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異世界とゲームは違う様です。~やり込んだゲームに似た異世界で生き残りたいのだけど、ゲームと違う事が多過ぎて困っています~  作者: 下見野大
第3章 二つ目の致命的な違い編

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第138話 4つ目の始まりの村では

 主人公は、転生者である勇者候補同士での殺し合い以外にも、強くなれる方法を見つけました。

 悪人かどうか分からない人を殺し奪うより、隠れながら未だ踏破されていな始まりのダンジョンを巡る。

 それに注力する事にしたようです。

 睡眠スキルにより、真っ暗の夜中に目が覚める。


 睡眠スキルを持っていても寝不足だけど、今はそんな事を言っていられる状況じゃないしね。


 昨晩愛させてもらった二人を起こさない様に注意しながらベッドから出て、居間で準備をする。


 今日も、他の国の始まりのダンジョンへ行ってみよう。



 地下室から、ワニス王国の王都近くにあるナラル町へと転移。


 そこから北上し王都ラーガルを目指し、王都近くまで到着した処で街道沿いの岩陰に行き、簡易転移の『場所指定』を。


 そこから少し移動して別の岩陰に転移魔法の『座標刻印』もしておく。


 街道からは少し、王都からそれなりに離れているが、転移がバレないようする為には仕方が無いだろう。


 王都には入らず、王都から東へと向かう街道へと行き、そのまま東へと進む。


 次のウルラド市も、近くに裁縫神の祠があるので、見つかり難そうな所へ『座標刻印』。


 そこから更に東へと向かい1つ町を超えると次はムルチ町。


 そのムルチ町から北東と南東に分かれる道を北東へと進み二つ目の村がワニス王国の始まりの村であるソリア村だ。


 暗い内から出発したが、ここに着くまでに日が昇り、朝になっている。


 この村もゲームでスタート地点にした事はあるので、異常に鮮明な記憶と感知による探索結果を重ね合わせて見る。


 あれ。


 ここは、カスタムキャラ1人で生活してたはずなのに、ゲームスタート地点となる家の畑が荒れてない。


 少なくとも、この村をスタート地点とした転生者が居ると言う事か。


 ……。


 と言うか、今水やりをしている人が2人居る。


 女性二人。


 俺の場合、マドリーンとアリーサが水やりをしてくれていたから、その状態なのか。


 それとも……。


 幼馴染キャラの家を思い出し、残りの男性2人を探ると、それらしき16歳程度の人が朝食を食べたり寝ていたりする気配はある。


 ここの転生者は男性なのだろうか、女性なのだろうか。


 どちらにしても、まだ始まりのダンジョンの中級をクリアしていないのか。


 それとも、始まりのダンジョン上級へ、1人で挑戦しているのか。


 いや。


 上級は、魔物の数が多くてMPが足りなくなるから一人でのクリアは相当難しい筈。


 勿論、経験値稼ぎや宝箱の回収に行く事は出来るだろうけど、それは逆に効率が悪いと攻略情報にもあった。


 それに、現実に置き換えて考えると、1人での上級攻略は隠れているのを感知されて大量の魔物に袋叩き似合う可能性が高いから、普通選択しないだろう。


 となると、幼馴染キャラは一人も仲間にしないで、旅立ったのか。


 いや。


 感知スキルはランクアップさせず、偽装スキルを優先的に鍛えて、隠れたまま上級にある宝箱を回収している途中って事ならあり得るのか。


 ……。


 幼馴染キャラの気配を改めて慎重に探ると、女性二人は心配している感じ。


 ……、ひょっとして、始まりのダンジョンで死んでしまったのか。


 幼馴染キャラを仲間にしないなら、この村をスタート地点にする意味がない筈。


 勿論、好きでは無いキャラの居る場所で生まれてしまったと言う事は考えられるのだろうけど。


 他にも、ここにはシングルの仲間しか居ないから、仲間にしなかったと言う事も考えられるのか。


 でも、俺ならそんな選択はしない……。


 成長の加護が2倍とかで未だに中級ダンジョンで鍛えている可能性もあるか。


 何にせよ、仲間がいないと言う事は、勇者候補である転生者同士で殺し合うと言う事は知らない可能性が高いのかな。


 となれば、俺の方に危険な要素はない。


 だけど、そう断言できるとは限らないか。


 隣の国から勇者候補が来て殺されたと言う事も考えられるが、南西にある隣の国には勇者候補が居なかったし、北にある隣の国は勇者候補が生まれない魔族との緩衝地帯となる国だから、それはなさそうだし。


 ……。


 危険だけど、始まりのダンジョンの様子を見に行かなければ状況は分からない。


 まずは、器用向上スキル追加の宝玉を使い、偽装スキルの力に影響する器用ステータスを向上させる。


 更に、出発時にした偽装スキルによる隠形がちゃんとかかっている事を確認し、更にスキルの力を高める明鏡止水を10分間使用し続ける設定にして起動し、この村で始まりのダンジョンのある小高い山に向かう事とした。



 木が生えた少し目立つ小高い山。


 その少し急な山肌に始まりのダンジョンの入り口があった。


 そこへと向かいながら、アダマンタイトの剣とアダマンタイトの盾で装備を整える。


 ああ。


 防具なんかも揃えておけばよかった。


 人が飛び出してくることに備えながら、世界の理による触覚のある幻影に触れると、半透明になり薄っすらと中が見える様になったので、警戒を続けながら始まりのダンジョンへと通路へと入る。


 ああ。


 俺と同じ様に、始まりのダンジョンへの通路の途中に食料とか寝具とかを置いてあるのが見えた。


 でも、人は居ない。


 明鏡止水の効果時間に余裕がある事を確認し、時間を更に延長する様にスキルに指示をして中に入る事にした。

 この始まりの村には転生者が。

 勇者候補がいた様です。

 ですが。

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