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異世界とゲームは違う様です。~やり込んだゲームに似た異世界で生き残りたいのだけど、ゲームと違う事が多過ぎて困っています~  作者: 下見野大
第1章 旅立ちまでの違い編

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第46話 理由の説明

 主人公は、強引に関係を持った理由について説明する様です。

 どんな理由でも、駄目な様な気がしますが。

 「どうしてこんな事するの」と本気で怒っているマドリーン。


 ゲームの裏技だからとは言えない俺は、事前にゲームでの会話を思い出しながら、どう説明すべきかは考えておいた。


 なので、それを言わなければならないが、本当に大丈夫なのかな。


 そんな事を今更考え込んでいると「マドリーンちゃん。ごめんなさい」とアリーサがゲームと同様にマドリーンに謝っている。


 俺の知らない二人が裏でした約束だと、2番目だったアリーサは俺を拒絶しなければならなかっただろうからな。


 「しょうがないよ。ヨシマサちゃんがこんな強引だと思っていなかったし」


 そう言ってから俺の方を睨み「どうしてこんな事をしたの」とマドリーンはもう一度怒ってくる。


 ゲームの流れと同じ事にホッとしながら、それを表情に出すと怒られるだろうと、ゲームを思い出しながら真面目に答える事にする。


 「俺は、明日村を出る。その時に二人に一緒に来てもらいたいからだけど」


 「なら、普通に誘えば良いでしょ。なんで、こんな事するのよ」とマドリーンの怒りは収まっていない。


 「俺も男だから好きな人としたいから、と言うのも当然あったけど、強引に行かないと周りの反対とかで二人を連れだせない気がしたし。

  他にも、死ぬかもしれない旅立ちの前に思いを遂げたかったのもあるか。

  後は、急ぎ二人の俺に対する思いを確かめたかったし」


 「何で急ぐのよ」


 「魔王の狂乱が始まったんだよ。小さな村なんて、いつ壊滅させられるか分からない。だから、今からでも急ぎ強くなるべきなんだ

  可能なら、守りたいマドリーンとアリーサも一緒に」


 そう少し愛も告げながら説明をすると、マドリーンの怒りも多少おさまってきた感じ。


 魔王の狂乱に対する恐怖は、俺以上に持っているからだろうか。


 その横に居るアリーサは、俺の『好き』といった発言が響いたのか、ホホを染めて黙って俺達のやり取りを見ている。


 マドリーンは俺の言い訳を聞いて考え込んだ後「でも、ダンジョンだって危険でしょ。ヨシマサちゃんは、村に居ればご両親の事があるから、戦闘への参加は免除されているんだよ」と、まだ納得できないと言う感じだ。


 俺の両親は魔物との戦いで死んだ。


 それも、村を守ると言う義務を課されて参加した、村の魔物狩りや防衛戦で。


 だから、それで両親を失った俺の自警団参加は免除され、農業に専念していたのだけど。


 「御父さんから聞いていないの?

  魔王の狂乱が始まったから、もう俺にも自警団に入り戦闘に参加しろ。

  それが嫌なら村から出て行け、だってさ」


 「えっ。そんな」と、マドリーンはゲームと同じで、その事実を知らなかった様だ。


 まあ、だからこのタイミングでマドリーンに告げて、その流れで二人を仲間に出来る様になる訳だけど。


 ちなみに、昨日の夜この事実を告げると、マドリーンが昨日の晩に父親と大喧嘩して、今日のイベントは数日後になる上に、アリーサとのエッチを「ヨシマサちゃん。駄目!」とマドリーンにガチギレで止められ、マドリーンしか仲間にならないんだよな。


 と言う事は、マドリーンを混乱させるのがこの裏技の肝だったのだろうか。


 そんな事も考えつつ「それで、俺は村を出て冒険者として生活する事にした。だから、二人について来てもらえるかどうかの確認と、確実に付いて来てもらう為にしたんだよ」と、今後の予定と共に強引に関係を持った理由を告げる。


 すると「で、でも、ここで村を守りながら強くなったって」と、マドリーンは俺をこの村に留めたいと言う感じになるが。


 「それで俺の両親が死んだよね。その理由は考えた事ある?」と俺が二人に質問する。


 すると「ど、どういう事?」と、マドリーンは少し落ち込んだ感じに。


 アリーサはその横で明らかに落ち込んでしまった。


 俺の母親が死んだ時に、二人とも大泣きしてくれたから、その事を思い出したのかな。


 「村の近くの森や平原での魔物狩りは魔物の強さがバラバラで、出会うだけで死を覚悟しなければならない魔物に遭遇する危険がある。

  それは、強い魔物に出会い死んでしまった人や重傷を負ってしまった人が村にも居る事からも明らかでしょ。

  だから、街道沿いや村の近くで出来るだけ安全な狩りをする事になるんだけど、それでは安全過ぎて強くなりにくい上に、それでも危険な魔物に出会う事もある。

  だけど、ダンジョンなら魔物の強さがある程度均一だから、適正レベルのダンジョンの階層で戦えば、外で戦うほどの危険はない。

  魔物を探し回りながら移動する手間も、ダンジョンとそれ以外では全然違うしね。

  だから、王都とかダンジョンが幾つかある場所に行き鍛えていれば父は戦士ではなく重戦士に。母は魔法使いではなく魔導士や魔究師になっていて、村を守る戦いで死なずに済んだ、と俺は確信しているんだ。

  なのに、この村では、未だにそう言う鍛え方をすべきって話にならないでしょ」


 そう村を出る理由を言うとマドリーンは必死に反論を考えている感じの後「でも、村から徴兵で予備騎士団に送り出している人も居るでしょ。その人達を呼び戻して、協力して鍛えてもらえば」と言って来る。


 そう。


 この国には徴兵制もある。


 全員に義務ではないけど、望む者又は市町村ごとに一定の数を13歳から王国軍の下部組織である予備騎士団に入れる。


 その予備騎士団で、パーティを組んだ他人が魔物を倒す事により経験値を分けてもらうレベリングに参加し初心者職でレベル10してもらい、基本4職に才能が有るかどうかが確かめられる。


 そして、基本4職に才能が有ればそれを伸ばし、才能がない場合は魔物の跋扈する神像の祠へと護衛付きで向かい、その奥にある神が宿ると言われている神像に祈りと寄進をして、生産職や特異な職業の転職条件を得て、その職業に転職し、貴重な戦力や生産者となる。


 だけど、そこまで手を掛けて強くした人を、軍が簡単に手放してくれる訳ではない。


 年齢によっても違うらしいけど、結構な違約金を払わなければならない筈。


 しかも、安全に狩りをするとなると、数名に王国軍から抜けてもらわなければならないだろうし。


 当然、これらの事はマドリーンも理解している筈だけど、まだ俺が村を出る事を納得していない様なので、その事を告げておく。


 「軍が苦労して育てた人材を、そんなに簡単に手放してくれるわけないでしょ。今、里帰りしているアランもオズワルトも、結局はそのまま王国軍かその関連組織に入るだろうし」


 アランとオズワルトは、男性で幼馴染タイプの仲間になるキャラだけど、やはり軍の事があり除隊の為の違約金をどちらかしか払えないとの理由で、どちらかしか仲間にならない筈。


 女性を仲間にすると、俺が仲間にした女性への思いや、好きな人の居る村を守ると王国軍からは抜けるけど俺の仲間にならないと言うのもあったか。


 二人は、それぞれマドリーンとアリーサが好きだったと言う設定だったし。


 でも、主人公が女性キャラだと、二人同時に異性を連れて旅立てるはずなんだけど、どういう流れでそう出来たんだろう。


 そんな設定を思い出していると「そうだ。ここもダンジョンなんだから、ここを皆で使えば」とマドリーンは言って来るが。

 主人公は、始まりのダンジョンについて村人に話す気は無いようです。

 その理由は。

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