#29 冒険者の村
みなさんこんにちは!アオです!
「ゲーム廃人から始まる恋物語2~NEX GAME~」をどうぞ!
翌日、一週間以上滞在した"冒険者の集い"にお礼を言って俺たちは
次の村へと出発していった。ここから次の村までは丸一日かかると言う。
あお「もう二つ目の拠点を出発かぁ~。結構来たよね!」
俺「そうですね。もうこちらに来て一か月くらい経過した気がします。」
あお「本当にそうだよね。次の村だと冒険者がたくさんいるって聞くから
あの二人いてほしいなぁ~。」
俺もあおさんと同じ気持ちでいっぱいだ。しかしそこでやってくるのは
嫌な予感だ。初めて行われたイベントを下位で通過してしまうと.......
と言われていたのでそもそもで不安だ。しかしそんなことを
言ったって仕方がない。今はただただ無事を祈るばかりだ。
イベントが終わったと言えば複数人で敵を倒してはいけないという縛りが
消えたので道中、遭遇した敵を二人で倒すことができるようになった。
とは言ったものの大抵は一回の攻撃で倒してしまうのであまり実感がないが。
あお「ここから森かぁ~.......」
俺たちが以前来たことのある森ではないが以前の記憶で少しトラウマだ。
俺「仕方がありません、すぐに抜けられるよう急ぎましょう。」
俺はそう言ってあおさんをせかす。森はこれまでの傾向的に強めの敵が出ることが
わかっている。今の俺たちなら平気かもしれないが万が一の時を思って。
そして俺たちはその森へ入っていく。辺りはさっきまでとは一変してかなり暗い。
あお「うわぁ~.......なんか変な敵とか出てきそう.....」
あおさんがそうぽつりとつぶやくと俺は過度に反応して、
俺「そんなこと言わないでくださいよ!一層怖さが増しますから!」
と言ってしまう。どうか変な敵が出てきませんようにと祈りながら先へ進む。
あお「この道で本当にあっているの?」
199【はい、次の村まではこの方角で会っていますよ。】
一瞬、やばい敵が出たかと思って変な声を出す。
あお「ゆうさん!?大丈夫ですか?」
俺「すみません、199の急な発言に驚いてしまって.......」
199【それはすみませんでした。】
あお「まあ、確かに199は急に現れるから少し怖いよね~......」
そんなことを言いながらさらに進むこと十数分。やっとの思いで俺たちは
森を抜けることができた。辺りはめちゃくちゃ明るい。
あお「ふぅ~、やっと森を抜けることができたね。」
俺「そうですね。大変でした.....しかし本当の大変はここからですね。」
まだまだ日が出ている。おそらくもう12時間くらいあるのではないだろうか。
あお「車みたいなものとかってこの世界にないのかね?」
俺「どうなんでしょうか?あれば楽ですが.......でも高いと思いますよ......」
あお「確かに.....でもこの世界電車のようなものも見当たらないし.....」
俺「もしかしたら、あおさんが覚えている移動系呪文で
良いものがあるかもしれません。」
あお「それはあるかも!まあ私が覚えているのはあまり役に立たないけど.......」
199【ゆうさんのおっしゃる通りで自分の念じた場所に向かうことのできる
移動系呪文は存在します。】
俺「やっぱりそうなんだ。ていうことはその呪文を覚えれば楽だな。」
199【しかし使い勝手が良い分燃費はあまりですが......】
つまるところ消費MPのようなものがとても大きな分なのだろう。
とは言っても宿で寝て一晩過ごせば各ステータスは回復するし、一回分の
MPがあればいざとなっても大丈夫なのだろう。
あお「でもさ、私たちの職業で本当に覚えることができるのかな?」
それが問題だ。おそらく俺は移動系呪文を覚えるはずがない。
あおさんはというとどちらかといえば僧侶系の職業なのでそこまで高度な
移動系呪文を覚えることは難しいだろう。そう考えた俺は今の意見を
あおさんに伝えた。俺の話を聞き終えるとあおさんは"え~"という顔をしていた。
まあそういう顔になるのも無理はない。そんなこんなで村に向かっているが
一行に着く気配がしない。どれだけ遠いのだろうか........
あお「ゆうさん今すぐに向かっている村に行ける呪文使って~!」
俺「無茶言わないでくださいよ。」
199【ちなみに呪文使用者の行ったことのある町や村そして一部のダンジョン
へしか移動することはできません。】
あお「えぇ~、そうすると結局覚えたって意味ないよ~。」
まあ意味ないことはないがそれでもそこまでの使いがってではなさそうだ。
というかそれができたらゲームのバランスが崩壊してしまうのではないだろうか。
あお「でもいつになったら着くの~?」
疲れてきたのか、退屈してきたのかわからないがそんなことをあおさんが言う。
199【ここから次の村までは5時間くらいで着きます。】
現在時刻がわからないから何とも言えないがおそらく着いた頃には
18時くらいになっているのではないだろうか。
そして俺たちはひたすらに歩き続けて村へ着くことができたのだった。
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それでは次回お会いしましょう!アオでした~!




