第27話 土魔法と簡易転移
主人公は、始まりのダンジョン中級地下2階にあった宝箱を全て回収したようです。
その中身は。
狩人LV21で取得した狙撃スキルはランク1では役に立ちそうにない。
そんな確認をしながら、マップの空白部分を埋めて宝箱を回収。
この階層では、ミスリルの盾Ⅲ、魔晶石C5個、84235GAZU、ミスリルの杖Ⅲ、土魔法の宝玉が手に入った。
早速、土魔法の宝玉を使い、これで土魔法はランク2に。
石矢と言う火矢と同様にロックオン、自動追尾及び誘導可能型の魔法が手に入ったので、火矢と同じ様にカスタマイズする。
それで分かったのは、土魔法は多分高速化は向かないと言う事。
と言うのも、高速石矢を設定し使ってみたのだけど、スピードが速くなったと言う感じが無いので。
勿論、消費するMPを増やせば明らかに早くはなったが、どうも火矢に比べて効率が悪い。
発生高速化の方は、魔法陣の発生と消滅が高速化する上に、空中に石矢や石弾が発生するスピードは明らかに速くなったんだけどね。
なので、『命中率向上』と『発生高速化』を付与した、硬化石矢、大型石矢、高速石矢と言う魔法名をつけた強化石矢をつくってみた。
消費MPは、硬化石矢が5(基礎2,硬化1、命中率向上1,発生高速化1)、大型石矢が5(基礎2,大型化1,命中率向上1、発生高速化1)、高速石矢が5(基礎2、命中率向上1、発生高速化1、高速化1)だ。
土魔法がランク2で魔力操作がランク1なので、最大3段階しか強化できないので、消費MPは5で統一。
これらを多弾頭化するまで鍛えたいところだけど、魔導士でのレベルアップによるスキル取得の時にランク3にする方が良いのだろうか。
だけど、素早い敵に苦戦したばかりだから、ランク3にするのは別の魔法にした方が良いのかも。
勿論、石矢も使える魔法だから強化したいんだけど。
成長の加護の効果は、スキルを使用する事による熟練度・経験値の取得にも影響しグレードアップも早くなるそうだから、そちらで多弾頭化するまで頑張るか。
まあ、経験値・熟練値を得た後ランクアップさせると、その経験値・熟練値は初期化され無駄だったと感じてしまうんだけどね。
移動の途中に発見した地下3階への階段を少し降りて簡易転移の場所指定をした後、地下二階に戻り魔物を狩りまくる。
それで、狩人でLV30になり、挑発のスキルを手に入れる。
挑発スキルは、敵の意識を自分に引き付けるスキルだけど、現状1人だから意味がない。
けど、今後守るべき人達が仲間になった時に必要となるスキルだ。
そして、まだ表示されているメッセージを確認。
『転職しますか。はい/いいえ。
転職可能先:1級職、初心者
2級職、戦士、信者、魔法使い、斥候』
3級職、重戦士、魔法戦士、神官、隠密、魔導士
4級職、レンジャー』
よし。
狩人の上位職のレンジャーが追加されている。
それを確認し隠密に転職。
これでLV1になってしまったので、慎重に移動してオークを爆裂火矢で倒し最低限のレベル上げをしておく。
そこでステータスウィンドウの時計を確認すると、深夜の2時過ぎだ。
簡易転移で始まりのダンジョンへの通路へ戻り、食事をし、寝袋で寝る事にしよう。
簡易転移と念じると転移可能先が表示され、それを選択すると、その場所の状況が表示される。
ああ。
簡易転移と念じると地図が表示され、その地図上の何処に場所指定をしているかが表示され、それを指定すると『場所確認』か『簡易転移』をするかの選択があったんだよな。
でも、必ず安全確認はすべきなのにイチイチ2回選択するのは面倒な事だと思っていると、加護から流れ作業に出来ると教えてもらったので、そう設定したんだった。
表示される簡易転移先の映像が、現実の視界とダブっているので、目をつむってスキルが見せてくれる映像だけ見える様にし、周りや上を確認。
誰も何もいないので、『簡易転移』ともう一度念じると、瞬間移動が行われた。
MPは、と見ると減った感じはない。
消費MPは少なそうかな。
まあ、スキルではなく加護だしね。
メルを影から呼び出し、格納箱に入れてあった草の束を出してあげる。
すると、美味しそうに食べている。
それを見ながら、ふと現実に戻る。
はあ。
今の力で、明日、地下3階に行けるだろうか。
だけど、少しでも急いで強くなるのなら、それは必要な事なんだけど。
不安を覚えながら、眠りについた。
主人公は、地下3階に行くのが不安なようです。




