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第四話「初主演(初出撃)・後編」

「プレリュード隊、ここに参上!」


落下と共にプレリュード隊各々のRSが武器を構えポーズを決める。

これは伊達でも酔狂でも無く、歌や踊り、演劇を動力とするプレリュードシステムの起動準備の様な物だ。

ポーズを決めた瞬間機体に力強いパワーが湧いて来る。

京子が片方の槍を天高くかかげ周囲に指示を出す。


「各機散開!A地点B地点C地点に分かれて各個撃破してちょうだい」


「了解!」


先陣を切ったのは椿であった。

椿はその扇を広げると蝶の様に舞い、周囲の敵を切り刻んでいった。

機内に流れている曲は日本舞踊用の曲の「舞鶴」である。

曲に合わせ椿の真紅のRSが優美に躍る。

その瞬間は武器や機体にオーラの様な物が発生していた。

これがプレリュードシステムがもたらすものなのだろう。


「次は私の番ね」


次に出陣したのは京子であった。

京子は椿とは対照的に激しい戦闘を繰り広げた。

機内に流れている曲は激しい曲調のクラシックである。

槍で敵を突き刺すと高速で次の敵へ…流れる様に次々と敵を串刺しにしていった。


「つ、つ、次は私の番…ひっ!?」


初めての本格的な実戦で腰が引けてしまうリリィ。

周囲にはすでに敵に破壊された自衛隊の戦車や人型機動兵器<スレイブ>の残骸があった。


「だめ…私…できない。こんな状況で歌えないよ」


自衛隊のスレイブからオイルが血の様に噴き出している。

きっと中のパイロットは…そう考えるとリリィは寒気がした。


「何をしてますの、リリィさん!?」


「リリィ、しゃんとしなさい!」


椿と京子が激励を飛ばすが二人の声は届かない。


「私、私…」


「しっかりしなさい、リリィ!」


動揺するリリィの心を動かしたのはAIのAKであった。

そしてリリィのRSの機内に曲が流れる。

子供の頃好きだった日本のロボットアニメの曲だ。

亡き母がアカペラでよく歌ってくれていたのを覚えている。


「勇気爆裂よ、リリィちゃん!」


「勇気…爆裂!!!」


リリィは強く操縦桿を握ると歌い出した。

その歌声は力強くかくも美しかった。


「リリィ・ブレイドォ!」


リリィの赤い肩と白い胴体のRSは背中から日本刀を排出するとそれを力強く握った。

そして曲に合わせ歌いながらリズムよく敵を斬り倒していく。


「はあああああああああ!!!」


ズバババーン!!


最後に敵母艦に一撃を加え沈めたのはリリィだった。

そしてついにやってきた初主演の日…


「お義母様、私舞踏会に行きたいです!」


「生意気言うんじゃありませんわよ、シンデレラ!」


リリィのシンデレラ役も継母役の椿も王子役の京子もはまり役だった。

特にリリィの演技は初出撃の影響もあってかすさまじく、何かが吹っ切れた様な良い演技であった。

これで役者としてもRS操縦者としても母に一歩近付けたかもしれない…そう思ったリリィであった。

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