」

 こけし部の人たちは何を思って活動しているのだろう。

 そんな話をしていると下駄箱に着いた。


 俺と沙耶は靴に履き替えて今、校門の前にいる。

「じゃあまた明日な」

 おれが別れの挨拶を言うと

「また明日――あ、そういえばメールアドレス交換してなかったね」

 沙耶がそういいながら携帯を通学カバンから取り出した。

 そういえば確かに泰司のは持ってるが、沙耶と麗華のは持ってないな。

 俺はポケットから携帯を取り出して赤外線通信画面を開いて、携帯を沙耶の方に向ける。

「じゃあ俺から送信するぞ」

「いいよ」

 ピロロロン

「よしじゃあ次はボクが送るね」

「いいぞ」

 ピロロロン

「よしアドレス交換終了だな。じゃあ俺は帰るぞ。さよなら」

「また明日ね」

 沙耶は俺に手を振って自分の家の方に歩いていった。

 それを見てから俺も自分の家に向かう。


 ピロロロン

 家に向かう途中の俺の携帯がメールを受信した音を発した。

 俺はポケットから携帯を取り出しメールの内容を見る。どうやら先ほどわかれた沙耶からのメールようだ。

 内容は↓の通りだ。

【とりあえず、ありがとう。ボク一人の力だったら創部は出来なかったと思う。秀二は忘れてるかもしれないけど今回で助けてもらうのは二回目なんだよ。明日創部のお礼に何かあげるから楽しみにしててね】

 忘れてるって何の事なんだろう。そういえば初めて会ったときも「ボクの事覚えてる?」って言ってたっけ。まあ、この事は今度聞いてみればいいか。

 「ん!?」

 どうやらメールはまだ下に続いているようだ。俺は下にスクロールさせると、文字を発見した。

【今日2割一緒にいたいって言ったけど、本当はもう少し割合高かったりする】

 これはどういう意味なのだろうか。まあ、気にしなくていいか。

 とりあえず、明日のお礼が楽しみだ。

 明日といえば、顧問が来るって言ってたっけな。顧問てどんな人だろう。楽しみのような不安のような。

 早く明日にならないかな。

今年受験のため続きをかけなくなりました。詳しくは活動報告を見てください

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