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異世界とゲームは違う様です。~やり込んだゲームに似た異世界で生き残りたいのだけど、ゲームと違う事が多過ぎて困っています~  作者: 下見野大
第4章 4人目の仲間編

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第158話 ラファエラの才能

 主人公は、薬神の祠と呼ばれるダンジョンの地下一階を踏破し、地下二階に向かう様です。

 ダンジョンでもある薬神の祠の地下一階でキラーローズ等を倒してもらっていると、雑貨屋の若奥さんであるニーナさんは、あっと言う間にレベル上限になれたそうだ。


 まあ、初心者職だとレベル上限は10だからね。


 地下二階に向かう階段の途中で、ニーナさんに基本4職に才能があったかが話題になったんだけど、転職しますかと言うメッセージは出なかったそうだ。


 残酷な理だけど、まあ、神像に寄進をすると転職条件を得られる職業は10職。


 その上位職を含めると13職もあり、才能が無くても13職もの職業に就けるんだし、『夢も希望もない』とまでは言えないのかもしれないが。


 そんな事を考えていると「ラファエラは、レベル上限にしないのかい?」と、村長の奥さんであるフレデリカさんが聞いて来る。


 「本当は、仲間にしてからレベル上限にしたかったんですけどね」


 そうぶっちゃけると「どうしてでしょう?」と、発言の意図が分からない事が不安なのかラファエラが少し心配そうに聞いて来る。


 「ラファエラさんには確実に才能があると思っているから。それも、数の多い戦士職以外の才能を持って居そうかなって」


 「そ。そんな」とラファエラは意味不明って感じ。


 「どうして、そんな事がわかるんだい?」とフレデリカさんが怪訝な表情で聞いて来る。


 その人の才能は鑑定しても分からないから、初心者職でLV10にならないと知り様がないと言うのが常識だからね。


 まあ、ゲームだと鑑定スキルをランク5.99まで成長させ、才能鑑定と言う鑑定能力を自作すれば基本4職に対する才能も確認できる様になるんだけど、ゲームとは違うのか、戦闘に関わらないスキルをそこまで鍛える人は身近には居ない、と言った処なのだろう。


 なので「唯の勘です。でも、3人については、ある程度当たっていましたからね。今回もその勘を信じてみようかなって。まあ、はじめて会った時に、そう思い先走ってしまってラファエラさんには思いっきり引かれてしまいましたけどね」と言っておく。


 「才能があるのか。だとしたら羨ましいな」と夫と宿屋を経営しているシーリスさんが羨ましそうに言ってくる。


 「だけど、才能があるとハッキリしたら仲間になってもらえないかもなって感じで、悩んでいるんですよね」


 そう俺が言うと「あ~。才能があると分かったら、コロッと態度が変わる奴は多いからな」とフレデリカさんが実感のこもった感想を言って来る。


 「やっぱり、そうですよね」


 「ああ。豹変すると言って良い奴も多かったよ。

  だから、うちの村では村の予算を使って若者をレベル上限にする事をためらう様になったって、先代の村長から昔話として聞いている」


 「そうなんですね。初心者職でレベル10にするなんて、そう苦労せずに出来るのに、多くの村や町の人が初心者職のままって言うのは、そういう事なんでしょうね」


 「都市だって、危機感が無くてレベル上限にならないヤツや、才能があるとなると徴兵とかの圧力があるからとかで、初心者のままの奴もそれなりに居るって話だけどね。

  それに辺境の都市だと、村や町と同じで若い人が才能があると分かると出て行く事で人口が減りそうだから、態々都市の兵士達でレベリングしてレベル10にはしないと言う事は有るらしいし。

  逆に王都の様に人口が多過ぎると、自発的でなく強制で初心者職のレベル10にするとなると、手間や予算が必要だって話だったかな。まあ、王都クラスになると初心者でレベル10になっていない奴は、何か理由がある人か偏屈な奴を除くと子供位しか居ないって話だったけど。

  それより、地下二階はどうなんだい?」


 地下二階が見えてきたので、フレデリカさんが話題をかえてきたので、説明しておく。


 「地下二階は、キラーグラスにキラーローズに加えて、魔物ランクEのキラープラント。

  木の魔物が追加されています。

  通路に草やバラだけでなく木が立っていて、それの幾つかがキラープラントで近づくと枝を武器に攻撃してくるって話ですよ」


 そうゲームでの映像を思い出しながら言うと「それで、誰が戦うの?」と聞いて来たのはマドリーンだ。


 「神像までは、俺のパーティにラファエラさんを入れて俺がメインで戦うか。それで、ラファエラさんをレベル上限にしておこう。

  それで、才能無しか、才能があるかがハッキリしてしまうとは思うけど、それで俺達に対する態度を変えるなら、それまでの事だし」


 「そうだね」とのマドリーンの返事を受けて、俺の言葉に複雑そうにしているラファエラ達を連れて地下二階へと入った。

 主人公達は、神像の間がある地下2階へと到着したようです。

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