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異世界とゲームは違う様です。~やり込んだゲームに似た異世界で生き残りたいのだけど、ゲームと違う事が多過ぎて困っています~  作者: 下見野大
第3章 二つ目の致命的な違い編

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第130話 報告とこの世界の大陸

 主人公は、ゲームだと生まれた国の始まりのダンジョンだけにしか入れなかった仕様が、この異世界の理では違う事に気が付きました。

 となると、勇者候補同士が殺し合うと言う違いと同様に、今後生き残るためにすべき優先順位が変わってくる。

 そう思いつつ、皆の下に帰り、その事を説明する様です。

 二つ目の始まりのダンジョン中級の攻略を終えて、借りている宿の地下室へと転移で戻る。


 すると「もう、遅かったじゃないの」と転移先の地下室で待っていて、経口一番に怒ってくるのはマドリーンだ。


 まあ、心配そうに怒っているが正解だけど。


 「ああ。ちょっと予定外の事があったから」


 そう言うと「私達にも教えてくれるんだよね」と真剣な目をし怒った感じで言って来る。


 横のアリーサを見ると心配そうに、クラリッサは不安そうにしている。


 3人3様だ。


 その姿にホッコリしていると「何笑っているのよ」とマドリーンの怒りに火を注いだようだ。


 「いや。皆可愛いなって思って」


 「そんな事で誤魔化されないからね」と、マドリーンは怒ってくるが。


 「そう。まあ、今回の事は皆にも係わるから言うけど、知らない方が良いことだってあるかもしれないから、その時は我慢してね」


 そう言うとマドリーンは不満そうにしているが、頭が良いからそう言う事態も想定してくれるだろうし、まあ、何とかなるだろう。


 と言うか、前世の知識を持ったままとか正確に伝えていないしね。


 そんな事も考えたが、今朝の事は説明する事にして、地下室に防音の聖魔障壁を張り、メルに影から出て来てもらう。


 メルは直ぐにアリーサに確保され食事を与えられているので、それを眺めながら話を始める。


 「俺のお告げだと、勇者候補は、この大陸の10か所で生まれた可能性があるんだ」


 「そ。そうなの?」と、マドリーンはいきなり困惑している。


 「ああ。後4つの大陸にも10か所ずつ、1つの大陸だけ11か所ある筈。まあ、お告げではだけどね」


 「そっか。流石に魔族や魔物しか居ない地下にある大陸には無いと思うけど、天空の大陸にも無いんだ」


 「あそこも、人が居るかどうか分からないでしょ」


 この世界には、大陸が10つある。


 その中で前世と同じ様に海に浮かんでいる様に見える大陸が6つで、人、魔族、魔物、その他の生物等が住んでいる。


 そして、天空に浮かぶ大陸が一つ。


 名称はトーリアス大陸だったかな。


 ゲームでは行く事の出来ない大陸。


 自分の魔飛行船を手に入れて近づくと『撃ち落とされました』というメッセージが出て、近くの魔飛行船用のドッグに戻り、修理費がかかるだけのイベントだった。


 なので、多分次回作の舞台なのか別世界間を出そうとするオブジェクトだろうと言う話のまま、ゲームの続編は出なかったので真相は分からないんだけど。


 あれ。


 異世界の現実だと魔王の狂乱が終わった後、そちらに絡む事になるのかな。


 まあ、それは置いておいて、残りの3つの大陸が地下大陸。


 百数十キロ地下にある地下世界にある大陸だ。


 各大陸の真ん中にある大昔に魔族が掘ったとされる穴を降りていくと、地下の海に分けられた大陸が3つもある。


 その大陸は、巨大な6本の柱の根元・土台でもあり、俺たちの住む大陸を支えている感じだった。


 その地下世界は、光は殆ど無くそれ以外の環境も過酷な世界で、魔族と魔物しか居ないんだけど。


 でも、その大陸には、地上の魔族領から魔皇帝が逃げ込む事もあり、その追撃に行ったこともあった。


 あのゲームのエンディングは幾つかあり、その中の幾つかのエンディングへと繋がるストーリーでそうだったんだけど。


 まあ、そんな事は置いておいて、地上の大陸は6つ。


 カスタムキャラの場合、この各大陸の10ずつの王国や帝国等が選択でき、計60か所をスタート地点と出来る。


 ああ。


 ゲーム会社が用意したキャラも入れると61か所か。


 まず、その辺から3人に話さないと。


 この世界が前世でしていたゲームと似ていると言うのを隠しながらの説明内容を交流術スキルに頼りながら説明を再開する事にする。


 「この大陸には、勇者候補が生まれる場所が10か所ある。

  まあ、俺のお告げではだけど。

  そう言えば、マドリーンが読んだ本にこの大陸とか国で勇者候補が発生した市町村は全部同じだったとか書いてなかったかな?」


 「いえ。毎回違うそうよ」


 毎回同じ市町村に発生していたら、魔族に狙われるとか、権力者に監視されるとかありそうだから、それは無いのかな。


 となると、俺の知らない市町村に始まりのダンジョンがあるかもしれないのか。


 村から見える特別そうなオブジェクトが有ったら探しに行った方が良いのかもしれないが、今の処そんなのはなかったな。


 魔王の狂乱が終わったら、世界の理により始まりのダンジョンが移動したり、消えて新しく造られたり、と言った事もありそうか。


 そんな事も推測しながら、皆に話を続ける。


 「そっか。なら、今回の勇者候補が発生する可能性があった場所10か所を俺はお告げで知っているんだ。

  細かい事を言うと、他の5つの大陸の51か所もね」


 「うん」とマドリーンは真面目な表情で先を催促してくる。


 「で、今朝、西隣のリエル王国のその場所に行ったんだけど、勇者候補は居なかった」


 「そうなんだ」と、マドリーンはホッとした感じだろうか。


 「それで、その村近くの始まりのダンジョンも確認しに行ったんだ。

  お告げでは、行ったところで入る事は出来ない筈だったんだけど、一応ね」


 「えっ。ひょっとして入れたの」とマドリーンは俺の口調で話す内容の結論に気が付いたようだ。


 「そう。しかも、そこのアイテムまで回収できた」


 「……、そ、それって」と、絶句気味のマドリーンだけでなくアリーサもクラリッサも驚愕の表情をしている。


 「ああ。俺の成長の加護は14倍に、簡易転移先は40か所に。未発見のダンジョンと同じく宝箱はイッパイあって、それも回収して来た」


 「じゃあ、ヨシマサ君は強くなれたんだね」


 そう嬉しそうにアリーサは言ってくれる。


 「ああ。でも、今回得た加護の宝玉3個は使ったけど、スキル追加の宝玉はまだ1個しか使っていないけどね」


 「そ、そうなんだ。何を使ったの?」とマドリーンは驚きつつ一応と言う感じで確認してくる。


 「魔力操作スキルの宝玉」


 「それって、勇者候補と言った特別な人とか賢者と言った上位職の人以外に持っている人が殆ど居ないスキルだよね」と、マドリーンが俺の言いたい事を解説してくれる。


 「そう。それをランク2にさせてもらった」


 「そうなんだ。でも他のアイテムは?」と、マドリーンは真剣な表情で確認してくる。


 多分、他のアイテムは自分に使わないの、と言う意味の問いかけだったのだろう。


 だけど、ある意味マドリーン達にも致命的に違って来る事があるので、それを説明する事にする。


 「手に入れたアイテムは色々とあるけど、一気に中級のボスまで行ったから、神酒も3つ手に入った」と、3人に告げる。


 「えっ。それって」と、声を上げたのはクラリッサか。


 「ああ。3人をトリプルに出来るね」


 そう言うと3人は顔を見合わせてマドリーンが「でも、他の仲間にも必要になるだろうから」と言ってくる。


 「うん。でも上級を2つクリアすれば、また6個手に入る」


 そう言うと3人は複雑そうに黙り込む。


 「それに、この大陸の全ての場所を見て来ようかと思っている」


 「それは、そうすべきなのか」と、マドリーンは心配そうに言ってくる。


 「まあ、他の勇者候補の事を考えると危険だけどね」


 「そうだよね。ヨシマサちゃん以外にこの大陸に勇者候補が居ないって事はないだろうから」


 「そういう事。だから慎重に回ってこようと思っている」


 そうすべきだと思うに足る、確信に近い推測があるから。

 主人公には、どんな確信に近い推測があるのでしょう。

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