第170話 今日も深夜・早朝の戦いへと
主人公は、イベントをクリアして仲間にしたラファエラと男女の関係になりました。
だからと言って、事後、直ぐに説明をしたりせず、寝たようです。
その次の朝は、何時もの様に走ったり、始まりのダンジョン巡りをするのでしょうか。
朝、何時もの様に睡眠スキルに起こされて、出立の準備をしようとベッドから出ると、ラファエラが起きてこちらを見ている。
あ~。
ゲームでは、『スキルによらない感知能力があるのでは』、『心が読めるのでは』、と言うくらい良く気が付く描写があった娘だったしな。
「ご主人様、どうなされたんですか?」
そう言えば、ゲームでも主に『ご主人様』呼びだったな。
好感度が、少し悪い以下だと『貴方』呼びに変化したけど、まあ、そんな事はほぼなかったか。
そう思い出しつつ「え~と。俺は急いで強くならなければならなくてね。だから、毎朝一人でマラソンしていると言うか、鍛えているんだ」と状況を伝える。
「なら、私も」と言って来るが。
「女性に寝不足は禁物というか、今日はダメでしょと言うか、俺は睡眠スキルも持っているから何とかなるけど、ラファエラはそうはいかないでしょ」
「でも」と心配そうに言われると、心配してくれている事にホッコリするが。
「今日の朝から、嫌でもラファエラを鍛える事になるから。今は休んでいて。
後、これも置いていくから、とられない様に見張っていてね」
そう言って、もし帰ってこられなかった時の為に、格納箱の宝玉、鑑定の宝玉、エリクサーⅡ3本、エリクサーⅢ2本、昇華の神酒1本と用意してあった『ラファエラに使って』と書いたメモを入れた袋を格納箱から出して机の上に置いておく。
俺が死んだ時には彼女達が希望になるかもしれないから。
とか言いつつ、最低限のモノでしか入れてないけど、神酒でもう一つ才能を得れば、かなり強くなれるはずだから。
「行って来る」
そう言って、ラファエラにキスをしてから、借りている建物の地下室へと向かった。
地下室から転移。
昨日行ったツェーリカ王国のビーリス町近郊へ。
その町から始まりの村へと走り出す。
町を一つ越えると、この国の始まりの村であるエルラド村だ。
村に近づき感知で村の中を探る。
ここも一度だけだけどスタート地点にした事があるから、異常にハッキリとした記憶で、転生者の家となる場所が分かるので、その様子を探る。
ここは、祖父母と居たパターンだ。
そう思いつつ細かく感知していると、ゲームの時と比べると畑が小さい気がする。
ゲームと異世界の現実では尺度が違うから、絶対とは言えないが、ここまで小さくなかった。
そう確認し、更に隠れたまま家を覗くと、食事をするテーブルの椅子は2つか。
カスタムキャラの部屋だったところは、ベッドとかタンスとかない空き部屋の様だし。
ならばと、巨大な木の根元にある始まりのダンジョンの入り口へと向かい、警戒しながら木の根に触ると半透明になり中に入れる様に。
始まりのダンジョンへと繋がる通路に、人がいた気配がない事を確認し、簡易転移の場所指定と空間魔法の座標刻印をして、初級ダンジョンへ。
はやる心を抑えながら、地下一階に入り感知スキルによる探索をすると、宝箱が存在する。
よし。
ここからは作業だと、宝箱の回収に向かう事にする。
始まりのダンジョンの魔物の分布は2種類しかない。
ここは、俺のスタート地点であったルリード王国の隣国のパターンだ。
なので、初級の場合、地下一階がGランクのファングマウスとビッググラスホッパー。
地下二階が、ビッグリザードとゾンビ。
ボスがオークのパターン。
無視したりサクサク倒したりしてボス部屋の前まで辿り着く。
オークを倒す前に改めて始まりのダンジョン初級での戦利品を確認すると、火魔法の宝玉、格納箱の宝玉、鋼鉄の大剣Ⅱ、鋼鉄の剣Ⅱ、魔力操作の宝玉、鑑定の宝玉、生活魔法の宝玉、鋼鉄の槌Ⅱ、鋼鉄の斧Ⅱ、鋼鉄の弓Ⅱ及び鋼鉄の矢200本だ。
魔力操作の宝玉を使うかどうか悩みどころだが、とりあえず、亜空間収納に入れておく。
オークをさっくりと倒し、ボスを倒した後に発生した宝箱をドキドキしながら開けると、そこには成長の宝玉、簡易転移の宝玉、昇華の神酒、52583GAZU、エリクサーⅡ9個、従魔の卵が入っている。
ランク5になり第三者までなら解析鑑定まで出来る鑑定スキルによると、成長の宝玉は5倍。
まあ、当たりだ。
それを早速使い、成長の加護を31倍にする。
簡易転移の宝玉も使い、場所指定を110か所まで出来る様にし、始まりのダンジョンへの通路へ転移で戻る。
そして、中級にチャレンジ。
と言うか、もう作業だけどね。
地下一階は、Eランクの中位のスケルトン。
地下二階は、Eランクのグールとビッグスネイク。
地下3階は、Dランクの上位スケルトン。
地下4階は、Dランクのネイルベアとマミー。
そして、ボスがCランクのホーンライオンゾンビ。
それらの魔物を偽装スキルの隠形で隠れたまま、魔法で倒していくだけの作業。
機械的にミスなく倒して行こう。
そう行動原理を決めてダンジョンの中を進む。
地下3階から4階への階段の途中でステータスウィンドウを確認すると、後少しで4級職のレベル上限であるLV40になれそう。
これは、気合を入れないと。
主人公は、今朝も始まりのダンジョンを攻略しています。
その途中に、4級職の忍び職でレベル上限になりそうですが。




