第171話 職業選択の理由
主人公は、ツェーリカ王国の始まりのダンジョンへと到着し、攻略を始めました。
その中級の地下4階で、4倍職のレベル上限であるLV40に到達しそうだと気が付いたようです。
ツェーリカ王国の始まりのダンジョンへと到着し、初級はクリアし戦利品は確保した。
成長の加護は26倍から31倍に。
これで、成長を促進できる。
そう思いつつ、中級の攻略を進めていると、地下3階から地下4階へと向かう階段で、あと少しで4級職のレベル上限であるLV40になれそうだと気が付いた。
なので気合を入れて、地下4階の魔物を倒そうと思ったんだけど。
ネイルベア4匹、マミーを3匹倒した処であっさりとレベル上限に。
目の前に表示される『転職しますか。はい/いいえ。転職可能な職業は……』等の文字と、『スキルを取得します。取得可能スキルは……』等の文字。
これで初めて4級職を極めた事になるのだけど、でも残念ながら忍びを極めた今でも、すぐに5級職になれる訳ではない。
5級職の上忍には、戦士系と斥候系の複合上位職である4級職のレンジャーでもレベル上限にならないと転職出来ないからだ。
だから、今すぐレンジャーになって、レベル上限を目指すかと言うと、そうはしない事にした。
薬神の祠と鍛冶神の祠で転職可能となった3級職の薬師と採掘士でレベル上限になり、その上位職の魔法薬師と鍛冶師で転職出来る程度まで鍛えて、それからレンジャーになるのが良い、と思っているからだ。
と言うのも、宝箱を誰も回収していないこの始まりのダンジョンなら、しばらくは他の転生者の奇襲が無さそうと言うのがあるからだ。
まあ、宝箱を回収せず、ワザと油断させておいて奇襲と言う事も考えられるが、失われる魔力操作の宝玉等と言った貴重な力について考えると、そこまでするとは考えにくい。
だから、この場所に宝箱の回収もせずに潜んで俺に奇襲をかけて来ようと言う転生者は居ないだろうと、推測できる。
まあ、もっと貴重な成長の宝玉とか簡易転移の宝玉の力なら俺を殺せば回収出来る筈だから、絶対に無いとは言わないえないけど。
他にも、俺が感知できていないだけで、他の転生者が侵入して来ていて今襲われそうになっている、なんて事だって考えられるけど。
でも、そんな事を言い始めるとキリがない。
だから、ここなら他の場所よりは安全なはず、で行くしかないんだよね。
で、この始まりのダンジョン中級地下4階に新たに転生者がダンジョンに入って来ない事を注意深く再確認しながら、3級職と言う、今となっては弱い上に戦闘向きではない職業を今のうちにレベル上限にしておきたい、と言うかすべき。
まあ、レンジャーになりレベルを上げて次の国へ行き、その国の始まりのダンジョンへ、と言う選択肢もあるんだけど、弱い3倍職を出来るだけ早く卒業することを選ぶ方が間違いはない、だろう。
と、その前に忍びLV40で取得できるスキルを選ばないとな。
忍びがLV40になった事により、感知、偽装、罠解除、回避、影分身からスキルの取得を選択しろと言われるが、ここは、偽装かな。
ランク4の感知スキルを4.5にした方が安全かどうか、と言うのもあるんだけど、隠れる為の力を強化及び上級者と言えるランク5の力を入手する方を選択する。
これで、ランク4.5から5になり、偽装上級者への仲間入りだ。
まあ、上級者の入り口だけどね。
その選択を終え、薬師に転職。
しばらく、逃げる為に使用するスキル、攻撃及び防御魔法を考えておいたり、曲がり角の向こうにいるマミーを瞬殺しレベルを上げる準備をしたりしつつ様子を見ていたが、3級職LV1だからと攻撃してくる者はいない。
それでも周りに注意しながら、近くに居る魔物を倒す事にする。
でも、その前に初めて就く職業だから、LV1でもスキルの選択を迫られているので、その選択かな。
まあ、昨日ラファエラ等から聞いた通り、薬学、鑑定、状態異常耐性だ。
どれも、スキル追加の宝玉等で取得しているが、伸ばしたいスキルを伸ばさないと。
と、とりあえず薬学スキルを取得し、ランク2にする。
これだけ隙を見せても攻撃してくる奴はいなかったか。
余計な手間だったかと思いつつ、マミー2匹を聖魔法の浄化で倒すと、もうそれで、薬師レベル27だ。
流石、成長の加護が31倍だ。
3級職の薬師でレベル30に必要な経験値は、2556万だから、この程度の狩りを3回程度繰り返せばいいだけ。
そう思いつつ、LV11の分で状態異常耐性を取得しランク2に。
LV21で薬学を取得してランク3にしておく。
マミーやネイルベアを倒し、レベル上限のレベル30になると、取得出来るスキルが薬学、鑑定、状態異常耐性だけでなく生産効果強化、量産スキルが追加されている。
生産系の職業の場合、レベル上限になった時には取得できるスキルの種類が増えるんだったな。
確か、生産効果強化が、生産したモノの品質を上げてくれる。
ランク5になれば、それこそG2(グレード2)しか造れないスキルランクの時にMPを多めに消費する事によりG3(グレード)の品質の物が造れる様になったりする。
量産スキルは、基本的には一度に一つしか造れない生産品を、同時に作れるようになる。
ランク1だと、全く同じ物だと同時に4個。
サイズや効果等をかえる場合は、同時に2個だったかな。
どちらにするか悩ましい処だけど、この後同じく生産系職業である3級職の採掘士になり、そこでもレベル上限になれば取得出来るので、両方取得するつもりの俺は悩む必要ないんだけどね。
と言う事で、生産効果強化を取得。
次は、採掘士だ。
主人公は、このダンジョンで3級職の薬師と採掘士でレベル上限になる事にしたようです。
他の勇者候補からの奇襲を考えると、できるだけ早く弱い職業を極めておいた方が良いとの考えからのようです。




