第14話 初めてのボス戦と成長の宝玉
主人公は、始まりのダンジョン初級で一通り鍛え終わったようです。
ならば、初めてのボス戦に挑む事になるのでしょう。
さて。
取得し易いスキルは一通り身に付けたから準備は完了かな。
始まりのダンジョン初級の地下二階について、ボスの居るボス部屋付近を除いてマップを全て埋め、宝箱から鋼鉄の槌Ⅱや鋼鉄の盾Ⅱや生活魔法スキルの宝玉を回収。
生活魔法の宝玉を使い身に付け、ステータスウィンドウを見て斥候のレベルが12になった事を確認。
これでボス戦が出来ると思いつつ、生活魔法ランク1だと洗浄、避妊、水作成、着火、照明魔法が使える様になる事をスキルに教わりながらダンジョンのボスの居る部屋に向かう。
ここのダンジョンのボスは、Eランクのゴブリンウォーリアーだったかな。
ボスの居る部屋に入ると、こちらをすぐに見つけ、悪意を込めた目でこちらを見て来るかと思ったら、鉄の棍棒と鉄の盾を掲げ「ギェァ」と叫び声をあげてこちらに向かって来る。
悪いな。
準備万端なんだよ。
火魔法スキルはランク3になり、火矢はとっくに多弾頭化している。
しかも、魔力操作スキルで、魔法を思った通りに強化する事も可能。
と言う事で、強化するイメージは固めてある。
高温化させ殺傷力を上げた上に、命中すると爆発する火矢。
そう思念で強化指定をした火矢を12発同時に発生させ、こちらに向かって来るゴブリンウォーリアーにぶつける。
命中した火矢が「ボボボボォ」と爆音と閃光を放ちながら爆発し、ゴブリンウォーリアーの破片が生ごみが腐ったような臭いをさせながら吹っ飛んでいく。
うん。
あっさりとした勝利だ。
まあ、魔法使いLV11になった時点で勝てるのは解っていたしね。
しかも、念の為にスピード負けしないよう、職業補正で俊敏の上がる斥候に転職したし。
下半身以外が破片と化していたゴブリンウォーリアーが掻き消え、始まりのダンジョンのボスを倒すと発生する大き目の宝箱が発生したのを確認。
そして、今後の俺の運命の分かれ道になると心配している事も確認する事とした。
始まりのダンジョン初級のボスであるゴブリンウォーリアーを倒す事により発生した宝箱に向かう。
期待と不安に心を震わせながら。
前世だと、何百回も明けたよな。
と言うか、1000回を軽く超えていた気もする。
と言うのも、ゲームだとキャラ作成時にこの宝箱の内容物の持つ力が決まり、その力次第でキャラ作成からやり直していたから。
それ程、アイテムの力に差があるんだよな。
そのアイテムの名称は、成長の宝玉。
これを使用すると成長の加護を取得し、その加護が加護を得た人の獲得経験値を増やしてくれるんだけど、その力が2倍から10倍と差が大きいんだよね。
大体、3倍か4倍の場合が多く、10倍は殆どでないと言うか、数えられる程度しか出なかったかな。
なんせ、始まりのダンジョン初級のダンジョンボスを倒すまで、何倍になるかの確認が出来ないから10倍を出すのが面倒でね。
俺は7倍以上で妥協したかな。
その後は、ゲームを一度クリアし2周回に入ると+2されて4倍~12倍に、3週目に入ると更に+2されて6倍~14倍にと周回を繰り返すたびに増えていくんだけど、ここは現実だからそれは関係無いか。
さて。
罠は無かったはずだし感知スキルの探索による感知でも罠の反応は無い。
と、剣で宝箱のふたを開け鑑定スキルを使い内容物の名称を確認すると、そこにあるのは、成長の宝玉、簡易転移の宝玉、神酒、魔晶石C2個、エリクサーⅢが3個、従魔の卵だ。
一番の関心事である成長の宝玉を改めて鑑定してみたが、鑑定スキルがランク1では倍率迄は分からなかったか。
そう思いつつ、成長の宝玉を見ると白い光ではなく黄金色の光に包まれている。
スキル追加の宝玉とは異なりスキルではなく加護を取得させる宝玉だからか白い光ではなく金色に薄っすらと光っているのか。
そんな事を推測しつつ宝玉を手にして使用してみる。
さて。
どうなるかな。
主人公は、何倍の成長の加護を手に入れられるのでしょう。