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異世界とゲームは違う様です。~やり込んだゲームに似た異世界で生き残りたいのだけど、ゲームと違う事が多過ぎて困っています~  作者: 下見野大
第1章 旅立ちまでの違い編

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第52話 従魔のメルと二人

 主人公は、偽装スキルのランクをマドリーンとアリーサに明かしました。

 それで、マドリーンからのツッコミが入るようです。

 王国は勇者候補を支援してくれるらしいけど、俺が勇者候補だとバレない方が良いかもしれない。


 まあ、異世界モノの小説だと王国の転生者に対する態度が酷いのもあったから、慎重に行きたいしね。


 それに、ゲームでは王国からの支援とか無かったからな。


 ゲームの進行とあわせるなら、しばらくはタダの冒険者のふりをしておいた方が良いのだろう。


 それに、マドリーンが過去の勇者候補が異性と関係を持ちまくったと言うのを、良く思っていないのも間違いなさそうだし、アリーサもその会話の時に心配そうにしていたし。


 そうなると、当面は仲間以外に俺が勇者候補だとバレない様にしないとな。


 そう思ったので「偽装スキル、ランク4.5にしておいてよかった」と、しみじみ呟いてしまう。


 すると「どれだけ、周りを偽ろうって言うのよ」ってマドリーンは眉をひそめながら文句を言って来る。


 偽装スキルは、ゲームと同じなら33人に1人は居る斥候系に才能を持つ人なら取得する一般的なスキル。


 だけど、『殺人者』と言った称号を隠したりして、それがバレルとかなり不味い事になる・何かにつけて疑われる原因になるスキルだからな。


 だけど、その有用性は間違いが無いので「ああ。その有難さを味わってもらうから、パーティに入ってね」と、悪びれずにお願いする。


 偽装スキルのお陰で魔物を安全に大量に狩れる等、俺達には必要なスキルだと遠からずマドリーンにもアリーサにも理解してもらえるだろうから。


 そう思いつつ、ステータスウィンドウのパーティ欄を注視してパーティメニューを表示し『パーティに加える』を選んで二人を選択し、二人が了承する事でパーティを組んだ。


 すると突然思い出したようにマドリーンが「そう言えば、勇者候補は特別な従魔を持っているって話だけど、ヨシマサちゃんは未だ手に入れていないの?」と聞いて来る。


 マドリーンは、勇者候補の事を細かく知っているんだな。


 俺としては頼もしいけど、マドリーンも勇者候補に憧れたりしていたのだろうか。


 そう思いつつ「ああ、メル。でておいで」と言うと影から出て来るメル。


 周りを見渡し俺以外に二人いる事に驚いている。


 そして「メェ~」と俺に『この人達誰?』と聞いて来る。


 「俺の仲間になってくれる人だよ。当然、メルにとってもね」


 そう言うと、二人をつぶらな目で見ている。


 鼻を動かしている処を見ると、匂いとかも覚えている感じか。


 すると、「可愛い~」と抱きしめるアリーサ。


 まあ、メルは可愛いけどさ。


 「しかも、フワフワのモフモフだ~」と、メルを抱きしめ撫でまわしている。


 ああ、俺のメルが。


 そんな風に思っていると「ビッグシープの子供?」とマドリーンが聞いて来るので、「スモールシープって言う、勇者候補の従魔にしか居ないタイプの魔物だね」とゲームでの設定をそのまま言って置く。


 「そ。そうなんだ。本当に、ヨシマサちゃんは勇者候補なんだ」


 そう言いつつ、その目はメルに釘付けか。


 まあ、触りたいよね。


 「で、でも羊系の魔物で良いの?」と俺に聞いて来る。


 それに対し「メェ~」とメルが『駄目なの?』と聞いて来るので、メルとマドリーンに説明する。


 まあ、メルには前に説明したけどね。


 「メルは、羊毛技って言う、自分の羊毛を操作できるスキルを取得していくんだ。

  その上で、斥候系へと進化させると、羊毛の糸を見えない上に感知出来ないようにして、その糸を使う事により詳細な感知が出来る様になるんだ。

  まあ、メルにも言ったけど、大器晩成タイプだけどね」


 「大器晩成?」


 「そう。俺が魔物使いになり、従魔進化を出来る様にならないと駄目なんだけど、それはハードルが高いからね」


 「そうだっけ?」


 「魔物使いへの転職条件が得られる魔物使い神の祠はBランクのダンジョンだから、簡単にはいかないよ」


 「そっか。でも羊毛技ってどんなスキルなの」と会話をしつつも、マドリーンの目はメルに釘付けのまま。


 「鞭技ってあるでしょ」


 「ええ。近接戦闘系スキルなのに、唯一簡単に取得出来ないスキルだよね」と、正確に答えて来るマドリーンは博識だな。


 「そう。その鞭技スキルの中の糸使いの能力に相当するんだけど、自分の羊毛を糸にする事で、結構汎用的と言うか、色々出来るんだ」


 「そうなんだ」と言いつつ、切なそうにメルを見ているマドリーン。


 「うん。自分の羊毛を伸ばしたり切ったり洗浄したりは勿論、丈夫にして対象を拘束したり、対象を糸で切ったり出来るのは大きいでしょ」


 そう説明したがマドリーンは黙り込んでいる。


 その様子が気になり「なんで、そんな切なそうな目をしているの?」と言うと、マドリーンは泣きたいって感じの目だ。


 俺に察してくれと言う事なのだろう。


 「いや。まあ。メルの了承があれば、モフモフしていいよ」


 「良いのかな?」


 マドリーンがそう言うと、頷くメル。


 するとマドリーンは、アリーサと一緒に、モフモフのフカフカを楽しんでいる。


 くそ。


 俺も昨日もっとモフモフしておくべきだった。


 いや。


 今からでも二人に混ざってモフモフしよう。


 そう思ったのが、メルに伝わったのだろう。


 「メェ~」との発言。


 『勘弁してください』


 そう言われた気がする。

 メルへのモフモフが開始した時点で、裏技イベントは一旦終わった様です。

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