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アケミおじさん奮闘記  作者: 庚サツキ
第二部 かしまし妖精と料理人冒険者

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148 幕間 ラースの追想 その3

 誕生日会、当日になった。

 昨晩、慰労会で散々飲み食いし、鉄等級冒険者のおっちゃんが行方不明になり、ゴブリン騒動が起きた。

 俺たちは、朝方まで街の地下水路でゴブリンや化けネズミを退治して回った。そして、宿に戻るなり、ベッドに直行し、夕方まで寝入っていた。

 ナターリエの杖で叩き起こされなければ、誕生日会に遅れていただろう。

 急いで一張羅に着替え、宿に出るとビューロウ子爵が用意してくれた馬車が止まっている。平民とはいえ、一応、俺たちは招待客なのだ。

 クロージク男爵の執事であるトーマスにお願いされた通り、アナスタージアの家まで寄り道し、鉄等級冒険者のおっさんたちを回収してから、ビューロウ子爵の館まで向かった。

 やはりと言うべきか、おっさんたちは徒歩でクロージク男爵の館に向かうつもりだったみたいである。さすが貴族に仕える執事だ。気配りが半端ない。


 ビューロウ子爵家の会場に着くと、すでに何人もの参加者が集まり談笑をしていた。一番でもなく最後でもない到着に安堵する。誕生日会に招待されたとはいえ、俺たちは平民だ。遅くても早くても不味いのである。

 早速、主催者であるゲルハルト・ビューロウ子爵に挨拶を済ませた。

 彼は、パウル・クロージク男爵と仲が良く、その繋がりで何度か冒険者の依頼を受けた事がある。その際に、今回主役の双子とも顔見知りで、会う度に冒険の話をせがまれるのだ。つまり双子に気に入られているので、今回の招待もそれが理由なのだろう。

 貴族相手の堅苦しい挨拶を済ませると、「会わせたい者がいる」とある男性を紹介された。

 俺たちはその人物を見て、目を丸くし、絶句する。

 ヘルムート・ポメラニア伯爵。

 このダムルブールの街の最高位貴族だ。

 俺たちは、子爵にした以上に堅苦しい挨拶を済ませると、ポメラニア伯爵は「教会を相手に冒険者の依頼をした事はあるか?」と聞いてきた。


「いえ、ありません。今まで指名をされた事もありませんし、私たちから教会に赴く事もありません」

「神父や教会関係者との知り合いもいないのか?」

「はい、教会自体、数えるぐらいしか足を運んだ事がありません」


 俺たちは成人する前まで街から街へ移動し、その日暮らしの流浪の狩人だった。

 名も無き狩猟神に祈る事はあっても、フォーラルガルドが信仰している女神フォラを祈った事はない。

 冒険者に成って、ダムルブールの街に定住している今でも信仰については変わりはない。

 まぁ、この場で馬鹿正直に話す内容ではないので黙っておく。

 その後、伯爵は教会に関する事を二言三言尋ねてきたが、教会とまったく関わった事がないと答えると、「そうか」と呟き、別の招待客の元へ行ってしまった。

 この街に二組しかいない白銀等級冒険者である俺たちなら教会に関する情報があると思っていたようだ。だが、教会と関わりをもたない事を知り、俺たちに興味を失ったようである。


 しばらく、主役の双子と話をしていたら夕食会が始まった。


「父上、母上、机の上にわたしくしの似顔絵が置かれています」

「僕もです」

「ああ、良く描かれている。二人とも可愛いじゃないか」

「本当ね。素敵な絵だわ」


 双子の姉弟が嬉しそうに絵の描かれた木札を皆に見せた。

 双子の家族は勿論、その他の参加者も木札に描かれた似顔絵を見て、優しく微笑んでいる。

 貴族の館に飾られている肖像画に比べ、恐ろしく簡素化した絵であった。

 ここ最近、西地区のハンカチ屋で売られている刺繍に似ている。さらに余興の演劇で使う衣装案を描いた絵にも似ていた。

 もしかして、双子の絵を描いたのはエーリカの嬢ちゃんだろうか?

 何を考えているのか分からない嬢ちゃんも歳相応の事をするものだ。


「皆さん、本日は我がノアとフィンの誕生日の祝いに集まり嬉しく思う」


 使用人たちが飲み物を用意している間、主催者のビューロウ子爵が席を立ち、挨拶を始めた。

 双子の事から始まり、最近の貴族社会やダムルブールの街の事を簡単に話した後、「子供たちの成長を願い、女神の祝福と感謝を」と締めくくった。

 俺たちも「女神の祝福と感謝を」と復唱する。

 それを合図に使用人たちが、料理の乗った荷台を押して、身分順に配り始めた。勿論、平民である俺たちが最後になる。

 机に置かれた料理を見た貴族たちから騒めきが起きる。

 最後に配膳された俺たちも皿に盛られている料理を見て、貴族たちの騒めきに納得した。

 貴族の料理と言えば、サラダから始まり、一品ずつ順番に出てくるものだ。

 それが色々な料理が一つの大皿に盛られている。それも見た事のない料理が……。


「今回の料理は、我が友、パウル・クロージク男爵が用意したものである」


 参加者は一斉にクロージク男爵に視線を向けると、男爵はその視線に対して、無言の笑顔で答えた。


「彼は知っての通り、食に関して多大の知識を持っている。今回、子供たちの誕生日に合わせて、珍しく美味しい料理を提供してもらうようにお願いした次第である。彼は私や子供の為に、見事に応えてくれた。見慣れない料理であるが、味は保証しよう。皆さん、存分に楽しんでくれたまえ」


 言葉を締めくくったビューロウ子爵は、代表として一番に料理を食べ始め、「ああ、美味しい」と呟いた。

 ビューロウ子爵の呟きを聞いても、誰も料理に手を出そうとしない。俺たちは一番地位が低いので、貴族の連中が食べ始めないと食べられない。

 好奇心が勝ったのか、双子の弟のフィンが料理に手を伸ばした。


「お、お姉ちゃん! これ凄く美味しいよ」


 赤い液体に絡めた細長い料理を食べたフィンが、口の周りを赤く汚しながら姉であるノアに笑顔を向ける。


「本当ね! とても美味しい」


 姉のノアも黄色いスープを一口飲んで、目を丸くした。

 その二人の様子を見た、残りの参加者も料理に手を伸ばしていく。

 そして、貴族の会食では信じられない光景になってしまった。

 普段なら一品ずつ配膳される料理を食べながら世間話に花を咲かすのだが、今回は皆が料理に夢中で会話らしい会話が起こらない。

 言葉を発せられるとしても「美味しい」としか言わないのだ。

 俺たちも例外ではない。

 ピザを食べた時の衝撃に近く、無言で食べ続けた。

 トマトの液体に絡めた細長い料理、柔らかい肉、外がサクサクで中がホクホクの未知の料理、トウモロコシの味がする甘く濃厚なスープ。

 どれも美味しい。

 変な形で切られたリンゴと白いパンは、食べ慣れたものであるが、なぜかそれらもいつも以上に美味しかった。

 だが、残念な事が一つ。

 量が足りない。

 子供ならこの一皿で満足するだろうが、大人の俺たちでは物足りない。それもこんなにも美味しい料理だ。もっと食べたくて仕方が無い。

 他の参加者も同じ思いらしく、あっという間に空になった皿を未練がましく眺めていた。

 その姿を見たビューロウ子爵は、使用人に指示を出して、料理の追加をした。

 追加の料理は単品ずつしか出来ず、調理が出来次第、使用人が持ってくる事になった。そして、全員が次々とお代わりを追加するので、使用人が出たり入ったりと忙しくなってしまった。

 お腹が満たされ落ち着いた参加者が、追加の料理を食べながらクロージク男爵に料理について聞いていた。男爵は嬉しそうに材料や調理方法を簡潔に答えていく。

 今回の主役である双子も楽しそうにお代わりを重ねていく。

 他の参加者も料理の会話ばかりで、楽しそうに食事をしていた。

 こんな光景は貴族の世界では異常である。

 よくクロージク男爵が「美味しい食事は人を変える。食の可能性は無限なのだ」と口癖のように言っている。

 今までは「何を言っているんだ、このおっさんは?」と思っていたのだが、この現状を見ると男爵の言葉の意味が少し分かった気がした。

 

「皆さま、食後にお菓子を用意してあります。食べ過ぎないようにお願いします」


 使用人の一人が注意をしてくれた。

 

 お菓子まで作ったのか!?

 

 俺は感心と呆れの交じった気持ちになりながら、鉄等級冒険者の姿を思い浮かべた。

 まったく、おっさんたちには本当に驚かされる。



 追加の料理も食べ尽し夢心地であるが、若干、食べ過ぎて辛い。

 そんな中、食休みを兼ねて調理をした料理人を食堂に集められた。

 貴族の使用人は慣れているようで、やり切った顔で堂々としている。

 逆に貴族に成れていない鉄等級冒険者のおっさんとアナスタージアは、強張った顔をしている。アナスタージアについては、この後行われる余興もあり、死刑台に上げられた囚人の様であった。

 貴族から色々と質問が飛ぶのを女性の料理人と冒険者のおっさんが代表として答えていく。

 クロージク男爵にも色々と質問をしていたのに、まだまだ聞きたい事が山のようにあったみたいで、質問攻めが終わる頃には、女性の料理人と冒険者のおっさんは疲れ切っていた。

 

「皆さん、これから食後のお菓子を用意してあります。それだけでなく、冒険者の方から余興もありますので楽しみにしていてください」


 話が落ち着いた頃を見計らいクロージク男爵から余興の合図が出た。

 目の前に座っているナターリエが立ち上がり、貴族に一礼してから立ち去る。

 あれ、まだ食後のお菓子を食べて無いんだけど?

 そう思うも、俺もすぐに立ち上がり、ナターリエの後を追った。まぁ、後で食べられるだろう。

 今まで秘密にしていた鉄等級冒険者のおっさんが訳の分からない顔をしながら、俺たちの後ろ姿を眺めている。

 貴族たちのいる場所に一人取り残されて可哀想だが、エーリカの嬢ちゃんはおっさんを楽しませたいだけに余興をするのだ。しっかりと観客に徹してくれ。

 廊下に出て、すぐ横の空き部屋に女性陣が入っていく。ぎこちない足取りのアナスタージアがエーリカの嬢ちゃんに引きずられるように入っていくのを見ながら、その部屋を通り過ぎ、俺は別の部屋へと入った。

 すでに部屋にはクロージク男爵の執事であるトーマスがおり、手に持った木札を真剣に眺めている。


「トーマスさん、急な頼み事で申し訳ない。俺たちも数日前に決まり、未だに心の準備が出来ていない状況だよ」


 今回の余興の演劇をするにあたり、クロージク男爵経由でビューロウ子爵に許可を取った。その時に、トーマスにも協力をお願いしたのだ。


「目出度いお祝いの場所で、皆さまを楽しませる事が出来て本望です。きっちりと役割を果たしてまいります」

 

 劇の最後にちょこっと出る俺と違い、トーマスは最初から最後まで出演する。ただ、説明役なので、観客から姿を見せる事はしないが、台詞は誰よりも多い。

 俺と違って、木札にはみっちりと台詞が書かれている。俺なんか数行の台詞だけだぜ。

 熟読しているトーマスの邪魔をしないように、あらかじめ用意をしていた服装に着替え始める……のだが、礼服から普段着に着替えるだけなのですぐに終わる。

 ナターリエに言われたからではないが、服を特注する日数も服装の案もないので、普段着から悪役っぽいのを選び、少し小物を付け加えただけで出演する事にした。

 

「そろそろ始まりますので、私は先に会場に入ります」


 木札の台詞を確認し終えたトーマスに「頑張ってください」と送り出すと、服装と一緒に持ってきた木の棒を片手に持ち、軽く素振りを始めた。

 俺はエーリカの嬢ちゃんを相手に決闘の場面がある。

 劇なので実際に真剣で斬り合う訳にいかず、この木の棒で戦うのだ。

 ただ、観客からは幻影魔術で木の棒を本物の剣に見えるようにするとの事。

 今まで幻影魔術を使う魔物と戦った事があるのだが、どれも子供だまし程度のちゃちな幻影しかお目にかかった事がない。

 実際に魔術を使う妖精は、「任せなさい!」と自信満々にしていたのだが、本当に大丈夫なのだろうか?


 しばらく、素振りをしてから廊下に出る。

 劇はすでに始まっているようで、会場から楽師たちの演奏が聞こえた。

 女性陣が準備をしていた部屋を覗くと、ナターリエがまだ鏡台に向かって化粧しているのが見えた。

 

「俺たちの出番は最後だけど、早めに会場に入って用意した方が良いと思うぞ。緊張したアナスタージアが台詞を忘れ、劇の進行が早まるかもしれん」

「今、出来たわ、愚弟よ!」

「誰が愚弟だ!?」


 鏡台から立ち上がったナターリエは、鏡の前で体を動かして、服装を確認する。

 非常に短いスカート丈に、色々と強調された服装を実の姉が着ているのだ。これが赤の他人の女性ならジロジロと眺めるのだが、残念ながら目の前にいるのが姉であるので、まったく何も感じない。

 どちらかと言えば、他人に見られて気恥ずかしい。

 まぁ、本人が楽しそうにしているので、邪魔はしないでおく。


「ほーほほほぉー、完璧ね。行くわよ、ラース」


 もうすでに役に成り切っている。

 どうして、そんなにも楽しそうなんだ?

 腰をくねらせながら優雅に歩くナターリエを見て、まだ劇に出ていないにも関わらず、疲れを感じてしまった。


 こっそりと会場に入り、舞台袖に移動する。そして、演劇中の舞台を眺めて、驚かされた。

 現在は、大量の骸骨をアナスタージアが炎の魔法で一掃している所だ。

 大量の骸骨もアナスタージアの魔法も舞台に映し出されている風景も全て偽物。だが、ぱっと見は本物そっくりである。魔力感知をして、ようやく偽物と分かる程だ。

 こんな完成度の高い幻影魔術は初めてお目に掛かる。

 妖精が自信満々にするだけはあるようだ。

 だが、残念ながら主演者の演技に関しては、酷いものである。

 エーリカの嬢ちゃんは、普段通りの素っ気ない雰囲気で、演技をしているとは到底思えない。アナスタージアは、緊張しまくりで動きがぎこちなく台詞が全て何処かへ飛んで行ってしまっているようだ。妖精に関しては……これは普段通りだな。

 まぁ、本物の役者でもないし、練習時間も足りないのだがら仕方ないのだが……それに俺も同じような技量なので人の事は言えない。

 

 勇者たちが悪しき魔女の住処に辿り着き、ついに俺たちの出番が近づいてきた。

 ドクドクと心臓が鳴り出し、呼吸が不安定になり、体が強張ってくる。

 こんな茶番のような余興だというのに緊張してきた。

 ここ数年、魔物と戦っても緊張などした事がないのに……。

 俺の隣で待機しているナターリエを見ると、今にも舞台に飛び出したくてたまらないような紅潮した顔をしていた。

 俺は瞳を閉じて、ゆっくりと息を吐く。

 肺に溜まった空気と共に固まった体が弛緩していく。

 徐々に顔の表情が無くなっていくのが分かる。


「我の活躍で主役を掻っ攫ってやるわ。行くわよ、ラース!」


 意気揚々と飛び出したナターリエに続いて、俺も舞台に上がったのであった。



 演劇の結果は上々。

 貴族たちは満足してくれたみたいで、脇役の俺もほっと胸を撫で下ろす。

 姉のナターリエが楽しそうにしていたので渋々と出演に協力をしたが、今を思えば、中々面白かった。

 実際に別の場所にいるような幻影魔術を体験したし、割りと本気でエーリカの嬢ちゃんと剣を交えた。

 ただ、俺とナターリエが負けるのは癪に障るのだが、悪役なので仕方が無い。まぁ、当のナターリエは負ける場面に色々と演出に口を挟んでいたので、自作自演に近い部分もある。

 やり切った俺たちは、興奮冷めやらぬまま貴族と会談したり踊ったりする。そして、ビューロウ子爵家の誕生日会は無事に幕を閉じたのであった。

 ちなみに、お菓子は最後まで食べる事が出来なかった。



 翌日。

 朝一で冒険者ギルドへ向かった。

 掲示版の依頼票は、『女神の日』の後片付けや遠くの街から来た商人の護衛しかなかった。

 『女神の日』の後なので、もしかしたら盗賊の被害があり、盗賊討伐の依頼があるかもしれないと思い出向いたのだが、結局、無駄足で終わった。

 レナの姉御に昨日の貴族の誕生日会の事を色々と聞かれたのだが、俺たちの担当者でないので、適当に答え、鉄等級冒険者の連中に丸投げしておいた。


「あれを見て、ラース」


 冒険者ギルドを出て、食べ物屋の露店を見て回ていた俺にナターリエが小声で囁く。

 ナターリエの視線を追うと、前方から槍を持った数人の衛兵が通り過ぎていった。


「殺気だっていたな。指名手配犯でも見つけたのか?」

「一番後ろの男を見て。教会の人間よね」


 ナターリエの言う通り、衛兵の後を追うように祭服を着た男がいた。

 昨日のポメラニア伯爵の言葉が頭に過る。

 伯爵は、教会について情報を欲していた。

 それが今、殺気だった衛兵と共に教会の関係者が通り過ぎていったのだ。

 これは何かある。


「後を追いましょう」


 俺の返答も待たず、ナターリエが歩き出したので、俺も衛兵たちの後を追う。

 衛兵たちの目的はすぐに分かった。

 冒険者ギルドの前で鉢合わせした鉄等級冒険者のおっさんを捕らえ、連れ去ったのだ。

 おっさんが何をしたのかは分からない。

 好奇心で色々と聞いて回りたかったが、衛兵の中に教会の人間が居るので思い留まった。

 教会に関する事は、貴族以上に厄介で、下手に関わると身を滅ぼしてしまう。だから、俺たちは今まで教会に関する依頼は全て断ってきたのだ。

 今回も目の前で起きた事は気にせず、普段通りの生活を送るべきだろう。


 だが……。


 昨日の今日である。

 鉄等級冒険者のおっさんとは挨拶程度の関わりしかないが、仲間であるエーリカの嬢ちゃんやアナスタージア、そして妖精とは余興の演劇で繋がりが出来てしまった。

 教会とは関わる気はないが、少しだけお節介をしてやるか。

 ナターリエも同じ気持ちらしく、俺たちはすぐにクロージク男爵の館へと向かい、今起きた事を伝えたのである。


 ……そして、深みに嵌ってしまった。


次回から第三部に入ります。

宜しく、お願いします。

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