第272話 レイスとの戦い
今日二つ目の王都近くの隠されたダンジョン。
そこに居る死霊系とゾンビ系との戦いは、地下三階に突入した事もあり、それなりの苦戦だったようで。
死霊系の魔物であるワイトとの戦闘。
攻撃魔法は使うし、接近戦はしてくるし、空を飛び回るし、物理攻撃は効き辛いし。
そんな嫌な魔物との戦闘経験をラファエラに得て貰った。
攻撃を避け損ねて血まみれになったのは嫌だったけど。
まあ、しょうがない。
俺達の剣と盾になる以外にも、やりたい事を見つけてあげて、そちらを頑張ってもらえる様になるまでは。
そう思いつつ、先に進むと次はマミーとの戦闘。
最初は魔法で一匹残しをし、接近戦で一対一で戦ってもらう。
それについては、余裕はなさそうだけど問題は無かった。
でも2対1になると、接近戦で戦うのは苦しそうだった。
幸い、革鎧が防いでくれる等で怪我もしなかったけど。
「俺のクラリッサとラファエラがマミー汁まみれに」と嫌なんだけどなと思いつつの冗談を言うと微妙な顔をされてしまったが、完治と洗浄を掛けて綺麗にする。
この世界のゾンビ系は、噛まれても汁を浴びても感染する事が無いから我慢すれば良いか、と思っていたんだけど、生理的に嫌だね。
でも、何とか戦闘訓練を終えて、俺が効果範囲を広めた範囲浄化でドンドン倒す。
すると、俺が4級職で唯一残っていた重魔導戦士でもレベル上限に。
これで、後は5級職以上を極めて行けばいい。
生産職や特異職の多くが5級職なんで、そう言う意味だとこれからの方が大変かもしれないが。
重魔導戦士でレベル上限になった事により出るスキル取得選択メッセージ。
幾つかあるスキルの中から、魔法耐性か氷魔法か悩んだんだけど、氷魔法を選びランク4.5から5にする。
ランク5で取得する細氷は広域攻撃魔法。
まあ、弱い敵には有効そうなんだけど、これから戦うであろう強い敵に対しては、攻撃力不足になりそうで、微妙ではあったんだけどね。
でも、魔物との相性によっては効果の高い魔法って感じもあるから。
次に転職したのは聖騎士。
既にLV26になった事があるので、LV1、11,21でのスキル取得は無かった。
だけど、Dランクの魔物を倒し続けていると直ぐにLV31を超えて、スキル選択だ。
取得出来るスキルは、剣技、槍技、槌技、斧技、盾技、体術、受け流し、物理耐性、傷治療魔法、異常治療魔法、生活魔法、精神異常耐性、状態異常耐性、聖魔法、防御と多い。
まあ、高ランクの職業ならではの悩みか。
既に持っていないスキルは無いので、伸ばしたい力を伸ばせばいいのだが。
受け流し、物理耐性、状態異常耐性とかか。
ああ。
精神異常耐性をランク4.5から5にすると安心と言うのもあるけど。
物理耐性をランク3にすると、腐敗とか酸にとかに対しても強くなれるそうだから、今回は物理耐性かな。
と物理耐性をランク2から3にして、魔物を殲滅しながら宝箱を回収。
途中で、氷魔法ランク5の『細氷』を使ってみたが、一定の範囲の温度を急激に下げ、寒さに弱い敵ならそれで凍らせて倒す以外にも、氷の結晶の様な刃を多数作り出し、それで敵を切り刻むと言う魔法でもあった。
気になるのはタイムラグかな。
効果範囲内では、急速に温度が下がるとはいえ、一瞬ではなかった。
あれなら素早い敵なら、温度が下がり切る前に、効果範囲から出てしまうかも。
と言う事で、高速細氷と言う魔法の発動速度を上げた設定をしてみたが、多少改善した程度か。
他にも、広域細氷、超低温細氷とかも造ったが、どうなる事やら。
後は、職業経験値稼ぎの為に、寄り道しながら倒しまくった。
そして、ボスはレイスだ。
死霊の魔物のファントム、ワイトの上位の存在のレイス。
もう、ほぼ実体化しているのでは、と言うほどの存在感で、ワイトよりも大きめか。
折角だから5人で隠形無しで戦ってみるか。
そう決めて5人でボス部屋に入ると、いきなりの数十発の黒炎槍による攻撃。
各自聖魔障壁を張って防いだ。
そして、俺が浄化を撃ち込んだんだけど、黒くて透明な感じの暗黒障壁と言う防御魔法に防がれてしまう。
あ~。
暗黒魔法スキルの使い手か。
ゲームだと、火魔法と、聖魔法と、結界魔法を複合させたような魔法系スキル。
そして、基本的には魔族や魔物の魔法だ。
ランク1から3までで、黒炎系の弾系、矢系、槍系の魔法を覚え、且つ多弾頭化させるだけでなく、ランク3で暗黒障壁まで覚えられる。
ランク4では、『再生』と言う傷をおった部分を再生させる魔法を覚えるけど、レイスに掛けるとどうなるんだろう。
まあ、傷んだ魔石が回復するとかなのかな。
ランク5では、暗黒領域と言う自分のステータスを高め、敵のステータスを弱体化させる結界を作る魔法を使って来る。
まあ、こちらのステータスを弱体化させる効果については、ゲームで使われた時は格下からの状態異常扱いで殆どレジストしていたし、例えステータスが弱体化しても呪い扱いで自分に浄化を掛けるとレジスト出来る事が多かったか。
そんな事を思い出していると、暗黒領域を使われてしまった。
そして黒炎槍をまた大量に撃ち込んでくる。
それに対し、俺が全員をカバーする聖魔障壁を張り皆に声を掛ける。
「暗黒領域に、ステータスを下げられた人は居る?」
「えっ。ああ。ステータスのログを確認するのね」と、久しぶりにマドリーンの声を聴いた気がする。
「レジストしています」等と全員が答えてくれたので、どう料理するか奴を睨むと、向こうも攻撃が通じずイライラしていた様で、殺気が俺に向かって来る。
俺が倒さないと、経験値が44倍にならないので、周りは様子を見ていてくれるし、さっさと倒すか。
そう考えると同時くらいに、周りで爆発が連鎖的起こる。
爆裂魔法ランク4の連鎖爆裂か。
黒炎槍と連鎖爆裂の合わせ技で、こちらの聖魔障壁を破壊しようとしてくるが、聖魔法も魔力操作スキルもランク5の俺の聖魔障壁。
簡単に敗れると思うなよ。
なんて思っているとフラグになりそうだから、さっさと倒す事とする。
高温業火を奴の周りに、継続時間を延長させたうえで発生させる。
そして、床と天井に硬質化を掛け、大地創造で床と天井を隆起させてサンドイッチだ。
通路状のダンジョンの為、むき出しの土や岩でないから、MPを余分に使う様だが、イザとなれば魔力で造った仮初の大地で攻撃も出来る魔法だ。
業火で負荷の掛かっている上に、硬くなった床と天井が叩き付けられ、暗黒障壁ごと潰れたレイス。
感知スキルにより消滅し魔石になった事を確認し、この戦いは終わった。
しかし、このパターンの攻撃ばかりだな。
他にも硬く張られた邪魔障壁や暗黒障壁を破壊して敵を倒す方法を考えておかないと。
主人公は、ダンジョンボスとの戦闘に勝ちましたが、攻撃手段を新たに考えておく必要性を改めて感じたようです。




