第271話 死霊系とラファエラの戦い
主人公達は、今日二つ目の王都近くの隠されたダンジョンを攻略しています。
地下一階では、空飛ぶ魔物が。
では、地下二階では。
迷宮の階段を下りて地下二階へ。
「ここには、Eランクのファントムとグールが居る。
ファントムは、飛び回り近接戦闘や魔法で攻撃してくる。
グールは、動きは鈍めだけど丈夫と言うか、しぶといと言うか、倒し辛いと言うか。
魔石を破壊するか、徹底的に破壊するか、浄化する必要があるんだけど。
魔石を破壊すると戦利品として再生はされるんだけど、力が弱まってランクが下がると思っていた方が良い。
それで、前衛は戦ってみる?」
「はい」とラファエラがこたえて来る。
2人っきりで話した処、少し頼ると言うか、少し頑張らせるくらいの方が、彼女の精神状態にとっては良いのだろう、と言う話になったんだけど。
でも、傷だらけとかになるとか、死にかねないと言った事は嫌なんだけどね。
最初の敵はグール。
前衛の二人には隠形をかけていないので、グールとガチの近接戦闘を行っている。
と言っても、俊敏のステータスが違い過ぎて、一方的に攻撃しているだけだけど。
それでも、丈夫で厄介と言うのは肌で感じられる筈。
そう思いつつ、戦いを終えた二人に声を掛ける。
「あの丈夫さで素早さが上がると厄介そうでしょ。それが3階にいるマミーとかだから」
そう二人に声を掛けると「はい。分かりました」とラファエラが言って来る。
クラリッサは、一度経験済みだしね。
次は、ファントムの集団。
飛び回って、邪魔法の邪牙と言う牙状の魔力弾による攻撃や、接近してきて物質化させた爪で切り裂いて来る。
それをミスリルの剣で切りつけて倒そうとするが、爪の攻撃を避けつつ何度も切り付けて、やっと倒している。
『説明しなくても、自分で気が付くかな』と観ていると、ラファエラも胸に魔石みたいなのが見えているのを攻撃すると少ない攻撃で倒せると気が付いた様だ。
次もファントムだったので「次は4属性魔法で倒してみて」と指示すると、石矢を胸の辺りに命中させて倒しているから、まあ、大丈夫か。
次は、グールだったので、これも同じように魔法で倒してもらい、その次のファントムから「次は、浄化と範囲浄化で倒してみて」と指示をする。
つまり、浄化魔法は基本1匹ずつしか倒せないし、範囲浄化は効果範囲に他のファントムが居ないと一匹しか倒せない、と言うのを経験してもらう。
それでラファエラが「複数ロックオンと自動追尾機能が無いと、動き回る敵を倒すのは難しいんですね」と言ってきた処からすると、皆と似たような結論になったようだ。
「後は、大量にこちらに向かって来る死霊・ゾンビ系に対して、皆で連携して倒す練習もしたか。
具体的には、聖魔障壁で攻撃を防ぎながらの範囲浄化とかをしてみたんだけど、ここでは無理だね。
あれは、感知能力の高いスケルトンアーチャーとかスケルトンアサシンとかが居る場所でないと起きない現象だから」
「はい。覚えておきます」とのラファエラからの返事をもらった後は、皆で隠れたまま俺が魔法で殲滅しつつ宝箱を回収して、地下3階へと向かう。
「地下三階は、Dランクのワイトとマミー。
地下二階のファントムとゾンビが、ワンランク強くなった感じだね。
経験値を稼ぐなら、俺が倒せばいいんだけど」
そう言ってみたんだけど「少し戦ってみたいです」とラファエラが言って来るので、クラリッサと共に姿を現して戦ってみてもらう。
ワイトに浄化を掛けて数を減らした後、二人とも一対一で戦っているが。
やっぱり、余裕はないよね。
まあ、聖魔法の聖の祝福を掛けてあげればステータスは上がるから、もっと楽勝になるのだろうけど。
それでも、魔法を聖魔障壁で防ぎ、地上に降りてきたタイミングで切りかかり、胸の魔石を大剣で切り裂くクラリッサ。
ラファエラは、聖魔障壁を使い慣れていないせいか、オンオフを忘れて邪牙を胸に食らってしまったが、鎧を血で染めながら戦っている。
胸が苦しいが、見守るしかない。
ラファエラは、ワイトを地上近くまで降りて来た処を剣で倒そうと狙っているが、ワイトはどうもそれをフェイントとし、ラファエラを倒そうとしている様だ。
考える頭があるんだね。
それとも本能に刻まれた戦い方なのかな。
何度か、地上に降りて来た処を切りつけようとして失敗した処で、火槍を発生させて胸に撃ち込む事で、ラファエラもワイトを倒せた。
そのラファエラに完治の魔法をかけ、鎧の状態を見ていると「すみません」と謝ってくる。
「まあ、慣れと経験だよ。後ろから見ている分には、あのワイトは地上に降りる振りをして、ラファエラの行動を誘導しているって分かったけど、当事者だと気づき辛いんだろうね。
次は、早めに気が付けるだろうし。
後は、クラリッサがしていたように、ワザとゆっくりと動いておいて、止めを刺す時だけ早く動くとか、なのかな」
「クラリッサさんは、そんな事をしていたんですか」
「それ以外にも、ワイトの固体差もありそうだけど。
後は、邪牙を聖魔障壁で完璧に防いでいると、ワイトの方から接近戦に持ち込もうとして来たケースもあったし、まあ、色々なのかな」
「はい」とラファエラは元気だ。
はあ。
血塗れな姿は見たくないんだけどな。
でも、しょうがないか。
治療できる程度なら、我慢したり慣れたりするしかない。
交流術スキルが、ラファエラには頼るべきと結論を出した感じだし。
ん。
戦闘以外に頼れるところを作ればいいのか。
まあ、その内ラファエラの価値観も変わるかもしれないし、色々と気を付けて、それに気が付くようにしないと。
ラファエラは頼ってあげた方が良い。
小心者の主人公にとって、それはきつそうなので、戦闘以外で頼れる事が何かあれば良いのですが。




