死神界の新たな日常。
今日は龍星が増え、にぎやかになった死神界のお話。
ここは死神界。
死神界にある死神大王様のお屋敷。
「ゼロ様、朝ですよ~。起きてください。」
水色の髪の白虎がいつものように、ゼロを起こしに来た。そして棺桶をたたいた。
「あぁ、おはよう。白虎。」
ゼロはいつものように、挨拶した。金色の仮面はついている。これもいつも通りの光景。
「今日の朝ご飯は和食です。はやく食堂に行きましょう。ゼロ様。」白虎ははやくゼロに食堂で食事してほしいらしく、ゼロを急かした。
「あぁ、すぐ行く。」
ゼロは顔を洗いに棺桶から出てきた。
(そういえばゼロ様はどうやって顔を洗っているのかしら?)白虎は今更のことを気にした。
ゼロは鏡のない洗面台で顔を洗っている。
そのため、いつも白虎からは見えないのである。
でも、白虎は特に気にすることもなく部屋から出ていった。
そして、すぐにゼロは食堂に行って、食べ始めた。
今日はご飯、味噌汁、鮭、卵焼き、サラダ。と、大量に盛られていた。
白虎はゼロと一緒に食べ始めた。
「今日のご飯はどうですか?ゼロ様。」
白虎が聞く。
「あぁ、いつも通り美味しいな。」
「ありがとうございます。」
白虎が作った料理はとても美味しく、玄武や朱雀はいつも料理を取り合いながら、食べている。
朱雀は実は、昔、料理はすべて焦がしていた。
そのため、玄武にすべて押し付けていたのはここだけの話。
ゼロと白虎は話しながら、モグモグと食べていた。
「ゼロ様、今日のお仕事は大丈夫ですか?」
白虎が聞く。
「あぁ、大丈夫だ。オレは死神だからな。」
ゼロはクールに言う。
「そういえば、朱雀達はどうした?」
「朱雀と玄武はいつも通り、たくさん食べて二人で仕事に行きました。風ちゃん達はまだ起きてないですね。」
白虎が言う。
「そうか。あいつらも大変だな。」
ゼロは朱雀と玄武のもう一つの仕事を知っているため、そう言った。
「ゼロ様、今日のお仕事はいつからですか?」
白虎が死神の仕事について聞いた。
「今日は夕方に数十件だったかな。」
ゼロは思い出しながら言った。
「そうですか。頑張ってくださいね。」
「あぁ、お互いに頑張るとするか。」
ゼロはご飯と味噌汁をおかわりしながら言った。
「えぇ、今日も頑張りましょう。」
白虎が右手をあげた。
「おはようございます。ゼロ、白虎さん。」
龍星が起きてきた。
「あぁ、おはよう。」
「おはようございます。龍星君。」
白虎とゼロも挨拶した。
「わぁ〜、美味しそうですね。」
龍星が料理を見て言った。
「今、龍星君の分もつぎますね。」
白虎が優しく言った。テキパキと料理をつぎ、龍星の前に並べた。
「ありがとうございます。いただきます。」
龍星が手をあわせて言った。
「じゃあ、白虎。オレは部屋に戻るな。龍星、後で遊びに行くからな。」ゼロは皿を片付けてから言った。
「えぇ。ゼロ様。ゆっくりしてくださいね。」
「分かった。」
龍星が元気に言った。
「あぁ、じゃあな。」
ゼロは出ていった
「早く食べて、たくさん遊ばなくちゃ。」
龍星は遊ぶものを考えながら、急いで食べた。
「ごちそうさまでした。」
龍星が急いで出ていった。
「はーい。」
白虎は皿を洗い始めた。
龍星は急いで部屋に戻り、ゲームを出し始めた。
「おーい。来たぞ。龍星。」
ゼロがノックをして入りながら言った。
「何して遊びますか。」
龍星が聞いた。
「そうだな。とりあえず、ゲームをたくさんするか。」
そんな感じでゼロと龍星は一緒に遊び始め、気づけばもうお昼。
お昼を食べてから少し遊び、仕事の時間となった。
「じゃあ、行って来るな。龍星。」
ゼロが言った。
「行ってらっしゃい〜。」
ゼロは闇を出し、人間界へと行った。
ゼロは数十件の仕事を淡々とこなした。
死神の仕事は大変だ。
生まれたばかりの子やおじいさんおばあさん、極悪人などなどの魂をかる仕事だからだ。
死神の仕事を好きでしている死神はほとんどいない。
だが………しなければならない。
仕方のないことだからだ。
死神にもいろいろあるということだ。
そんなこんなでゼロは仕事を終わらせ、死神界に帰っていった。
「おかえりなさいませ。ゼロ様。」
白虎が言った。
「ただいま。」
ゼロは白虎にそう言い、すぐにお風呂に行った。
ゼロはお風呂で、ゆっくりしてから、食堂に行き兄妹達と仲良く食べた。
今日もまたそれぞれ楽しく過ごした一日だった。
こうして今夜も闇がこくなり、そして闇が薄れてゆく。
一人兄妹が増え、さらににぎやかになった死神界はまた朝を迎える。
いいねなどしてくれたら作者が喜びます。おねがいします。