第95話 神酒が起こしそうなトラブル
主人公を除く3人は、メルのモフモフを楽しんでいる様です。
ですが、時間に限りがあるので、重要な話し合いもするようです。
アリーサ、マドリーン、クラリッサはメルのモフモフを楽しんでいる。
俺も楽しみたかったが、メルが微妙な感じなので我慢する。
しばらく待つとメルへのモフモフが一段落したので、順番に今晩話し合いたい事を聞いていく事にした。
「マドリーンは、何の職業に素質を得るのか決めた?」
「うん。前衛はクラリッサちゃんが入ってくれたし、私も賢者になりたいかな」と、マドリーンは早速クラリッサをちゃん付けで呼び始める。
「そう。なら、信者職の素質を得る為に聖なる神の神像に神酒を捧げないとな」
「と言うか、やっぱり夜に侵入するんだ」と、マドリーンは少し嫌そうに。
なので「神酒なんて持っていると言う話になったら、どんなトラブルになるか」と、説得するが「でも、目の前で使っても駄目なの?」と、メルを膝の上に置いたアリーサまで確認してくる。
まあ、神の力の宿る神像が安置されている教会に忍び込むわけだから抵抗があるのが当然か。
ん。
他人の家だとしても、勝手に入るのは不味いから、彼女達の感性の方が正しいのか。
そう思いつつも「ガッツリ神像の横に立って俺達を見ていたからね。神酒とか捧げたら横取りされたかもよ」と、何故忍び込む必要があるのかを説明する。
「そんな。泥棒行為で犯罪者と3日間称号が付く上に紫色のオーラを纏う事になるんですよ」と、真面目なクラリッサは、そんな泥棒行為が信じられない様だけど。
「10億GAZUとかするし、あの人達の気配は初心者職だったしね」
「あ~」と困り顔をしているマドリーンは面倒な事になるかもしれないと理解したようだ。
クラリッサも眉間にしわを寄せているから、それは面倒な事になると思ってくれたのかな。
でも、アリーサは、まだ納得していない感じなので、追加で説明をする。
「自分が信仰する神の才能を自分は持っていない、と言うのがどれだけあの人達にとって不名誉な事・許容できない事実なのか分からないしね。
もし、不名誉とか思っているのなら、横取りを心配しなければならないでしょ。
まあ、神に仕えているのは俺達がお祈りしたのと同じ『自分達の子供に才能を』と言う理由だとしても、横取りしたいのは間違いないだろうし。
後は、生活の為に司教・司祭になったりしている可能性もあるけど、神酒1つあれば一生遊んで暮らせるしね。
それに、王国に国の為に横取りしろとか、命令されている可能性もあるし。
まあ、盗んだ神酒で祈りを捧げたらどうなるかが俺にも分からないから、必要ない心配の可能性もあるんだけど、神酒なんて手に入らな貴重なモノを盗られたら取り返しがつかないし」
そこまで具体的に言うとアリーサは納得した感じになってくれたけど「その辺は、お告げでは分からないの?」と、今度はマドリーンが確認してくる。
「お告げだと、神像には俺達だけでお祈り出来たんだよね」とゲームで神酒を捧げた時を思い出しながら言うと「そっか。そう言うのもお告げと違ったのか。ならしょうがないか」と、深夜に教会に侵入する事を了承してもらった。
教会に侵入するのは深夜、と言う事で、それまではと、マドリーンとアリーサの手を引き、俺の寝室に。
メルには影に戻ってもらった。
クラリッサは抱いて寝たかったようだけど、俺の偽装スキルで隠してあっても、見破る人は見破るだろうから。
なので、メルには感知され辛い影の中に居てもらい、俺が特別な従魔を従えている勇者候補とバレない様にすべきだろう。
そんな心配事を思い出しながらベッドの前まで行くと「今日も二人なんだ」と、マドリーンが確認してくる。
「うん。まあ、嫌なら1人1人ジックリ愛させてもらうけど」
そう言うとマドリーンは複雑そうな表情に。
じっくりと愛されるのは嫌なのだろうか。
ならば、ジックリ愛する時も喜んでもらえる様に頑張らないと、と俺なりに覚悟を決める。
そう覚悟した俺の様子に不穏なモノを感じたのか「ヨシマサちゃん。女性はデリケートなのよ」と言われてしまったが俺は男なのでどうデリケートなのかが分からない。
まあ、マドリーンに色々と教わりながら進めるか、と今日は教わるモードで行く事にした。
色々と五月蠅く聞き過ぎたのか呆れている感じのマドリーンと、いつも通りと言う感じのアリーサを愛した後、教会へ行く事にした。
主人公は、マドリーンとアリーサに2つ目の才能を取得してもらう様です。




