第164話 ラファエラとの旅立ち
主人公は、何時もの早朝のマラソンを行い、更に他大陸との魔飛行船の運行状況を聞いて、皆のところに戻るようです。
ゼラル市は、この大陸から隣の大陸へと移動できる魔飛行船の飛行場がある都市。
他の大陸から勇者候補が来る事も考えると、その運行状況を確認すべきと、話を聞きに行ったところ、まだ魔飛行船は飛ばないらしい。
これで他大陸の勇者候補については、しばらく考えなくてもいいのかな。
そう考えこんでいると、王家が持っている魔飛行船とかが、隣の大陸に行くような事もあるとの情報。
はあ。
ゲームだと、時間経過及びストーリーをある程度進める等、フラグを満たさないと隣の大陸へ魔飛行船は飛ばなかったんだけどな。
そう落ち込んでしまうが、どうしようもない。
そんな確認をした後、転移でラファエラの家の寝室に戻るとベッドには仮装スキルにより造られた俺だけいて、クラリッサは既にいない。
なので、寝室から出て居間に行くと既に3人とも起きていて「ああ。ヨシマサちゃん戻って来たんだ」とマドリーンが声をかけてくる。
「ああ。昨日の夜頑張り過ぎたから、移動距離が足りなくて、少し不満だけどね」
そう言うと、ホホを染めている3人。
まだまだ、うぶな部分も残っているようだ。
「そ、それで今日はどうだったの?」と、マドリーンがまだ少し照れながら聞いて来る。
「ああ。勇者候補が生まれない国があるよね」
「ええ。魔族領と接している国では、生まれないんでしょ」
「そう。で、その国には、始まりのダンジョンは無いってお告げで、それらの国をやっと超えたって処かな」
「そっか。で、今日はどうするの?」
「え~と、ラファエラだけど、信頼して今直ぐ勇者候補と明かすか、一応エッチをして無垢なる者の称号を俺がもらってから勇者候補と明かすかで迷っているんだけど、どう思う?」
そう3人に丸投げしてみたんだけど、3人とも困っている。
すると「そこにこだわる理由はあるんですか?」と、クラリッサが不思議そうに聞いて来る。
「ああ。後に引けなくなるって部分もあるでしょ。未婚の女性の場合、称号を失う事は」
「それは、そうですけど。お告げだとどうなんですか?」と、クラリッサは困り顔で聞いて来る。
「いや。お告げが正しいのだとしたら、信頼できない人は仲間にしないから、当然彼女は信頼できるよ」
そう言うと、3人は複雑そうに黙り込む。
そして「その辺は、マサちゃん次第だと思うけど」と、言ってきたのはマドリーンだけど。
「いや。皆にはエッチして逃げ道を塞いでから事情を説明したでしょ。彼女だけ、特別扱いしていいのかって話でもあるんだけど」
そう言うと、更に複雑そうな感じに。
「それもヨシマサちゃん次第だと思うけど」と、マドリーンは言って来るし、アリーサもクラリッサもそれに同意している様に見えるが。
「そう。なら皆と同じにしないとね」
そう言うと、皆は少しホッとした感じだろうか。
ある意味と言うか、そのままの意味でハーレムを造ろうって感じなんだから、胃に穴があくくらいは気を使う必要が有るのだろう。
まあ、それでも俺も皆も幸せならいいんだけど、どうなるのかな。
そう思いつつ、メルを影から呼び出して食事を与える事にした。
村長の家にラファエラを迎えに行く。
すると、一度家に帰りたいとの事で、またラファエラの家へ。
彼女に指定された物を、俺の格納箱に入れて旅立ちの準備。
そして、また村長の家へ。
ラファエラはおばあちゃんと抱き合い、別れを告げている。
そして「行ってきます」と別れを告げて、村長夫婦とその娘の4人に見送られながら俺達と村の門へと向かう。
アッサリしているなとも思うが、昨日の夜のうちに別れの為の話はしていたのだろう。
門の使用料は、村長から話が来ていたみたいで、免除され5人となったパーティで村の外へと。
そして、南東へと皆で走り出す。
ラファエラが遅れてないか気になったが、彼女も3級職でそれなりのステータスだから、マドリーンの風魔法で追い風にしてもらえば、それなりのスピードで長距離を走り続けられる。
なので、午前中に国境のリンド町へとたどり着き、門の使用料5人分2500GAZU払い、そこから魔飛行船の5人分の乗車賃10万GAZUを払って乗船し、皆とワイワイと空の旅を楽しんでから、俺達が生まれたルリード王国へ。
到着したのは、国境の都市チャーレル市だけど、ここには鍛冶神の祠がある。
実は、神に祈ると手に入るのは採掘士への転職条件なんだけど、採掘士を極めれば鍛冶師への転職条件が得られるから、これであっているのだろう。
魔飛行船をおりて、冒険者ギルドへ5人で向かう。
一通り掲示物を見た後、受付で鍛冶神の祠についての情報収集だ。
主人公は、ラファエラを仲間に入れて、今日は鍛冶神の祠へ行くようです。
まだ、ラファエラに勇者候補だという事は告げずにですが、大丈夫なのでしょうか。




