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異世界とゲームは違う様です。~やり込んだゲームに似た異世界で生き残りたいのだけど、ゲームと違う事が多過ぎて困っています~  作者: 下見野大
第4章 4人目の仲間編

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第258話 スキル追加の宝玉を

 地下室に行って盗聴対策をして皆への説明と話し合い。

 その過程で、3つ目の職業の才能を決めたクラリッサとラファエラ。

 話は続くようです。

 クラリッサは感知系の力が欲しいと3つ目の職業の才能を斥候系に。


 ラファエラは、皆を守る力が欲しいと、3つ目の職業の才能を神官系に。


 そう決断したのなら、俺はそれを尊重する。


 と言うか、全員に基本4職の全てに才能を得て貰えるように頑張るつもりだし。


 という事になったんだけど、ラファエラの魔法攻撃力の無さが気になった。


 空中と言った手の届かない所に居る魔物や同時に大量の魔物を討伐する必要がある時は、近接戦闘だけだときついから。


 なので、「攻撃魔法については4元素魔法ならランク4くらいまでなら、今でもしてあげられるし」とスキル追加の宝玉を使う事を宣言したんだけど。


 「そ、そこまでは。MPの問題もありますし」と、ラファエラは遠慮してくるが。


 「まあね。でも、接近戦では倒しにくい相手とかも居たでしょ」


 「そうですね。やっぱり、あった方が良いのか」と、ラファエラは空飛ぶ魔物でした苦戦を思い出したようで説得に応じてくれる。


 「普段は消費MPを考えて使わないけど、必要な時には、って感じで良いと思うよ」


 「でも、それをヨシマサさんや、マドリーンさん、アリーサさんに使った方が良いですよね」と、ラファエラは真剣な表情で言って来る。


 「まあ、ランク5.99になれば、自作の魔法が造れる様になるからね。

  当然、そうなれば今日みたいに邪魔障壁に対する攻撃力不足の解消は出来るだろうけど、ランク5から10個も必要だし」


 「私達に使わなければ、十分届きそうですけど」と、ラファエラは、そちらの方が良いでしょうと言う感じで言って来るが。


 「……、トータルの戦力としてみた時や各自の力を見た時に、それで良いのかなって感じかな。MPが切れたらスキルは使えないしね」


 そう言っても「自分にスキル追加の宝玉を使う気はないのですか?」と、ラファエラは眉をひそめながら言って来る。


 「使うよ。多分ね。でも、優先順位の話」


 「……、そうですか。でしたら、私もヨシマサさんの決定に従います」


 おお。


 ラファエラは俺の決定に逆らうつもりもあったんだ。


 心配そうに俺を見たりしていたから、俺の意見に従わないとしても俺の為でもありそうなんだけど。


 ゲームでも、ラファエラは皆の盾だと言って自分を犠牲にする所はあったか。


 戦闘イベントで、ラファエラを置いて先に行く選択肢を選ぶと死ぬとかあったよな。


 『本当に良いのですか?』と3回もメッセージが出る奴で。


 その辺は、ゲームと違うだろうから注意しておかないと、と思いつつ話を先に進める。


 「うん。それで、クラリッサが斥候系なのは、やっぱり、今日敵が見えなくなったのが怖かったとかかな?」


 「はい。流石にあれはこたえました」


 「あ~。まあ、俺もどれにして欲しいとか無いから良いんだけど。

  うん。まあ、ベターかな」


 「ベストなんて言いきれないですもんね」と、クラリッサは決めたと言っていたけど今でも迷いがありそうな感じで言ってくる。


 でも、皆がどの才能を選んでもキッチリ育成すれば良いだけだ。


 そう俺も決断をし「ああ。なら、今日の深夜にでも神殿に行って、才能をもらって来るか」と二人に告げる。


 「はい。お願いします」

 「よろしく、お願いします」


 「さて、それを前提とした、俺と皆の強化だけど」


 そう話を進めようとすると「ちょっと待って。私達は、どの才能を得るか決めなくていいの?」と、またマドリーンが話を中断させる。


 「ああ。今日一気に強化するつもりだけど、それでもスキル追加の宝玉の半分程度にするつもりだよ。

  そう遠くないうちに2人仲間を増やすつもりだし、今後の皆の成長状況に応じ、十分修正できる程度の強化にするつもりだから」


 「そうなんだ。なら、話を始めようか」


 そう言って、長めのソファーに俺が中心で座り、マドリーンとアリーサを右側に。


 クラリッサとラファエラを左にすわらせ、一直線にならぶ。


 それの形だと、他の人のステータスウィンドウの情報を反対から見ることなくチェック出来るからと、サブリーダーの指摘があったから。


 まず、可視モードで俺のステータスウィンドウをパーティメンバーには詳細に表示する様に指示をして、スキルがメインになる様に表示内容をスクロールさせる。


 後は、亜空間収納魔法の収納一覧魔法を使用し、貴重品を纏めてあるフォルダーを選択し貴重品と言う分類に入っている物の一覧も可視モードで表示する。


 すると、皆に意図が伝わったようで、皆が可視モードでステータスウィンドウ内のスキル及びランクを表示し、俺の前へと表示位置をずらしてくれる。


 「まず、俺だけど」


 「ちょっと待って。ヨシマサちゃんだけ未だ4級職じゃない」と、俺のステータスウィンドウを見て突っ込んでくるマドリーン。


 う~ん。


 話が進まない。


 「まあ、もうこれを鍛えたら、4級職は卒業だけどね」


 「なんで、一番弱いのに1人でレッサーデーモンとかと戦っているのよ」とマドリーンは今更の事で怒って来る。


 「ステータスは皆より低いけど、それを補うスキルを持っているでしょ」


 「そうだけどさ」とマドリーンは不服そうだけど。


 「もう過ぎたことだし、話を先に進めるよ。

  さっきも話したけど、先ずは亜空間魔法の宝玉を2つ使い、ランク4にする。

  より安全な寝場所の確保のためだね」


 「うん」と言いつつマドリーンは未だ文句を言いたそうだが、話を進める。


 「次に、消費MPが心配なのでMP回復についても強化するから。

  実は、亜空間部屋をつくる空間って、あまり魔素が無いようだから、魔力操作スキルがランク5でも寝ている間に監視に使われるMPが回復しないって心配があってね。

  幸い、亜空間部屋は作る時にMPが必要で、維持にはそれ程MPは必要ないそうなんだけど」

 

 「あ~。魔力節減の効果は有効でも、魔素利用の効果があまりないから、不安なんだ」とマドリーンが俺が懸念している事を補足してくれる。


 「そう。で、一個しかないけど、MP向上スキルの宝玉と、今日2個手に入った魔力回復スキルの宝玉を1個使わせてもらおうと思っている」


 「うん。良いんじゃない」


 そう言ってマドリーンが全員を見渡すけど、異論のある人はいない様だ。


 と言う事で、早速スキル追加の宝玉を取り出して使い、亜空間魔法がランク2からランク4に。


 魔力回復スキルがランク1から2に。


 MP向上スキルをランク1で取得した。


 これで、最低限したかった強化は終えたので、皆のステータスウィンドウも見ながら、強化案を上げて行く。


 「まずは、俺以外に生活魔法の宝玉を1個ずつ」と言って4人の前に置く。


 「私はランク2で持っているけど」とアリーサが言って来るが。


 「その強化の意味もあるよ」


 そう言うと「体に付いた毒の洗浄とかの為に全員持つんですね」とクラリッサが確認してくるので「その通り。蜘蛛の糸みたいなのも消滅させるのに使ったしね」と更に意図を言うと頷いている。


 なので、次は武具系のスキル追加の宝玉から使う物を決める。


 「次は、近接戦闘関連として、俺が斧技2つと鞭技1つ、マドリーンとアリーサが杖技1つずつ、クラリッサが剣技と体術を1個ずつ、ラファエラが剣技と盾技を1つずつかな。

  もっと渡しても良いと思うけど、マドリーンとアリーサの3つ目の才能が決まってからの方が良い気がするから」


 「了解しました」とラファエラが返事をしてくれた。


 皆も異論は無い様なので、皆の前にスキル追加の宝玉を置き、各自で使ってもらう。


 これで、俺は斧技がランク1から3に。


 鞭技は初めて取得したのでランク1となった。


 マドリーンとアリーサの杖技がランク1からランク2に。


 クラリッサが、剣技がランク4から4.5に。


 体術がランク1から2に。


 ラファエラが、剣技がランク2から3に。


 盾技が1から2となった。


 杖技を含め、これで武具を持っている時は、ステータスが僅かだけど上がるし、スキルのレスポンスは上がるし、杖技保持者は杖を装備し杖に魔法を介する様に意識すれば、魔法の強化が出来る。


 まあ、クラリッサの体術は、武器や盾を装備していないときのステータスが上がるスキルだし、その時の身のこなしを教えてくれるスキルだけど、万が一の為かな。


 大剣を何らかの理由で手放す事になった時に必要になるかもしれないし。

 主人公は、スキル追加の宝玉を使ったパーティの強化をしています。

 更に、行う強化はあるのでしょうか。

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