第277話 交流術スキルの裏能力
主人公は、様子の変だった二人に加え、クラリッサとも色々と話した後に致しました。
その次の日の朝は。
朝、睡眠スキルの目覚ましで起きると、クラリッサが俺の横で寝ている。
あ~。
色っぽかったな。
今すぐ襲い掛かりたくなるくらいに良かったよ。
結局昨日は、3人とも交流術スキルの助けを得ながら、エッチをしてしまった。
実は、『交流』にはエッチも含まれている様で、交流術スキルには隠された力として、エッチの時にフォローしてくれる力が内包されていた。
昨日、ラファエラとのやり取りで交流術スキルをONにしたままエッチを始めたら、こうすれば感じてもらえる。
ここは開発できる。
こういう事を求めている。
こういう事をすると恥ずかしがる。
それは嫌がる。
それは嫌われる。
と言った情報が、時々だけど交流術スキルから提供される事に気が付いたんだよね。
と言う事で、昨日は3人とも始めて達してもらえたんだよな。
しかも、クラリッサに関しては時間に余裕があったので、数回と言うか、長い間続けてというか。
これは、ランク5にすれば、エッチの王様になれる。
なんて喜んでいたら『ランクアップしても、この裏能力は殆ど伸びません』とスキルに叱られた感じ。
はあ。
行けると思ったんだけどな。
卑怯だとも思うけどさ。
でも、WINWINとも言えそうな気がするし。
男の夢の一つだし。
そう言えば、魔法系のスキルなら、ランク5.99になると自作の魔法が造れる。
となると、交流術スキルもランク5.99になると、触れるだけで達して貰える様な力が得られるかも。
そう思ったので期待に胸を膨らませて『出来るよね。交流スキルさん』と聞いてみたんだけど。
ああ、そう。
ある程度は、出来るのね。
なんか、嫌そうに教えて来た気がするけど、それは俺の罪悪感からの錯覚かな。
……、と言うか魅了とか支配とか精神魔法と言ったスキルがあるんだから、俺の要望は、この世界において悪って感じでは無いのでは?
まあ、どのスキルも嫌われているけどね。
嫌われているどころか抹殺の対象となるスキルか。
交流術スキルにそんな力を持たせたら駄目、と言う感じなのかな。
交流術スキルの宝玉の作成に必要な魔晶石は、ランクSだったかSSだったか、SSSだったか。
ランクSの魔晶石で造れるなら錬金術スキルで造り使用する事でランク5.99を目指せるんだろうけど。
その前に、そんな事ばっかり考えていたら、他の勇者候補に襲われて死ぬか。
真面目にやろう。
亜空間部屋から出て、装備を整えながら何処へ行くか考える。
まだ、王都近くに簡易転移の場所指定と転移魔法の座標刻印をしていない場所が2か所ほどある。
そこまで走って行って、場所指定等をするのもいい。
走った事のない場所を走る事は、韋駄天の転職条件を満たす事になるから。
でも、王女を助けに行くイベントまで余り日は無くなって来た。
これから、ずっと走り続けても韋駄天の転職条件を満たせるかと言うと……。
一日20時間走っても、イベントの日までに7万キロには届かないだろうな。
となると、隠れ職業以外で自分を強くする方法を選択すべきなんだけど。
未だ行っていない始まりのダンジョンの上級の地下1階と2階を廻るか、既に地下1階と2階を廻っているルリード王国の始まりのダンジョン上級の地下3階に行くか。
これは、昨日結論を出したのか。
地下3階から宝箱の中身が更に良くなる筈だから、地下3階へ行ってみると。
でも、大量のCランクの魔物と戦う事になるから慎重に行かないと。
そう自分に再度注意を促しながら、自分に偽装スキルの隠形をかけ、ルリード王国の始まりのダンジョン上級の地下2階から3階へと繋がる階段の途中に簡易転移した。
始まりのダンジョン上級の地下3階へと続く階段。
ここは、確か地下一階が中位のゴブリン。
地下2階が上位のゴブリン。
そして、これから行く地下3階が、高位ゴブリンがいる。
具体的には、高位ゴブリンの内、キング(王)、ヒーロー(英雄)、ニンジャ(忍び)、セージ(賢者)が居るんだけど。
ふう。
ニンジャが居るか。
斥候系では上位になるからな。
幸い、俺の感知スキルの探索による感知魔力の網には気が付かなかったが、接近して行くとどうなる事やら。
ニンジャがいる事を感知してから、慌てて感知スキルに偽装スキルの隠形が掛かっているか確認したが、以前に掛けたまま忘れていた様だ。
これを外して試してみる必要もあるかな。
後は、スキルの効果を高める明鏡止水スキルの効果を、偽装スキルだけに掛けて、どこまで感知されないかも試すべきか。
色々とすべき事がある事に少し湯鬱になりながら、地下3階へと向かった。
主人公は、厄介なゴブリンニンジャに対し、どれだけ隠れられるか確認しないと、思っている様です。
一方的に倒せると良いのですが。




