玄武の左手の秘密2
今日も玄武の左手のお話。
ここは死神界。
死神大王様のお屋敷のパンドラの部屋。
玄武は破壊の左手と創造の右手のことを思い出していた。
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玄武がまだ幼かった時のお話。
黒い機械のような左手をパンドラの部屋から持ち出した後、玄武は眠った。
だが急に、左手が痛くなったのを感じ飛び起きると、肩まで黒い機械がついていた。
「痛ってえな、ボケが。」玄武が痛む左手を叩きながら言った。
「あ?つけた時肩まではなかったはずだが?」玄武はそう言った。
その時、バキバキッバリバリバリッと音がし、黒い機械のような左手の中で玄武は自分の左手が無くなった気がした。黒い左手を抜こうとしたが抜けなかった。
「くそ、どうなってやがる。死神じゃなかったら、気絶か死んでるぞこれは。」玄武は痛みに耐えながらキラの部屋に行くことにした。
「キラ、起きてるか?」玄武はノックもせずドアを開けた。
「………何?」キラは驚きながらもそう聞いた。
「すまんがレントゲンを取ってくれないか?」玄武は左手を見せながらそう言った。
キラは?マークが浮かんだ。死神の姿になれば服などを脱げばレントゲンなど意味が無いからだ。
「死神になってもこれが取れなくてな。」そう玄武が言いながら死神の姿になり、黒い左手を取ろうとしたがやはり取れなかった。
「………分かった。」キラは頷き、レントゲンをすばやくとっていった。
キラは写真を見て驚いた。玄武の左手の骨が肩からスッポリ抜けたかのように骨が無くなっていたのです。
「………これ。」玄武に写真を渡し、キラは玄武を部屋の外に追い出した。
「何だこれは?まさか、左手が無くなったというのか?」玄武は部屋の外で写真を見て驚いたが、玄武が部屋に戻っていくと、部屋の中から大きな音がした。
ジャキンザクザクッ。
「何だ何だ?」と、玄武は急いで部屋に入った。
すると、骨の右手が浮かび上がっていて、剣を振り回しているではありませんか。
「ふん、やっと邪魔なあいつがどっか行ったぜ。」
骨の右手は玄武に気づかないのか、喋っている。
「そうかよ、何かは知らねぇが良かったじゃねえか。なぁ、骨の右手。」
玄武は骨の右手に脅すように言った。
「あぁ。って、何だお前は?」骨の右手は剣を落とし、玄武の方を向いた。
「ここは俺の部屋だ。破壊してやろうか?」玄武はさらに脅す。
骨の右手は玄武の左手を見て焦り始めた。
「あぁ、それは、それは、、その左手は。。まさか俺の嫌いな破壊の手か。」
「何だ、それは。この左手のことか?」玄武は左手を動かした。
急に、玄武の黒い機械のような左手から低い恐ろしい声が聞こえた。
【そうか。対となるお前が俺のことをそう思っていたのか。おい、俺をつけているおまえ。骨の右手を破壊する。】
「俺は玄武だ。俺に命令するな。破壊していいんだな。」玄武は黒い左手で骨の右手を捕まえた。
「すまん。破壊の左手。話せば分かる。な、話し合おう。」骨の右手は震えながらそう言った。
「いや、おまえは俺が許さん。部屋をズタズタにしやがって、じゃあな。」玄武はそう言い、黒い左手に力を込める。黒い左手に赤い口のようなものがうかんだ。
メシメシッバキッバキッ。
骨の右手はピクリとも動かなくなった。玄武はやっと寝れると思い、「破壊の左手、明日説明してもらうからな。」
玄武は部屋を片付ける気も起きず眠りについた。
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