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異世界とゲームは違う様です。~やり込んだゲームに似た異世界で生き残りたいのだけど、ゲームと違う事が多過ぎて困っています~  作者: 下見野大
第2章 3人目の仲間と王都編

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第106話 皆と行く隠されたダンジョン

 マドリーンとアリーサは、神酒を神に奉納した事により得た職業で最低限のレベル上げを終えて、王都近くの隠されたダンジョンへと向かっています。

 王都から出発し、平原で魔物狩り。


 マドリーンが、信者職LV1で傷治療魔法を、LV11で異常治療魔法を取得し、両方ともランク1に。


 アリーサが、魔法使い職LV1火魔法を、LV11で土魔法を取得し、両方ともランク1に。


 最低限のレベル上げは、これで十分かな。


 そう思ったので、平原を超え、植生の乏しい森を抜け、鬱蒼とした森に入り、巨大な木が3本生えている場所の真ん中にある大岩に到着した。


 植生の乏しい森に入ってしばらくしてから偽装スキルの隠形をかけて森に居る魔物との戦闘を避け、俺達を監視している人が居ないか警戒しながらの移動。


 それで未発見の隠されたダンジョンへ到着したのだけど、ゲームとは距離感が全然違うな。


 なんて言うか、何倍もの距離を移動して来たと感じだけと、やっぱりゲームと異世界の現実では違って来るのはしょうがない部分なのだろう。


 そんな事も考えつつ、この辺だったなと思いつつ大岩に触ると、それが触覚のある幻覚魔法だと見破り、半透明に見える様になった岩肌から中に入る。


 すると「これも、始まりのダンジョンなの?」とマドリーンが聞いて来る。


 「いや。これは始まりのダンジョンと違って隠されているだけのダンジョン。

  あの幻覚に気が付けば誰でも入れるからばれない様に注意する必要があるんだ」


 「そうなんだ。公開する気はないんだ」と、マドリーンは一応と言う感じで確認してくる。


 「今回、宝箱を全て回収しても、数日から十数日もたてば宝箱が復活し始め、数年後にはすべて復活するだろうからね。それをまた回収すると言う事を繰り返せば、それだけ強くなれる可能性があるから」


 「そっか。命が掛かっているし、王都には別に3つもダンジョンがあるし、独占すべきなのか」と、マドリーンは俺の言いたい事が分かっている様だ。


 「そう。これを公開しても、このダンジョンからの資源でより王都が潤うって事もないしね」


 そう言って通路から地下への階段へと向かう。



 王都近くにある未発見のダンジョン。


 魔族領との緩衝地帯以外の国の王都近くに必ずあるタイプの隠されたダンジョンだ。


 ゲームだと主人公の為に隠されているって感じだったけど、現実だとどうなんだろう。


 勇者候補の為に、世界の理より隠されている結果、未発見のダンジョンって事になるのかな。


 でも、過去の魔王の狂乱でも勇者候補が訪れている筈。


 なのに、未発見状態なのは、このダンジョンについては勇者候補及びその仲間以外の人々の記憶から消える様に世界の理が造られているのだろうか。


 既にマドリーンに言った通り、始まりのダンジョンと違って、勇者・勇者候補とその仲間及び仲間になる可能性がある人達以外も入れる筈なんだけど。


 と言うか、始まりのダンジョンだけが、勇者・勇者候補とその仲間及び仲間になる可能性のある人だけが入れるって設定だった。


 ゲームだと、この大陸で10か所の王都近くの未発見の隠されたダンジョンでアイテムを得て自分達を強化したんだよな。


 そう言えば、ゲームではこのダンジョンを公開するなんて選択肢は出て来なかったけど、冒険者ギルドでこのダンジョンの存在を明かしたらどうなるんだろう。


 まあ、そんな事を考えてもしょうがないか。


 出来れば今日中に、このダンジョンの攻略を終えたいし、ダンジョンアタックに集中しよう。


 そう考えゲーム知識を思い出すと、王都近くの隠されたダンジョンは、必ずCランクで地下3階まであるタイプ。


 それ以外の設定については、ダンジョンのタイプや地形、魔物の分布なんかは幾つかのパターンがあり、それがゲーム開始時に決まっていると言う設定だったが、現実だとどうなのだろう。


 まさか、魔王の狂乱が始まる前に、古いのが消えて新しいダンジョンが出来ているなんて事は……。


 勇者候補が生まれる村は毎回違うって事は、始まりのダンジョンは、そう言う理って事がありそうなんだけど。


 分からん事が多すぎる。


 そう思いつつ、感知スキルの探索に指向性を持たせたり、感知の為の魔力を意識的に操作したりしてダンジョンの地下一階を探れるだけ探る。


 ここは明かりのある迷宮タイプのダンジョンか。


 王都近くの隠されたダンジョンは、始まりのダンジョンで例えると中級から上級の真ん中程度の難易度。


 しかも、世界によって隠されているダンジョンだから、スタンピートとかも無いし、魔物同士が殺し合ってレベルアップしていると言う事も無く、他と比べればアッサリと攻略できる。


 と言う事は皆のレベルアップに丁度いい筈。


 まあ、始まりのダンジョンの中級と違って数十匹の群れで居る事もあるけど、それも経験値を稼ぐのにはちょうどいいし。


 魔物同士が殺し合ってレベルアップしてない事からすれば、ここを冒険者ギルドで公開すれば、初心者冒険者が死ぬ事は減るのかな。


 ……。


 このダンジョンを公開したら、王都近くのダンジョンが3個から4個になった結果、騎士団や冒険者による魔物の間引きと言った管理が不十分になり、冒険者の死人が増えるとかありそうだし、良い方向になるとは限らないか。


 人族の希望である可能性が高い勇者・勇者候補が強い力を得られる様に、宝箱を独占できる状態を維持する方が良いんだろうな。


 そんな事を考えつつ行った感知スキルによる探索で感知した結果とゲーム知識によると地下一階は、Eランクのオークと中位ゴブリン達が相手。


 始まりのダンジョンと同じく、縄張り争いなどで魔物同士で殺し合いをしない様にする為か、魔物は敵が来るまで移動せず佇んでいる。


 感知で感じる雰囲気は、寝ているとボーっとしているの間位だけどね。


 とりあえず、皆を3級職以上にする為に、俺が偽装スキルの隠形で隠れたまま強化した火矢や石矢や氷矢で佇んでいる魔物達を倒しまくる。


 ゴブリンやオークは、異種族の女性とも子供を作れる事もあるのか、女性を狙って来ると言う話も聞いているので、皆を守るための容赦なく怒りを込めて隠れたままの大虐殺だ。


 その作業と並行して、感知スキルが作成してくれるマップを埋めていく事も行う。


 現在感知スキルはランク4なので、40メートル四方を把握しマップに記載してくれる。


 まあ、壁とか強めの障害物があると、半分以下になるけどね。


 他にも、任意で使えるマップ検索を使うと、最大半径250メートルを把握しマップに記載してくれる。


 まあ、迷宮タイプで壁とかがしっかりしているこのダンジョンだと、半径100メートル程度だけどね。


 それでも、歩き回るよりは楽で、落とし穴の罠とかわざと発動させたり、入り口と同じ様に触覚のある幻覚に隠された通路に入り宝箱を回収したりしていると、3人は複雑そうにしている。


 どうしたんだろう。

 主人公は、オークとか中位ゴブリン達を一方的に倒しまくっている様です。

 その様に、女性達は何かを思っている様ですが。

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