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異世界とゲームは違う様です。~やり込んだゲームに似た異世界で生き残りたいのだけど、ゲームと違う事が多過ぎて困っています~  作者: 下見野大
第3章 二つ目の致命的な違い編

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第145話 地下二階と範囲浄化

 主人公達は、リエル王国の王都近くの隠されたダンジョンを攻略しています。

 その地下一階で、機敏に空を飛ぶ魔物が居たので、それぞれが持つ魔法で倒せるか等を試しました。

 生まれ育ったルリード王国の西隣にあるリエル王国の王都近くの隠されたダンジョン。


 その地下一階ではビッグバットとビッグビーがいる。


 どちらも機敏に空を飛ぶ魔物。


 Eランクの魔物だけど、多少苦労するかな、と思ったら強化していない魔法だと当たらなかったりする。


 アリーサの土魔法の石弾なんかは、強化しても相性が悪いようで命中しなかったし。


 そんな事を確認しながら、宝箱を全て回収し、次は地下二階へと向かう。


 「地下二階に居るのは、ファントムとグール。

  どちらもEランクだから、今の俺達ならそれ程危険な敵ではない。

  だけど、死霊と死体の魔物だから、注意すべき点はあるだろうね」


 「具体的に言うと?」と、マドリーンが注意すべき点の確認を催促してくる。


 「死霊系の魔物には、物理攻撃がほぼ通じない。まあ、武器に魔力を通したり特殊な属性を付けたり、武器が魔法的金属であれば、手間がかかるけど倒せるらしいけどね。

  ゾンビ系は、手や足を切っても動く。魔石を破壊すれば戦利品になるけど、魔石を破損させることになる。まあ、戦利品として世界の理により再構築されるけど、価値は下がる。では、どうすべき?」


 「聖魔法の浄化ね」


 「そういう事。そして、それは聖魔法のランク1の魔法だから全員持っている。

  マドリーン以外は、聖魔法ランク2の範囲浄化も使えるし」


 「私は、聖魔法はアリーサに任せようと思っていたから。そう言えば、死霊系なんて体の中に魔石は無いよね。霊なんだから」と、マドリーンが確認してくる。


 「ああ。死霊の持っている魔力によって魔石が戦利品として作成されるって話だったと思うよ」


 「そっか。その死霊系の魔物も、浄化が効くんだよね」とマドリーンが一応と言う感じで更に聞いて来る。


 「まあ、魔法全般が効くけど、特攻と言って良い程効果が有るのは浄化系魔法と光系魔法だね」


 「うん。でも成長の加護持ちのヨシマサちゃんが倒すのね」と言うマドリーンの表情からするとそれが不満の様だけど。


 「まあ、訓練を兼ねて一通りやってもらうつもりだけど。でも、蘇生系の魔法とか持っていないからな」


 ……、そう言えば、アイテムも手に入っていない。


 と言うか、ゲームと違って遺体を持って行った教会で蘇生してもらうなんて事が出来ないんだよな。


 現実では、ゲームより蘇生のハードルが高い。


 でなければ、両親も遺産とかを使って生き返しただろうけど。


 やはり、ゲームとの違いに注意すべきだと、蘇生の手段を手に入れる事も優先事項の一つにしておく事を改めて確認しながら階段を降り続ける事にした。



 地下二階へと到着し、偽装スキルの隠形で隠れたまま、大量に居るグールやファントムを浄化して行く。


 Eランクのグールは、人型の死体の魔物。


 Fランクのゾンビよりは動きが速いが、4級職の俺達とは勝負にならない。


 なので、浄化魔法と範囲浄化の使い勝手を試した後、剣でも戦ってみたが。


 いきなり面倒な魔物になった。


 首を切り離そうが、手足を切り離そうが、「ゔぅぅぉ」等と恨めしそうな声をあげながら襲ってこようとする。


 胸の辺りにある魔石を破壊すると動きは止まるんだけど、魔石のランクがEからFに落ちる事が結構ある。


 火魔法で燃やすとかも試してみたが、結局熱で魔石が破壊されるまで、動きは止まらなかった。


 この階に居るもう一種類の魔物であるファントムは、Eランクの死霊の魔物。


 やはり、Fランクのゴーストに比べると動きが速かったり、ランクは低いが魔法を使ってきたりと、少し面倒になる。


 浄化魔法も効くが、火矢とかでも倒せるので楽と言えば楽。


 また、邪魔法の邪牙と言った魔法や火魔法の火弾と言った魔法を使って来るんだけど、それも風の護りとか聖魔障壁で防げるし。


 問題だったのは、範囲浄化魔法だ。


 ゲームだと使用する相手を選ぶとその周りに効果が及んだんだけど、現実だとちょっと違った。


 まずは、場所を基準とする方法と、浄化対象を基準とする方法の2種類の魔法の使用先指定がある事。


 場所を基準とする場合、その場所を中心に数メートルから数十メートルの範囲に範囲浄化魔法が掛かる。


 ゲームだと立ち止まっての戦闘だから良かったんだけど、現実になると当然ターゲットとなる死霊や死体の魔物は移動し続けているので、それを予想して範囲浄化魔法を発生させる事が必要となる。


 つまり、場所指定での範囲浄化魔法は、読みが外れると攻撃が当たらない。


 当然、場所指定の浄化魔法も、読みが外れると一匹も浄化できないと言う事が発生する。


 まあ、ファントムを浄化対象に選べば、一体は確実に浄化してくれるんだけど。


 ところが、逆に範囲浄化だと浄化魔法の数倍から数十倍のMPを使い1体だけ浄化と言った事も発生しそう。


 火矢のように多弾頭化しマルチロックオン自動追尾みたいな機能があれば良かったんだけど、聖魔法には動きを予想して指示してくれる機能が無いようで、結構使い勝手の悪い力との結論に。


 まあ、浄化魔法は攻撃魔法ではなく、呪に犯された人を浄化し解呪したり、人に害をなす魔力である魔瘴に汚染された大地を浄化と言った使い方もするモノだから、しょうがないんだろうな。


 そんな事を確かめつつ、3人にも経験してもらいつつ、宝箱を回収。


 地下3階へと向かう事にした。

 主人公は、魔法の使い勝手や魔物との相性を試しつつ、地下2階の攻略を終えた様です。

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