第88話 クラリッサはダブル
主人公は、新たに仲間となったクラリッサと関係を結んでしまいました。
その次の日の朝は。
朝起きると、クラリッサは俺の上で俺の胸に顔をうずめて寝ている。
アリーサは、俺の手を両手で握って寝ている。
マドリーンは、俺の手を握りながら、俺の方を向いて寝ている。
うん。
別に、俺の方へ向いて寝ているからと言って、愛されている訳じゃないだろうけど、これはこれで良い。
そんな幸せを感じながら二度寝をした。
朝食だとマドリーンに起こされ、皆と豪勢な朝食を終えて出立する事に。
その合間に、『クラリッサは世界に一人だけって感覚で居るらしいから、フォローしてあげて』とマドリーンに伝えた。
彼女は、お姉さん気質もあるから、俺が死んだ後は彼女がフォローしてくれるだろう。
と言う事で出発なんだけど、クラリッサはまだ初心者職だから、走って長距離移動は無理なんだよな。
まずはクラリッサに初心者から2級職になってもらう事にしよう。
そう考え、クラリッサに「本格的に移動し始める前に、その辺の魔物を倒して、クラリッサに初心者職のLV10になってもらって、転職してもらおうと思っているんだけど」と伝える。
すると「私に才能は有るでしょうか」とクラリッサは不安そうに聞いて来る。
そのやり取りを聞いて「まだ話していないの?」と言って来るのはマドリーンだ。
「いや。まあ。覚悟を確認する為のエッチは出来たんだけど、その後直ぐに話すのもね」
そう言うと「覚悟を確認する為のエッチ?」と呟いたクラリッサだけでなく、アリーサまで不思議そうにしている。
「え~と、無垢なる者の称号が無くなるけど、それでも俺との関係を結ぶと言う事は、ある程度俺と生涯を共にするって覚悟が出来ていると俺は思っているんだけど、違うの?」
逆に3人にそう聞くと「それは、まあ、そうなんだろうけど、人によって違う気がする」と三人を代表してマドリーンが言って来る。
すると「話が理解できないんですけど」と、申し訳なさそうにクラリッサに言われたので、順次説明を始める。
「え~と、先ずクラリッサは多分ダブル。戦士と信者に才能があると思う」
「そうなんですか。えっ。でも、どうして」と、クラリッサは益々混乱したようだ。
「ヨシマサちゃんは、勇者候補なの。勇者候補については知っている?」とマドリーンが状況を教えつつ勇者候補に関する知識を確認してくれる。
「はい。あっ。勇者候補は未来が見えるって」と、クラリッサは何故俺がダブルだと指摘出来たのかを理解したようだけど、一部誤解があるので訂正しておく。
「そう吟遊詩人なんかは歌っているけど、少なくとも俺は違うけどね」
「……、違うんですか」
「強くなる為の道筋は幾つか教えられている感じなんだけど、全てを知っている訳では無く、重要な事すら抜け落ちている穴だらけの情報を知っている感じなんだよね。
だから、お告げって表現しているんだけど」
俺がそう言うと「良く分かりません」と、益々混乱させた感じになったが。
「具体的に言うと、どうも勇者候補は魔皇帝候補の魔王と同じく、殺し合ったり助け合ったりするらしいんだけど、そう言う事があると全然知らされていないんだ。お告げでは」
「……、勇者候補も殺し合うんですか?」と、クラリッサは俺と同様、殺し合うと言う情報は知らない様だ。
「殺し合うって言う情報は、マドリーンが王都の図書館で読んだ本に載っていたらしいんだ。
どうも、それが正しい歴史の様でマドリーンが村長であるお父さんにも確認したら知っている人は知っている話だって言われたんだって。
だから、多分俺のお告げの方が間違っていると言うか情報不足。
そんな感じで、俺は強くなる為の極一部の知識は与えられているとは思うんだけど、重要な事も抜け落ちている様でね」
「……、私がダブルと言う事もそのお告げで知ったんですか」
「そう。ニーチャ村から王都に向かわず強盗団に襲われているホルスト村に行けば、ダブルの仲間が出来るってお告げがあってね」
「そ。そんな」
「残念ながら、クラリッサの御両親の事については、盗賊に殺されていると言う事しかお告げには無かった。
助けられるのなら助けてあげたかったけど、時間的に無理だった様だね。
でも、副村長が裏切り者って言う情報はお告げの中にあって。
正直、不完全なお告げで俺も困っているんだけど」
「その……、貴方は……、ヨシマサさんは勇者候補としてどうするつもりなんですか」
クラリッサは、俺に不安げ気に聞いて来た。
主人公達は、クラリッサに勇者候補だと明かしました。
それで、クラリッサとの関係は変化するのでしょうか。




