第205話 蜘蛛の魔物と広範囲攻撃
主人公は、裁縫神の祠地下4階に閉じ込められた形になったようです。
皆と裁縫神の祠の地下4階へと向かう階段を下りながら、地下4階の様子を感知スキルで確認する。
すると、蜘蛛と草の魔物が居るはずなのに、草の魔物しか感知できない。
これは、何らかの異常が発生している。
一瞬帰る事も考えたが。
とりあえず、1人で地下4階に入り状況を確認してみよう。
そう決断し、皆に「何か変だから、階段で待っていて」と言って、1人で地下4階に入る。
地下4階は、大き目の広葉樹がそれなりの頻度で生えている平原と森の間という感じの地形か。
蜘蛛が隠れるには良さそうだけど、ゲームだと蜘蛛の巣に枯れ葉が引っ付いて、蜘蛛の巣が見える様になっていて、それを避けたり破壊したりしながら進んだんだけど、現実だとどうなんだろう。
そんな確認をしつつ 感知スキルの探索を任意で広範囲に行う。
……、ボスらしき反応が無い?
後ろを振り向き、皆に注意をしようとしたところで、感知スキルがダンジョンの壁沿い上から大量の大きな岩が落ちてきていると感知する。
皆の居る階段側へ逃げるか、4階に留まるか迷っているうちに地下3階への階段を塞がれた。
なんだ?
あの異常な岩の落下速度は。
岩が落ちてきた事による土埃と轟音を風の護りで軽減させながら、状況を確認する。
すると、岩には蜘蛛の糸の様なモノが絡みつき、それが引っ付きあって簡単に動きそうにない。
改めて上を見ると巨大な蜘蛛がダンジョンの壁の上の方に引っ付いている。
それも100や200ですらない膨大な数。
視界に入れると同時に感知出来る様になったけど、階段での感知スキルの探索で感知出来なかった。
何故?
膨大な数の蜘蛛に悪寒をさせつつ、どう倒すか考えつつ、風の護りと聖魔障壁を厚くし壁から少し距離を取ろうとすると、蜘蛛の殺気が俺に向けられる。
殺意を持った事か、焦って行動した事が原因で感知されてしまった様だ。
凄い勢いで巨大な蜘蛛の軍団がダンジョンの壁を降り始める。
俺を殺して食べるつもりなのだろう。
ならば。
スイッチが入り、好戦的な戦闘モードになる。
皆殺しだ。
広域業火
射程に入り次第、範囲を拡大した超高温攻撃でアサシンスパイダーの数を減らす。
すると、業火の中から凄い勢いで飛び出してきたトラック並みに巨大な蜘蛛が、音もなく地面に降り立つ。
そして、体から煙を上げながら、こちらに向き直り殺意を向けてくる。
なんだ?
あんなのは居なかった。
いや。
俺の感知では見つけられなかったのか。
それに恐怖を覚えつつ、接近されたくないと爆裂火槍を4発撃ち込み。
それとは別に、まだ壁から降りてきているアサシンスパイダーたちに広域業火も撃ち込み、こちらへ向かう足を止めさせながら数を減らす。
彼方は感知出来ているから大丈夫と、地上に飛び降りて来た一番巨大な蜘蛛の魔物に集中したのだけど、爆裂火槍は全て口から吐き出した糸の網に絡めとられてしまったようだ。
ならばと、爆裂火槍を4発発生させ、大きく迂回するバラバラな軌道をイメージで指定して打ち込む。
すると、凄い勢いでジャンプし、ダンジョンの壁に引っ付いたかと思うと、その動きを追尾する事で纏まってしまった火槍にまたも糸の網を吐き出して、撃ち落とされてしまう。
頭も、ある程度良いのかよ。
なら、先ずはアサシンスパイダーの方を全滅させよう。
MPの残量を確認し、広域業火でアサシンスパイダーの数を減らす。
その合間にデカイ方の蜘蛛が結構な距離があると言うのに糸を吹き掛けてきたが、風の護りがはじき返してくれる。
すると糸が落ちた地面が煙を上げている。
引っ付いた対象を溶かす糸かよ。
そんな状況でも広域業火を唱え、僅かに残ったアサシンスパイダーを高速火槍で倒すと、手下を全滅させられて怒り狂っている感じか。
一番デカい蜘蛛の魔物は、アサシンスパイダーを全滅させている間に壁を走って地面に降りて来たので高速火槍2発を撃ち込むが、今度は前足で撃ち落とされる。
爆裂タイプと高速タイプの違いを見分けて対処している?
そんな疑問を持つが、奴が接近してきているので爆裂火槍を8発発生させて撃ち込むが、8本足の恩恵で素早く縦横無尽に動いて回避し、それを追尾する爆裂火槍を今度はお尻からの糸で撃ち落とされる。
しかも、その間に接近されてしまった。
爆裂火槍への指示に意識を向けていた為に反応が遅れ、慌てて回避行動をとるが振り切れず、風の護りと聖魔障壁を前足で破壊しようとして来やがる。
風の護りでは防ぎきれず、「ギィィィ」と聖魔障壁が嫌な音を立てている。
ならば防げない攻撃魔法を、と自分も効果範囲に入れながら高温業火を発動させると、また凄い勢いでジャンプし壁へと戻りやがった。
ダメージは与えられているのだろうか。
魔法の発動前の魔力を感知され回避運動に入られている様に見えたのが気になったが、体から煙を上げているし、多少はダメージはある筈か。
そう思いつつMP回復薬Ⅳを首に掛けていると、お尻から糸を彼方此方に飛ばしている。
なんだ?
おかげで、蜘蛛の巣の様なモノが地下4階の空中の彼方此方にあるのは分かったが、何をするつもりだ。
そう思っていると、その1つに向かって飛び上がったかと思うと、糸の弾力を使いあり得ない高速でこちらに戻って来る。
いや。
今度は地面に降りてから前足で攻撃してくるのではなく、器用に体勢を整えこちらの聖魔障壁に8本の足の内4本を槍の様に、4本を鎌の様にして突っ込んできた。
「バキン」と嫌な音をたてて壊れる聖魔障壁と役に立たずに解除される風の護り。
俺は何とか飛び退いて奴の足に串刺しにされる事は回避したが、直ぐに振るわれた前足に左腕を切り落とされてしまう。
それに動揺しながらも奴と距離を取り、聖魔障壁を張り直す。
すると切り落とされた俺の腕を口から出した糸で確保して口に持って行き、咥え、笑っている様に見える蜘蛛の顔。
こんな事なら、俊敏に補正のある職業に就いておけば。
いや。
今の大神官職は最大MPが多いし、呪文の威力に影響のある知力が高いと言う利点がある。
ならばその利点を、と高温業火の発動速度を上げ、より高温にと指示し発動させる。
すると、魔法の発動を感知され、奴はまた素早いジャンプで壁に逃げるが、その着地地点を予測しつつ、着地と同時くらいに、そこに強化した高温業火を発生させる。
その業火は奴をとらえたが、また素早いジャンプで地面に降りて来る。
しかも、俺に向かって。
なので、全力で避けつつ着地地点と予想した場所に高温業火を発生させると、お尻から糸を飛ばせて、ブランコの様に動きながら業火をかすめて効果範囲外の大木へ着地しやがる。
業火を発生させるタイミングが早すぎたか。
そう思いつつ、着地した木に高温業火を発生させると、またダンジョンの壁に飛び戻るが、そこもMPを余分に消費すれば射程距離だったので、タイミングを計り広域高温業火を発生させる。
奴は、その効果範囲から逃れる為に、糸をお尻から壁に噴き出しそれを利用。
それによって軌道を変化させたが、それでも効果範囲から逃れきれず、業火の中に捉えられたが、また凄い勢いで効果範囲から飛び出し俺に向かって飛び掛かってくる。
なので、それを必死で回避しながら、ギリギリまでタイミングを計り、また広域高温業火を。
当然、俺も広域高温業火の効果範囲の中。
この状態で奴の攻撃で聖魔障壁が破られたら、広域高温業火はキャンセルされる設定だ。
俺の近くに着地した奴の前足の攻撃により聖魔障壁は砕け散ったが、砕け散るまでの僅かな時間で回避が間に合い、俺まで奴の前足は届かなかった。
なので、聖魔障壁を張り直すのではなく、更に広域高温業火と念じ攻撃する。
業火発動者が、その効果範囲に居て、しかも聖魔障壁と言った自身を守る為のモノが無い時には、自動で魔力障壁が張られるから。
すると、奴は俺へのさらなる攻撃ではなく、ダンジョンの壁の方に素早く飛び上がる。
しかし、流石に超高温にある程度さらされた結果一部炭になり、それを舞い散らせている。
そして、ダンジョンの壁にまた張り付いたと思ったら、貼り付けずに地面に落ちて来る。
その落ちてきた先に、更に高温業火を。
奴はもう、飛び出してくることも無く、高温業火の終了と共に戦利品へと変わって行った。
主人公は、広範囲攻撃を連続して撃ち込むことで、素早く逃げ回る蜘蛛の魔物を倒したようです。
変更点:
戦闘シーンが気に入らなかったので、少し訂正。




