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異世界とゲームは違う様です。~やり込んだゲームに似た異世界で生き残りたいのだけど、ゲームと違う事が多過ぎて困っています~  作者: 下見野大
第4章 4人目の仲間編

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188/284

第188話 ボス戦は

 主人公たちは、王都近くの隠されたダンジョンを気持ち悪がりながらもクリアしています。

 後は、ボス戦。

 上手くいくのでしょうか。

 ヨルド王国の王都レイニーク近くの隠されたダンジョン。


 そこで幾つものトラブルを経験しつつ、やっとボスが待ち構えている感じのボス部屋の前に辿り着いた。


 ボス部屋の真ん中で、眠っているリーサルビートル。


 死を招くカブトムシだ。


 しかし、大きい。


 前世の普通乗用車位の大きさか。


 彼女達には部屋の外に居てもらい、隠れたまま部屋の中に入るが、まだ奴に感知はされていない。


 一方的に魔法で攻撃出来れば楽だが。


 Cランクだから、EランクのビッグビートルやDランクのアサシンビートルに比べ全ての能力が上がっているだろうから、感知力も上がっている筈。


 高速石槍を8発発生させ、頭部目掛けて撃ち込むと、撃ち込むと同時に奴の反応がある。


 やっぱり、感知力はアップしているか。


 攻撃が命中してから気が付く程度なら楽だったのに。


 そう思いつつ、皆との距離を取りつつ攻撃の結果を確認していると、残念ながら高速石槍はダメージを与えられていない。


 目や口を狙った筈なのに、全て角や甲殻に弾かれたようだ。


 念の為に、壁の向こうに隠れている俺以外の4人に偽装スキルの隠形をかけ直し、イメージにより高速石槍を更に強化した強化高速石槍を撃ち込もうとしていると、奴は羽を広げ飛び上がり、こちらに高速で突っ込んでくる。


 「ブブブブブ」と重めの音を発声しながら飛ぶ奴に強化高速石弾を撃ち込むが、角で上手く軌道をそらされ、甲殻に傷を付ける事も無く弾かれた。


 予想外の防御力に慌てて突っ込んでくるのを右に避けるが、機敏に追尾してきて角を腹に刺されそうになる。


 それを両手で受け止め踏ん張ると、奴は飛ぶのを止めて地面に降りる。


 奴は素早く羽を畳んだから、狙っていた脆そうな後ろ羽や、飛んでいない時は硬い前羽に守られている部位への攻撃が出来なくなったが、このまま甲殻の隙間に一度攻撃を、と思った処で天井に叩き付けられた。


 天井にめり込みながら思い出したのは、カブトムシがクワガタを張り付いている木から角で弾き飛ばす攻撃。


 あれが俺に対し超速で行われたのか。


 めり込んだ天井から落ちながら、イメージで強化した強化爆裂火槍を頭部や背中に撃ち込むが、感知によるとダメージを与えていない。


 くそ。


 と思っていると、マドリーンが「ヨシマサちゃん飛んで」と叫んでいる。


 いや。


 飛翔スキルの存在を忘れている訳じゃない。


 攻撃を優先したんだよ。


 そう思いながらゆっくりと奴の角へと落ちて行く。


 奴の関節の稼働範囲は狭いようで、角の先を俺の方に向けられてはいないが、また突き上げる攻撃を受けると深刻なダメージを受けそうだ。


 ならば、と土魔法ランク5の大地創造を使用する。


 レンガ状の地面から、巨大な大地の槍がレンガを突き破り奴の腹に刺さる。


 それは、そのまま凄い勢いで延びて奴と共に天井に突き刺さる。


 それでも奴は生きていて、足をバタバタしている。


 それを確認しながら、飛翔スキルで姿勢制御をして地上に着地。


 突き上げ攻撃の時にダメージを受けた腹と天井に激突した時に痛めた後頭部や背中と言った部位の治療の為に、傷治療魔法を自分に使っておく。


 そして、巨大石槍をイメージにより強化し、下から見上げる事により見えている弱点になりそうな口を目掛けて打ち込む。


 それで頭部を破壊出来て奴は戦利品の魔石へと変わった。


 その魔石を取りに行くふりをしながら、皆に隠れてエリクサーⅢを使う。


 はあ。


 カブトムシ系の魔物は、ゲームだと飛行による突撃で角を突き刺してくる攻撃だけだった筈なのに、リアルだと違う部分があるんだよな。


 そう言う違いが、魔物が強くなるほど多くなるのだとしたら。


 気が重いと言うか湯鬱になる。


 しかも、リーサルビートルなんてゲームだと直ぐに雑魚になったCランクの魔物だぞ。


 天井へと突き上げられた時に、内臓にエリクサーによる治療が必要なほどのダメージ受けているし、その上、天井に背中から衝突したから良いけど、あれが頭からとか変な衝突だと、首とか背骨とか折れていたんじゃないか。


 ああ。


 頭蓋骨も危なかったかも。


 Cランクを大量に倒さないと、5級職とかでレベル上限になれないんだけど、この調子だとどうなるんだろう。


 想定外の攻撃だった上に油断もあったから、気が付いたら天井に張り付いていたんだろうけど、だとしても弱すぎる。


 もっと強くならなければ。


 そう思いつつ、戦いを勝利で終えた事にホッとしている感じの皆に声を掛けた。

 主人公はCランクのボスにすら苦戦したことに、思うところがあるようです。


 それでは、皆さま、良いお年を。

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