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第7話 レベル上限と初めての宝箱

 主人公は、始まりのダンジョン初級の攻略を始めました。

 色々と確認しながらですが。

 ステータスと念じると表示されるステータスウィンドウ(各種個人データ表示盤)を一通り確認し、レッサースライムとも戦ってみて気になった事の最低限のチェックは終わったかな。


 となると、本格的にこのダンジョンの攻略を始めないと駄目なんだけど。


 この世界に似ていたゲームの知識だと、始まりのダンジョン初級の地下一階の魔物は、レッサースライムやホーンラビットが1匹と言う難易度だ。


 一人で攻略する事を前提としているからだろう。


 でも、それはゲームの世界なら。


 現実だとどうなのだろう、と思いつつダンジョンに来てみたのだけど、やはり色々と違う点はあるが、難易度は変わらなさそうか。


 ここは、それ程広いダンジョンでは無かった。


 地下一階を一通り回りながらレベル上げをしよう。


 そう決めて、先に進む。


 この地下一階では、右側の壁にそっての移動を選択した。


 正直、始まりのダンジョン初級のダンジョンの形は数パターンの形しかなく、しかも場所によってどのパターンか決まっていた。


 それを馬鹿みたいな数クリアしていたから、だいたい地図を覚えているが、一通り巡りアイテムの回収をしたり魔物を倒して経験値を稼いだりする必要があるので、地下一階を全て回るつもり。


 と言うか、前世の記憶は大分薄れてきていて思い出せない事が多いのに、ゲームの攻略情報はハッキリと覚えている。


 ……。


 何かに踊らされていると感じると言うか、不気味だけど、どうしようもないか。


 そんな何とも言えない気持ちになりながらもレッサースライムを発見する度に狩っていると、レベルが上がる。


 確か、あのゲーム及びこの世界では、レベル1からレベル2になるのに経験値が100必要で、それ以降は1.5倍ずつ必要経験値が増える理だった。


 それで、レッサースライムの経験値は30とかだったかな。


 魔物にもレベルがあり、それが上がっていると手ごわくなる分、得られる経験値も増えるので、あくまで30は参考数値だけど、この始まりのダンジョンの初級、中級、上級はイレギュラーが無い限りLV1の魔物しか居ないと言うゲームクオリティの理不尽な設定だった。


 始まりのダンジョンの様にその存在が世界の理により隠蔽されている『隠されたダンジョン』では、当該ダンジョンが魔物のあふれ出しで発見されるような事を避ける為にスタンピード(魔物の集団暴走)が起きないと言う設定になっていた。


 その為に、既に魔物が居るスペースに魔物を発生させることはなく、魔物同士殺し合ってレベルが上がる事も無いし、魔物であふれかえる事も無いので、始まりのダンジョンの上級まで魔物は基本LV1。


 それ以外の隠されたダンジョンでも基本LV1とかLV21とかLV41にレベルが固定されていると攻略本の設定集部分に書いてあった。


 まあ、始まりのダンジョン終末は、隠されたダンジョンでありながら魔物は殺し合っていて、レベルは決まっていないって事もあったけど。


 なんて言うか、『1人でやるRPGなのに変な設定だよな』とは思っていたんだけど、こういう落ちになるとは。


 まあ、そう言う理の方が俺は助かるけど、でも、油断していたらゲームと現実の違いでLV10のレッサースライムとか出て来るのかな。


 一応『注意しながら進もう』と思いつつ魔物に近づいていくと、近づくまでボーっとしていた又は寝ていたって感じだ。


 忍び足で近づいてみたんだけど、直ぐに気が付いたようで、ウニョウニョと移動し足元に襲い掛かって来たレッサースライムに鋼鉄の剣で切りつける。


 すると、一撃で戦利品の魔石を残し掻き消えた。


 始まりのダンジョン初級地下一階にいるレッサースライムを倒すと職業経験値が30手に入り、レベル1からレベル2になるのに必要な職業経験値は100。


 だから4匹程度倒せばレベル2だと言いたいところだが、前にもステータスの処で確認した通り俺は既に初心者LV5だ。


 剣を振っての訓練でも極僅かだけど職業経験値は得られるし、母親に狩りに連れて行ってもらって最低限のレベリングもした事があるから。


 なので、これもLV1で始まったゲームとの違いなんだろう。


 他にも、ゲームだと銅の剣で戦い始めたけど、俺は親父やお袋の装備品も売らずに持っていて、それを使っているから、装備品もゲームと違うか。


 なので、ゲームより早く初心者職から転職出来るかも。


 1級職である初心者職は、LV10になるとレベルが上がらなくなる。


 それはレベル上限と呼ばれていて、初心者職でそれになると2級職への転職条件を満たした事になり、戦士、信者、魔法使い、斥候の基本4職とも呼ばれる職業に転職出来る様になる。


 その職業に才能が有ればだけど。


 なので、転職先が無い人もいるのだけど、ゲームでの主人公はゲーム会社が用意していたキャラでも、キャラクターメイキングで造った自作のキャラでも、基本4職全てに才能が有った。


 だから、多分この異世界の現実でも基本4職全てに才能が有るだろうし、無いのだとしたら、それを前提にどう強くなるか考えなければならない。


 なので、さっさと初心者職のレベル上限であるLV10になりたい処なんだけど、必要な経験値は7489だったかな。


 そう思いつつステータスウィンドウの経験値欄を見ると、今1000程度しかない。


 その経験値を見ながら経験値表と意識すると、次のレベルになる為に必要な経験値、レベル10になる為に必要な経験値及びレベル1から10までの必要経験値の一覧が表示される。


 まだまだ経験値が必要だなと思いつつステータスウィンドウのログを見直してみても、レッサースライムでは30しか経験値は手に入らない。


 でも、二百数十匹倒せば、レベル上限になれるから、早くなるべきか。


 そう考え、レッサースライムに襲い掛かり、倒し、魔石を回収し、父の遺品の魔石用の袋に入れる。


 幸い、魔石はぶつかり合っても爆発する事は無いから。


 まあ、割れると魔素に戻っちゃうけどね。


 そんな事を考えながら先に進むと、あったのは小さな宝箱。


 確か、罠は無い筈。


 だけどゲームと違ったら、と思いつつ、剣で恐る恐る蓋を開けると出てきたのは、キラキラと光っている宝玉だった。

 主人公は、宝箱から宝玉を手に入れた様です。

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