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異世界とゲームは違う様です。~やり込んだゲームに似た異世界で生き残りたいのだけど、ゲームと違う事が多過ぎて困っています~  作者: 下見野大
第4章 4人目の仲間編

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第250話 インプの行動ロジック

 王都近くの隠されたダンジョン地下2階での戦闘。

 皆にビッグクラブとの戦闘を経験してもらい、次はインプとの戦い。

 主人公はある提案をしたのですが。

 「インプの闇魔法を受けてみる?」


 そう聞くと、皆意外そうにしている。


 「受けた方が良いのですか?」と考え込んだマドリーンではなくラファエラが不思議そうに聞いて来る。


 「精神異常攻撃を受けた時、ステータスとスキルで無効に出来たんだけど、嫌な感じはあったんだよね。

  それを体感していた方が、攻撃を受けた時に精神攻撃があったって分かる様になるかなって」


 「あ~。そうなんですか。ヨシマサさんが言って来ると言う事は、危険では無いと言う事ですよね」


 「いや。危険ではあるけど、体験しておくべきかなって。

  幸い、マドリーンとアリーサとクラリッサは、精神異常耐性を持っている。

  ラファエラは、俺が聖魔法の精神異常耐性向上魔法をかけておけば、精神ステータスの高さで、確実にレジスト出来ると思うし。

  それに、異常を感知出来なくても攻撃を受けた数秒後には、俺が異常治療魔法を掛けるつもりでいるし」


 「また、過保護なんだから」と、マドリーンが呆れた感じで言って来るが。


 「いや。命掛かっているし」と、本気で反論しておく。


 それでも、まだ呆れた感じのマドリーンが「ヨシマサちゃんが、隠れたままでフォローしてくれるんでしょ」と言って来るので、心配事を説明しておく。


 「そうだけど、どんなイレギュラーがあるか分からないしね。

  とりあえず、1匹残しで1人1人試して行こう」


 その言葉通り、まずは一匹残しで、先ずはクラリッサが。


 クラリッサは感知系のスキルや魔法を持っていないので、一応確認もしておく。


 「クラリッサは、インプの影隠を無効に出来ていたかな」


 「はい。半透明になりながらも、しっかり見えていました」


 「やっぱり、ステータスの違いからかな」


 「そうですね。そうでないと、かなり怖いと言うか、私がやられる方になるんですね」


 「うん。クラリッサが見えていない様なら魔法を受けた後に俺が倒すから」


 そう言うと、クラリッサは複雑そうな表情をしている。


 あ~。


 あの感じだと、3つ目の職業の選択に影響したかも。


 そんな風に推測しながらインプの集団に向かい一匹残しを行う。


 そして、クラリッサの隠形を外すと、その残ったインプは俺の時と同じように影隠をし、闇弾を撃ち込んでくる。


 その闇弾を受けたクラリッサは、一瞬動きを止めたが、最初から隠れられていなかったのか、攻撃を受けた事でインプの影隠が解除されたのか、そのまま向かって来たインプを大剣で真っ二つにした。


 必要なさそうだけど、と思いつつ異常治療魔法を掛けながら「どんな感じ?」とクラリッサに感想を聞いてみる。


 「あっ。はい。ヨシマサさんが魔法を受けてみた方が良いと言うのは、何となく分かりました」


 「そっか。なら今回受けた一発だけで良いのかな」


 「そうですね。でも、機会があれば」


 との返事で、次の一対一はラファエラ。


 聖魔法の精神異常耐性向上を全力で掛け、戦わせてみると、やはり同じルーチンでインプが攻撃してきて、剣に真っ二つにされる。


 次は、アリーサに一匹残しで戦ってもらう事にしたのだけど。


 インプは、影隠も闇弾も使わず「キィィィ」と叫びつつ全力で飛んできて近接戦闘に持ち込もうとしてくる。


 「えっ」と驚き固まっているアリーサに、「普通に戦って」と声を掛けると、冷静になったようでカウンター気味に杖が頭部を叩き潰して、インプは戦利品に。


 『え~。何で~』という感じの困り顔でこちらを見て来るアリーサに「ひょっとして、杖を持っていたから魔法使いだと思われ、魔法を使うより全力で近接戦闘をすべきって判断したのかな?」


 「そ、そうなのかな?」とアリーサに疑問に疑問で返されてしまったが、試してみて確認するしかないかな。


 「次のマドリーンでも同じ行動をして、その次は杖ではなく槍を装備してもらって、同じになるかどうかかな?」


 「……、そうだね。試してみよう」と返事をしてくれたマドリーンで試す。


 魔法により一匹だけにしてマドリーンが姿を現し戦いを開始すると、同じように魔法を使わず突っ込んで来た様で、マドリーンに杖に頭をかち割られて戦利品に。


 合間にビッグクラブを俺の魔法で倒しながら、更にインプとの戦いで色々と試すと、どうも近接の為の武器を持っていると、魔法を使って来る様だ。


 何て言うか、決まったロジックなのか、本能なのか。


 まあ、違う理由も有るのかもしれないけど。


 近接戦闘になれていないであろう魔法使いには、姿を現したまま急接近する事で、プレッシャーを与えて倒す、と言う事なのだろうか。


 消えてから接近して攻撃するのも有効な戦闘方法だと思うけど、風探索とかを使われると影隠が解除されるからかな。


 魔法使い系の人が必ず使える魔法ではないと思うけど、そう言うロジックで動くのかもしれない。


 そんな風に推測しながら、何度か一匹残しで戦ってもらって、次は隠れずに戦ってみる事に。


 と言っても、先ずは俺だけ姿を現して、12匹のインプの集団に向かう。


 すると、全員が影隠を使い、闇魔法を撃ち込んでくる。


 それで、ほぼ同時に12発の闇弾を受けたんだけど。

 12発同時の闇弾。

 大丈夫なのでしょうか。

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