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異世界とゲームは違う様です。~やり込んだゲームに似た異世界で生き残りたいのだけど、ゲームと違う事が多過ぎて困っています~  作者: 下見野大
第4章 4人目の仲間編

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第195話 転生者の末路は

 主人公は、皆の3つ目の職業の才能は何にすれば良いか、等を話し、マドリーンとアリーサと一緒に就寝しました。

 そして、今日も深夜に一人で強くなるために探索に出かけるようです。

 睡眠スキルにより目を覚まし、寝ているマドリーンとアリーサを起こさない様に、コッソリとベッドを出る。


 この建屋の地下室へ行き、偽装スキルの隠形や影魔法の影隠れを使用して隠れ、簡易転移で昨日の朝に到達したツェーリカ王国のビーリス町へ。


 そこからツェーリカ王国の王都ジュラル方面へ走る。


 風魔法の風操作で強い追い風を限定的に使っての高速移動だ。


 村を2つ、町を2つ越えたスリエア市から、更に進んだ先の王都ジュラル近郊で簡易転移の場所指定と転移魔法の座標刻印をして、北へ向かう。


 都市1つ、町2つ、村を1つ超えると広大な森に突き当たる場所近くにあるモリアス市に到着。


 そこから東へと進み国境の都市ゼーリス市へと到る事が出来た。


 ちなみに、各市町村近郊で座標刻印はしておいた。


 簡易転移の場所指定と違って数に制限が無いからね。


 なお、ここの国境線は双方の国の防壁に区切られている。


 それを飛翔スキルで超えて、隣国のネハス王国へと入る。


 ネハス王国の国境の都市であるイバス市の近郊で、また座標刻印をしてから西に向かう。


 それで到着したローキン市から北東に向かい2つ村を超えると、夜が明ける前にこの国の始まりの村であるハリヤス村に到着できた。


 座標刻印をして村に近づき感知スキルの探索で探る。


 すると主人公キャラが居る筈の家には誰も居ない。


 なのに家の横の畑は荒れた感じが無いという事は、最近まで人が居たという事か。


 このスタート地点は、家族はいないパターンだった。


 という事は、転生者が居るんじゃないのか、と意識する事でハッキリとしてきた前世の記憶と照らし合わせながら慎重に探るが、男2人と女性2人の仲間になるキャラは、まだいるな。


 警戒しながら始まりのダンジョンへと向かう。


 これなら俊敏に職業による補正があるレンジャーのままの方が良かった気がする。


 だけど、この時点で村を出ていないのだとしたらそれ程強くなっていない筈、と始まりのダンジョンへと繋がる通路へと向かう。


 勿論、始まりのダンジョン中級をクリアしても王都とかに向かわず上級で鍛えているパターンもありそうではある。


 だけど、幼馴染を仲間にしていないのは不自然だ。


 それがスタート地点としてこの村を選ぶ大きな理由の一つなんだから。


 殺し合う事になると言われている他の勇者候補に出会う事を避ける為に、ここを無視して先に進むと言う選択肢もあるんだけど。


 転生者の状況を確認せずに先に進むのも怖い。


 確認しない限り、ずっと怯えながらの生活になりそうだし。


 まあ、確認したら確認したらで難しい判断になるんだろうけどさ。


 でも、確認すべき、と始まりのダンジョンへとビクビクしながら向かう。


 装備は、とアダマンタイトの剣を亜空間収納から取り出したが重く感じたのでミスリルの剣と盾にしておく。


 防具もちゃんとした物を用意しておかないと、と反省。


 感知はランク5で偽装はランク5.1だから、何とかなる筈と自分に言い聞かせながら、記憶に従っての移動。


 そして、未だ晴れぬ不安への対処の為にステータスウィンドウのスキル欄の確認をし、その上ですべき事はしておく事に。


 よし。


 イザとなれば、転移や簡易転移で逃亡しよう。


 転移や簡易転移が使えない様だったら、全力の聖魔障壁で身を守りながらの飛翔スキルも有りか。


 飛翔スキルは、この段階だと貴重な力だから、向こうは持っていない可能性は高いから。


 そう言えばこれも隠れる力だ、と幻影魔法の幻と影魔法の影隠を使い俺と言う存在を認識され辛くしておく。


 後は、ランク1では効果は薄いけど限界突破スキルを使いステータスも上げておく。


 明鏡止水もランクが1だから効果は薄いが、スキルの効果を上げてくれるから、使っておくべきだ。


 となるとMPが心配になるが、この程度の消費量なら大丈夫か。


 そんな確認を終え、意を決して始まりのダンジョンを隠している触れられる幻覚に触れて見破り、始まりのダンジョンへと繋がる通路に入る。


 うん。


 やっぱり、この通路へ物を置いてダンジョンアタックをしている。


 という事は、間違いなくこの村に生まれた転生者が居るのだろう。


 あれ。


 だけど、食料とか毛布とかを格納箱に入れずにそのままにしているのは変だよな。


 そう思いつつ、恐る恐る上級への階段を探し当て地下一階に向かいながら、地下一階へと感知の魔力を伸ばしていく。


 すると、地上への階段近くで宝箱が感知出来たので、ここには居なさそうだ。


 ならば、俺よりは弱い筈。


 そう考えて、次は中級の階段を探し当てて、地下一階に向かいながら感知をしてみると、ここも宝箱が感知出来る。


 どういう事?


 まあ、偽装工作をしていない限り、俺より強い筈がない状況か。


 ああ。


 俺と違って、最初から転生者と言うかプレイヤーが多数いる事を知っていれば、あり得る偽装なのか。


 もしそうだとしたら、持っている情報が違い過ぎて敵う筈も無いか。


 なら、今更逃げ出してもどうしようもないだろうし、余計な心配でしかないか。


 それに、多分そういう事なんだろう。


 だけど油断せず、警戒しつつ、通路内に場所指定と座標刻印をしてから初級ダンジョンへと向かう。


 ここの初級のダンジョンは、地下一階がレッサースライムとホーンラビット。


 地下二階が、ゴブリンとスケルトン


 ボスがゴブリンウォーリアーだったか。


 初級の地下一階へ行くと、やはり宝箱を感知出来ない。


 なので、地下二階へと向かう。


 ……、宝箱がある。


 全部じゃないけど。


 隠れた状態で宝箱に向かいながら、この階層全体の感知を続ける。


 でも、魔物が倒されて減るという事が起こらない。


 なので、魔物が減る事で俺の現在位置がバレない様に途中に居る魔物は倒さず、宝箱の回収だけしていくと、鋼鉄の剣Ⅱ、鋼鉄の弓Ⅱ及び鋼鉄の矢200本、魔力操作の宝玉だ。


 ……。


 まさか、と思いつつ進んで来たんだけど、やっぱりこの階層で死んだのか?


 火魔法スキルの宝玉を手にしているから、ゴブリンやスケルトンに負ける筈はない。


 だけど、ゲームプレイ時に、この始まりのダンジョン初級で死んだ事はあったんだよな。


 具体的には、初級ダンジョンで高倍率の成長の加護を手に入れられるかの確認の為に、スピード重視で突っ込んで行って。


 と言うか、ゲームスタート時に持っていた傷治療薬を飲めばいいのに、その手間を惜しんで死んだ事は、結構な回数あった。


 他にも、地下一階で十分にレベルを上げないで地下二階に来て、ゴブリンたスケルトンからクリティカルヒットを受けて死んだ事とかも、それなりの回数あったか。


 まあ、ゲームなら直ぐにやり直せるんだけどさ。


 後は、地下一階で火魔法を手に入れたまでは良かったが、地下二階で火魔法を使い魔物を倒しまくった結果、MPが切れて意識障害のステータスになり、キャラがうずくまっている間にスケルトンに殴られ続けて死んだとかもあった。


 ……。


 まさか、ゲームの感覚が抜けきらずに、このダンジョンに挑んで死んだのか。


 あり得ないだろう。


 そう思いつつも、ボスのゴブリンウォーリアーを瞬殺し、発生した宝箱を上げると、成長の宝玉と簡易転移の宝玉と神酒がある。


 この国の始まりの村に生まれたのに、これを手にせず強くなれるなんて事は無いだろう。


 ……。


 ゲーム感覚が抜けず、現実と認識できず、勢いでダンジョンへ挑み死んだのか?


 流石に、それは無いと思うが。


 となると、俺と違い転生者同士の殺し合いがあると知っていて、急いで強くなろうとして失敗した?


 それは、ありそうか。


 後は、運悪く死んでしまったとかか。


 具体的には、クリティカルヒットを連続して受けた?


 慎重に鍛えていれば、それでも死ぬことは無かったと思うけど、出来るだけ早く成長の加護を手に入れたいと言う心理は当然あるだろうから、単発のクリティカルヒットで死んだという事すらありえそうなのか。


 と言うか、現実とゲームの違いに混乱してしまったとかも、ありそうなのか。


 ゴブリンやスケルトンは気持ち悪かったし、実際に体を使って戦わなければならないし、精神異常耐性を取得する前だから命の危険を感じて体がすくむとかもありそうだし。


 まあ、もう本当の事は分からないか。


 そう思いつつ、成長の宝玉を解析鑑定すると、取得経験値2倍だそうだ。


 それを急ぎ取得しようとして死んだかもしれない転生者を哀れに思いながら、始まりのダンジョンへの通路へと簡易転移で戻った。

 この村に生まれていた転生者は、死んでしまっていた様です。

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