第266話 えっ!
主人公は、実戦経験を得て貰い、次はレベルアップの為に自分が倒すと決めてダンジョンを進み始めました。
次の階層は問題になった魔物が居るのですが。
王都近くの隠されたダンジョン。
今日は、鉱山タイプのダンジョンだ。
その地下一階相当の坑道を歩き回り、全ての宝箱を回収して、地下二階相当へと向かう。
鉱山タイプと言う事なのか、階層移動の時は階段ほどは急な下りでは無いが、結構急な坑道を下る。
「地下2階は、問題のポイズンモスとビッグビーだよね」と、マドリーンが確認してくる。
「ああ。そうだよ」
「なら、毒を浴びながらの戦いですね」と、ラファエラは、何故かやる気になっている感じで言って来る。
「いや。本当にそれをするのなら、地下3階へ行って4級職になってからにしようよ。
俺も確かそうだったし」
そう俺が危険を回避しようとしても。
「でも、ランクが低い方がより問題点がわかりますよね」とクラリッサは真面目にきつい事を選択しようとしてくる。
「まあ、癒せるのはイッパイ居るし、肌がどれだけ荒れようとエリクサーで最後は完治させるけど。
ああ。今なら聖魔法の完治魔法でもいいのか」
「なら、このまま戦ってみます」と、ラファエラが言って来るが。
「嫌そうね。ヨシマサちゃん」
「この辺の気持ちは、嫌と言う程知っているんだよね。マドリーン」
「……、そうよ。でも、必要ならやるんでしょ」と、きつい表情で言ってくるマドリーン。
ラファエラだけでなくマドリーンも様子が変なんだろうな。
何時もなら言って来ない様な嫌味が多い気がする。
……、とりあえず宿に帰ってからだ。
ポイズンモスが大量に居たので、前衛の二人で戦ってみる様だ。
「え~と。ワザと毒を受ける訳じゃないからね。
毒の鱗粉が空気に漂っているんだけど、それは避ける訓練でもあるから。
敵を倒す時に鱗粉が出来るだけ飛ばない様に倒す事を意識すべきだから。
その上で、それでも回避できない毒でどんな風になるかだからね。
まあ、直ぐに治療すれば問題は起こらないのを、そうしないで経験するんだけどさ」
「毒をもらわない様に戦う訓練でもあるんですね」と、クラリッサから了承の返事が返ってくる。
「そう。そのつもりで戦って。薬学スキルが危険だと言ってきたら、治療するけど、それまでは治療もしないから」
「分かりました。やってみます」「行きます」とのクラリッサとラファエラの返事で、二人への隠形を解くと直ぐに戦いになる。
襲い掛かって来るポイズンモスが羽ばたくたびに散っている鱗粉。
それが濃く見える場所を避けて接近し、一刀両断。
だけど。
半分程度倒した処で鱗粉に目と喉をやられ、困っている気配になり、立ち止まってしまった処で「感知の探索を目の代わりにと意識して」と声を掛ける。
二人とも、一度大きくポイズンモスから離れ、水矢と石矢で攻撃し、ポイズンモスを倒した。
涙を流し痛みで目を開けられず、せき込んでいる二人に完治の魔法をかける。
こいつなら再生まで出来る魔法だから、傷も残らない。
まあ、MPは結構減るけどね。
俺は魔力操作の恩恵があるからそうではないけど。
後は、生活魔法の洗浄で、体や防具に着いた毒も奇麗に落としてあげる。
そして「大丈夫?」と声を掛けると「私、助けてもらわなかったら死んでいましたよね」と落ち込んだ声で言って来るラファエラ。
「いや。ポイズンモスにはそんな攻撃力は無いよ。
他の魔物と一緒に居たら、命の危険もあるだろうけど。
それに、俺達が助けてくれるって意識が無ければ、自分でスキルに助けを求めて気が付いたんじゃないかな」
そう言うと、ラファエラはさらに落ち込んだ様だ。
でも、それを無視して「どうする?」と聞くと。
「このまま行きます」とクラリッサが言って来る。
「私も」とラファエラも、未だやる気の様だ。
「了解」と言って次へ行く。
次は、ビッグビーの集団。
34匹も居るけど、どうするんだろう。
そう思っていたのだけど、二人で突っ込んでいく。
Eランクの魔物とは言え、彼女達は3級職。
一対一なら余裕をもって戦えるが。
そう思いながら見ていると、背中や頭や足に張り付かれて、毒針を撃ち込まれている。
俺と同じか。
それでも、二人で協力し合い、何とか全滅させた。
その二人に接近して行って「完治」と完全治療の魔法を使う。
「まだ、このまま戦えました」と言って来るのはラファエラか。
クラリッサは、その横でラファエラの発言の方に驚いている。
「限界まで毒に耐えるのは、今回の戦闘訓練ではやらないよ」
そう言うと、ラファエラは何故か悔しそうだ。
これは問題だな、と交流術スキルを起動する。
なるほどね。
後で対処しよう、と思いつつ二人に戦ってもらう。
数回、毒に犯される戦いを続けて、聖魔法の完治と生活魔法の洗浄で奇麗にして後衛二人に「戦ってみる?」と聞いたんだけど「鱗粉で目をやられた時に必要な感知スキルが無いから」とのマドリーンの冷静な返事。
まあ、風探索でも似たことが出来る気もするが、まあ良いだろう。
マドリーンとアリーサに、念の為の聖魔法の完治と生活魔法の洗浄を掛けると「過保護よね」とかまた言って来る。
「鱗粉の毒は、少し漂っていたからね。皮鎧に毒は付いていたし、体が毒を無効化している状態ではあったから。
治療しても無駄では無いよ」
「そうなんだ。薬学スキルに聞いておけばよかった」と、マドリーンは迂闊だったと素直に反省している。
後は、俺が偽装スキルの隠形で隠れたまま魔法で倒しつつ宝箱と鉱物を回収。
地下二階相当から地下三階相当へ向かう。
その地下三階相当へ向かう坑道の途中で、まだ昼前だったが「戦いがハードだったから休みましょう」とのマドリーンの提案で、休憩となった。
なので、影からメルに出て来てもらい、エサを渡すと皆でエサを与え始めたので、ラファエラの手を取り皆から少し離れ、亜空間部屋をつくり、その中に連れ込む。
『えっ!』と言う顔を3人とメルがしていたが、それを無視して扉を閉めて、ラファエラと二人っきりになった。
主人公は、亜空間部屋にラファエラを連れ込みました。
高ぶる欲望を抑えられなかったのでしょうか。




