第107話 王都近くの隠されたダンジョン地下1階
主人公は、隠されたダンジョンの地下一階で、容赦なく隠れたまま魔物達を倒しています。
それに、女性陣は何か思う処があるようで。
王都近くの隠されたダンジョン。
その地下一階で魔物を大量に倒し、トラップを発動させたり、通路を隠す幻覚を見破り宝箱を回収したりしていると、どうも女性達が複雑そうな表情をしている様に見える。
なので素直に「どうしたの?」と聞くことにした。
「いや。私達に何もしていないし」とマドリーンが困り顔で言ってくる。
それの何が問題なんだろうと思いつつ「いや。レベルアップしているでしょ」と言ったのだけど。
「そ、そうだけど、そう言う意味じゃないし」と、マドリーンは納得していない感じ。
何もしていないのが苦痛なのかなと思ったので「え~と、3人が4級職でそれなりのレベルになったら俺のMPを倹約する為に、4回に1回は戦ってもらう事にしようか」と提案してみる。
すると「そっか。一人だとMPが足りなくなるもんね」と嬉しそうな感じになったので、マドリーン自身が言っていたように、何もしていない事が問題だったのかな。
そう思っていると「でも、ダンジョンに来たら神酒で斥候の力を取れば良かったかな、と思ってしまうね」とアリーサが言って来る。
「ああ。便利というか罠避けには必須と言うか、他の存在について色々と感知出来る怖い力だけどね。
でも、戦士職と斥候職の複合職である狩人にもなれないと、なかなか力を強く出来ないか。
まあ、俺みたいに満遍なくスキルを取るとだけど」
そう俺が今感じている事を、皆に伝えておく。
すると「そっか。感知スキルも偽装スキルも罠解除スキルも冒険者としての生命線になりそうだけど、狩人になれないと中途半端になる可能性もあるのか」と考え込みながらマドリーンが言って来る。
「まあ、流石に4級職までなれれば、3つのスキルはある程度のランクになれると思うけどね」
「まあ、ヨシマサちゃんが居るから今は良いけど、人が増えるとパーティをわけるんでしょ。斥候系の力を持つ仲間はいるのかな?」とマドリーンが聞いて来る。
「居るよ。今朝方到着した村にその候補が居る。まあ、向こうの国の勇者候補が仲間にしなければ、だけど」
「そっか」と言った会話をしながら、地下一階のマップ探索は終えた。
一回で倒したのは、オーク139匹、ゴブリンファイター221匹、ゴブリンプーリスト35匹、ゴブリンアーチャー44匹、ゴブリンメイジ32匹だった。
感知力が高めであるゴブリンアーチャーですら、偽装スキルの隠形で隠れている俺達を見つけられず、一方的な魔法による虐殺だったな。
でも、おかげで皆はレベルアップ出来た。
マドリーンは、信者で直ぐにレベル上限の20に。
そして、異常治療魔法を取得してランク2に。
その後神官に転職しLV1で、傷治療魔法、異常治療魔法、杖技、生活魔法、精神異常耐性の中から精神異常耐性を取得。
俺がアリーサに話していた、治療する者が精神異常で治療出来ないのは意味がないと言う話を覚えていたようだ。
更にLV11と21も精神異常耐性を取得してランク3にし、神官LV27になっている。
アリーサは、魔法使いLV20になり、水魔法を。
転職し、魔導士LV1になり4元素魔法、杖技、幻影魔法、生活魔法の中から風魔法を取り、4元素魔法全て取得。
LV11で幻影魔法を、LV21で土魔法を取得した。
そして、現在魔導士LV27。
今日中に、マドリーンもアリーサも3級職を卒業して4級職なれそうかな。
クラリッサは、まず戦士でレベル上限のLV20に。
特定のスキルのランクを上げていくのか、一通りのスキルを取るのかでやはり悩み、スキル無しの状態からスキルを得た後の違いの大きさを重視し、一通り取る事とした、との事。
と言う事で、戦士LV20で盾技を。
その後信者に転職し、LV1で杖技を、11で傷治療魔法を、20で異常治療魔法を取得。
次は重戦士に転職し剣技、槍技、槌技、斧技、盾技、体術、強打の中から、LV1で強打、LV11で槍技、LV21で槌技を取得。
現在、重戦士LV27だ。
マドリーンとアリーサとは違い、得ようと思っているスキルが多すぎて中途半端になりそうかなと心配になるが、まあ、しょうがないだろう。
近接戦闘スキルが得られる宝玉は出易かったし、それを使えばそれなりのランクには出来るだろうし。
そのクラリッサは、今日中に重戦士は極められるか。
出来れば、神官も極めて、その上にしてあげたい処だけど。
そう考えつつ、地下2階へと向かった。
皆は順調に職業を極めて言っている様です。
その過程で手に入れたスキルのランクは、まだまだ低いようですけど。




