#56 見えない敵との対決
みなさんこんにちは！アオです！
「ゲーム廃人から始まる恋物語２～NEX GAME～」をどうぞ！
見えない敵がそう言ったとたん今度はどこからか炎の球が飛んできた。
数発が俺をかすめていった。後ろにいたあおさんやきみさんにも直撃。
あまいろさんは持ち前の反射神経でなんとか傷を負わなかった。
あお「ホーヒール」
するとあおさんときみさんの傷が回復していく。なるほど全体回復か。
きみ「でも、これでは全く攻撃ができません！」
まさにきみさんの言う通りだ。敵の姿が見えない限り攻撃のしようがない。
？「ハハハ。無様な姿だな。それが本当の冒険者なのか？」
さらに追い打ちをかけるように煽る謎の敵。
あお「もしかして、こいつ隠れているだけで攻撃判定はあるから
ダメージが通るんじゃないかな？」
俺「確かに！その可能性はありますね！」
きみ「しかし、そこまで当てるとなるとかなり時間がかかりませんか？」
その通りなのだ。きみさんが覚えている"五月雨斬り"は連続攻撃で
攻撃が当たりやすいはあるがそれでも時間がかかってしまう。
あお「せめて、この霧が晴れれば楽だけど......」
きみ「いい案が思いつきました。上手くいくかわかりませんがいいですか？」
あお「いいよ、とりあえずやってみよう！」
敵は煽りなのか俺たちが話しているときは攻撃してこなかった。
きみ「ストップアクション！今です、連続攻撃を！」
あお「わかったわ！」
あおさんは連続攻撃ではないが、リモートファイアーを連発する。
俺も手あたり次第に連続斬りを放つ。最初は当たらなかったが敵が動くまでに
二発程度は当たったようだ。きみさんが唱えた魔法は"ストップアクション"。
敵の行動を10秒間だけ止めるという効果を持つ。
？「くっくっ.......時間を制する魔法を持っているんだな.....」
一瞬、敵の弱さが垣間見えたような気がした。
しかし敵からの攻撃も後を絶たない。見えないという大きなアドバンテージを
持ちながら範囲攻撃である連続攻撃魔法を唱えてくる。
さらに属性は全べての属性を扱うことができるようだ。
俺たちは時間経過とともにMPがなくなってくる......じわじわと追い詰められて
しまっている......どうにか打開できないものか......
そう俺たちの方が崩れかけていたとき.......なんと周りの霧が晴れ始めたのだ。
？「なっ.......霧が晴れてしまった！」
という声とともに先ほどまで俺たちに攻撃を仕掛けていた敵の正体が現れた。
あお「お前か～！みんな行くわよ！」
あおさんは一気に攻撃を畳みかける。もちろん敵はどうすることもできず
ただただ攻撃を受けている様子だ。こいつは賢いのだが霧以外のところでは
どうにもできないのだろう。これは運が味方してくれたようだ。
数分後、俺たちはなんとかこいつを倒すことに成功した。
村に戻ると森竹さんが俺たちの帰りを待っていたようだ。
森竹「夕暮れ、遠くの方から牛たちが群を引いて戻ってきたんです！
ありがとうございます！本当に！」
どうやらあの敵を倒したことによって牛たちに封印されていたものが
解けたのだろう。これで村の牧場に牛たちが戻ってきてハッピーエンドだ。
夜も遅いということで俺たちは一晩この村に泊まらせてもらった。
翌日、村ののどかな鳥のさえずりを聞きながら俺は目を覚ました。
寝ていた階の下に行くとすでに俺以外の人は全員起きていた。
あお「おはよう！それじゃあゆうさんもそろったことだし帰ろうか！」
俺「わかりました」
俺はそう返事をして、森竹さんにお礼を伝えて町へ戻る。
帰りもそこまで時間がかからず町に着いたのだ。
受付「わかりました。こちらで受理をしますので少々お待ちください」
あおさんが受付の人に依頼を解決した旨を伝えて報酬を受け取った。
しかし、今回の目的は報酬ではない。経験値の方だ。
あお「私はレベルが1上がっていたけどあまいろさんたちはどう？」
俺「俺もあおさんと同じで1だけ上がっていました」
きみ「同じくです！」
あまいろ「私の方は7も上がっていました！それに新しい魔法まで習得！」
あまいろさんは新しい魔法も習得して機嫌がかなり良いようだ。
あお「よしっ！これで今回の目的は達成したね！」
俺「そうですね、というかこの世界から出るための条件として魔王を倒すことに
なっていますが魔王城までどうやっていけるんですかね？
おそらく、運営側が勝手に作り出した空想の城なので町の人に聞いても
誰も知らないと思いますし......」
あお「どうなんだろう？199が何か知っているのかもしれない」
そうあおさんがつぶやくと会話を聞き取った199が登場。
199「魔王城へ行くためにはレベルが最低80必要です。条件を満たせば
魔王がいる城、魔王城へ私が特別な力で連れて行きます」
あお「そうなんだ。魔王城まで行く道がすぐなのが助かるよね」
199「はい、確かに楽ですが魔王城はかなり複雑な造りになっていますので
どのダンジョンの探索難易度よりも高いです」
そうなのか......少し不安になってきた。
読んでいただきありがとうございました！
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それでは次回お会いしましょう！アオでした～！
