第196話 始まりのダンジョンでの成果は
主人公は、別の国の始まりの村へと到着し、そこにいる筈の転生者が既にいない事を確認しました。
おそらく、始まりのダンジョンの初級で死んでしまったのでしょう。
始まりのダンジョン初級を攻略しボスを倒してハッキリしたのは、ここには俺と同じ転生者がいた筈という事。
そして、もういない。
多分死んだ、という事なのだろう。
この始まりのダンジョン初級で手に入る、成長の宝玉を手に入れず、先に進むという事はあり得ない筈だから。
まあ、断言しない方が良いのかもしれないけどね。
例えば、他の国の転生者が始まりのダンジョン初級へ入ってきて、ここで生まれた転生者を殺して去って行ったとか、今この瞬間も、俺を殺そうと狙っているとかだって、無くはない。
だけど、貴重な魔力操作の宝玉はそのままだったし、成長の宝玉も簡易転移の宝玉も神酒そのまま。
そして、俺がそれを手に入れる前に、襲い掛かってこないんだから。
改めて、結構危険だったかもしれない状況だったけど、危険な目に合わなくて済んだか。
そうホッとしつつ、警戒しながら、この始まりのダンジョンの探索を進めて行く事にした。
既に決まった作業って感じになっている始まりのダンジョン中級もクリア。
このダンジョンで得たのは、始まりのダンジョン初級の地下二階で、鋼鉄の剣Ⅱ、鋼鉄の弓Ⅱ及び鋼鉄の矢200本、魔力操作の宝玉。
ボス戦後に発生した宝箱から、成長の宝玉、簡易転移の宝玉、神酒、57534GAZU、エリクサーⅠ28個、従魔の卵。
始まりのダンジョンの初級で確実に手に入る筈の格納箱、火魔法、鑑定、生活魔法スキルの宝玉は、ここに生まれた転生者が使用してしまったのだろう。
それらは残念ながら手に入らなかったが、魔力操作スキルの宝玉の方が貴重だから、まあいいのか。
中級で手に入れたのが、地下一階でミスリルの大剣Ⅲ、ミスリルの弓Ⅲ及びミスリルの矢200本、22724GAZU、魔晶石C8個、火魔法の宝玉、格納箱の宝玉、MP回復薬Ⅲ9個。
地下2階が、ミスリルの剣Ⅲ、ミスリルの斧Ⅲ、ミスリルの盾Ⅲ、79234GAZU、魔晶石B5個、エリクサーⅢ3個、鑑定の宝玉、剣技の宝玉、盾技の宝玉、水魔法の宝玉。
地下3階が、ミスリルの槍Ⅲ、ミスリルの槌Ⅲ、ミスリルの杖Ⅲ、123665GAZU、エリクサーⅢ4個、風魔法の宝玉、槍技の宝玉、槌技の宝玉、聖魔法の宝玉、聖魔法の宝玉、
地下4階が、ミスリルの剣Ⅲ、ミスリルの盾Ⅲ、ミスリルの弓Ⅲ及びミスリルの矢200本、246345GAZU、エリクサーⅡ16本、弓技の宝玉、体術の宝玉、生活魔法の宝玉、幻影魔法の宝玉、風魔法の宝玉、亜空間魔法の宝玉。
ボス戦後に発生する宝箱から、簡易転移の宝玉、神酒2本、魔晶石A5個、エリクサーⅣ3本、重力魔法の宝玉、剣技の宝玉、杖技の宝玉、水魔法の宝玉、薬学の宝玉、裁縫の宝玉を入手できた。
ダンジョン攻略による成果に微妙に満足しながら簡易転移で始まりのダンジョンへと繋がる通路へと帰り外に出ると、東の空が大分明るくなり始めたくらいか。
これなら、朝御飯までに国境まで行けるかもと、全力で走る事にする。
ネハス王国の始まりの村から北東に向かい2つ町を超えて北に向かう。
そちらに王都があるからだ。
王都ホーラル近くで簡易転移の場所指定や転移魔法の座標刻印をし、北に向かう。
都市を1つ、町を2つ、村を1つ超えるとトルロス町に到着するので、それを東に進む。
町を1つ、村を2つ超えると、そこは、国境の都市、チャラル市だ。
この国境は、大河で区切られているし、既に日は登り魔飛行船が飛んでいるので、ここでまた魔飛行船に乗る事にする。
なので、都市の近郊で座標刻印をしてから門の使用料1000GAZUを払い都市に入り、魔飛行船の乗車賃20000GAZUを払い、ナラバラス王国のリーガンス市へと到着。
都市から1000GAZUを払い出て、都市近郊の見晴らしが悪く、微妙に探索スキルの感知が及びにくい場所に場所指定と座標刻印して、皆の居る宿へと簡易転移で戻る事にした。
宿の地下室に戻ると、4人全員が居る。
どうも、お茶を飲みつつ喋りながら俺の帰りを待っていた様だ。
「今日も遅かったね。何かあったの?」と聞いて来るのはマドリーンだ。
「いや。始まりのダンジョンの初級と中級をクリアした後、隣の国まで行ったんだ」
「ひょっとして、大河の向こうの国だから、魔飛行船に乗らなければならなった?」とマドリーンが細かい事を確認してくる。
「そう。魔飛行船は夜中飛ばないからね」
「マドリーンさんの予想が当たりましたね」と、クラリッサが笑いながら言っている。
どうも、俺がなぜ遅いかも話題の一つだった様だ。
「食堂でまだ朝食取れるよね」
そう俺が聞くと「うん。でも、時間に余裕が無いから、朝の報告事項があるのだとしても、食べてからかな」と、軽い感じでマドリーンが言って来る。
それに対し「そうだね。ちょっと込み入った話もあるし」と俺が言うと、4人とも『えっ』と言う顔をしたけど、先ずは朝食へと向かう事にした。
主人公は、今朝の事を皆にも知らせる事としたようです。




