145 幕間 クロージク男爵の追想 その2
白銀等級冒険者の二人は、二日後に現れた。
至急と伝えたのに二日も掛かったのは、二人が別の依頼で遠出していたのが理由だ。
どうりで、どこか疲れた顔をしている訳だ。
だが私も疲れているので、二人の心労を気遣う気力はない。もう誕生日まで時間がないのだ。
「よく来てくれた。早速だが頼みたい事がある。お前たちはピザなる食べ物を知っているか?」
ダムルブールの街に帰って来て、すぐに貴族からの至急の依頼だ。二人の顔は、どんな無理難題な依頼がくるかと顔を強張らしていたのだが、ピザの話をすると拍子抜けした顔へと変わった。
「ピザ……ですか? 何回か食べた事がありますわ」
「朝も夜も何度も並んで、ピザしか食べなかった日もあったぐらいだ」
おお、白銀等級冒険者とはいえ下町の人間だ。知っているなら話は早い。
「訳あって、腕の良い料理人を探している。そのピザを作った料理人を私の元まで連れて来てくれないか?」
「『カボチャの馬車亭』の連中を男爵の元まで? 絶対に嫌がられるぞ」
貴族に対して平民がどう思っているのかは知っているので、ラースの言い分は理解できる。
だが、私も切羽詰まった状況だ。平民の都合など我慢してもらうしかない。
「直接、私や私の使用人を遣わせても良かったのだが、平民であるお前たちが間に入った方が何かと良いと思い、冒険者の依頼という事で頼む」
「うーむ……無理を言って、嫌われたくないなー。ピザを食べられなくなるのは嫌だ」
「説得はしますが、どうしても嫌だと断ったら、私たちは引かせてもらいます」
相手が平民とはいえ、私も無理強いはしたくない。
二人の言い分は分かるので、「それで構わない」と依頼を受けさせた。
もし二人の説得が駄目だった場合、私自ら、懇願しに行こう。
………………
…………
……
さすが白銀等級冒険者。依頼を受けて、しばらくしたら戻ってきた。
「ピザを売っている『カボチャの馬車亭』は、作り方を教えてもらっただけで、考えたのは別人だった」
「ほう、それで開発した人物は見つけたのか?」
「ええ、実はちょっと知り合いでね。私たちも驚いたわ」
「知り合い?」
「間接的には、男爵も知り合いだ」
私とも知り合いだと!? 一体、誰だ?
詳しく話を聞くと、マローニを盗んだ盗賊を退治した冒険者だという。
「つまり、冒険者がピザを作り出したのか!?」
「つい最近、冒険者になった鉄等級冒険者の連中だ。おっさんも変だけど、仲間も変だぜ」
「明日、男爵の元まで連れて行く約束をしたから、時間を空けておいてください」
そう言うなり、二人は帰っていった。
どういう事だろう?
私はてっきりどこかの料理人がピザを作ったと思っていた。
それが、ただの新人冒険者だという。それも風変りな冒険者で、見た目は極悪人との事。
何度も依頼を遂行した白銀等級の二人の事は信じているのだが、今回については勘違いではないかと疑問に思ってしまう。
そこで私は執事のトーマスと相談した結果、実力を測る為に別の依頼を受けさせてから、誕生日会の料理を提供する正式の依頼をさせる事に決まった。
時間がないとはいえ、実力も知名度も知られていない無名の冒険者だ。そんな相手に、身内だけとはいえ、貴族が集まる催し物を教える事は出来ない。
予定通り、朝食を食べて、しばらくしたら例の冒険者が現れた。
一人は、筋骨隆々で強面の中年の男性だ。剣を振るうよりもハンマーで剣を作り出していそうな男性は、緊張で顔が強張っており、より一層、恐ろしい顔になっている。
もう一人は、灰色のローブを羽織っている魔法使いの女性だ。体調が優れないのか、とても顔色が悪く、今にも倒れそうな顔をしている。
そして、最後の一人なのだが……あの少女は、本当に冒険者なのだろうか?
年端もいかない年齢だけでも驚きなのだが、それ以上に見た目が異常だ。
人間離れした整った顔立ち、光り輝くキラキラとした金髪、そして質の良いドレス。
このダムルブールの街に住んでいるどの貴族の令嬢よりも美しく、上品であった。
王族の関係者と言われたら納得してしまいそうな少女が、強面の禿頭の中年男性の側で待機しているのだ。あまりにもチグハグで非現実的な光景であった。
そんな三人の冒険者に、トーマスが話し出す。
私は一言も話さず、ただ偉そうに椅子に座っているだけ。「旦那様は平民でも気軽に話しますので、初対面の相手には威厳を見せる必要があります」とトーマスに注意されたので、この場は私は置き物と化し、トーマスに全て任せている。
三人の冒険者は、トーマスの依頼内容を聞いて、緊張で強張った顔から血の気が失せていくのが分かった。いや、美しい少女だけは表情を一切変えていない。人形のようである。
それにしても、少し意地悪過ぎた依頼だったな。
私とトーマスが考えた依頼は、ベアボアという荷車を牽くぐらいしか役に立たない魔物を使って、美味しい物を作るという内容だ。
ベアボア肉は、臭い、苦い、不味いで有名である。
下町の貧民地区の連中は普通に食べているようだが、食道楽男爵の名で知られている私でも、このベアボア肉は食べ物ではないと断言している食材である。
一度、興味本位で貧民地区で食べているベアボア料理を取り寄せて食べた事があるが、一口だけ食べて諦めた。たった一口だけで、その日は胃のムカつきが治らず、夢にまで出てきて寝ている間に嘔吐してしまった程である。
そんなベアボア肉を使った美味しい料理を提供しろという無理難題を三人の冒険者に押し付けたのだ。
実力を測るのが半分、残りの半分は嫌がらせである。
彼らは盗賊に盗まれたマローニの半分以上を破壊してしまったのだ。少しだけ時間がずれていれば、白銀等級のラースとナターリエが綺麗に盗賊を討伐したというのに……ただの八つ当たりだ。私は食に関して心が狭いのである。
真っ青な顔をしながら渋々依頼を受けた三人の冒険者は帰っていった。
期間は三日。
その間、私はもう一度、ラースたちを呼んで、三人の冒険者を調べてもらった。
もし犯罪者だったり、危険な思想の持ち主だったら、料理の実力があったとしても誕生日の料理を提供させる訳にはいかない。
良いのか悪いのか、結果は白。
何もかも真っ白。何も分からないというのが結果だった。
厳つい男と華麗な少女は、最近、冒険者になった鉄等級冒険者。不健康そうな女性は、鋼鉄等級冒険者である。
評判は良好で、依頼達成率は十割に近い。一件だけ未達成であったが、これは理由がしっかりとしていた。
奴隷商会に金貨一枚の借金があり、厳つい男性には同性愛の噂が流れている。
情報はこれだけだ。
不健康そうな女性に関しては、ダムルブールの住人で情報は沢山あるのだが、問題になる要素は無かった。
白銀等級の二人の印象も悪くないので、悪人ではないのだろう。
ベアボア肉の依頼を無事に達成したなら、正式に誕生日の依頼をしても良いと判断した。
ただ、ベアボア肉で美味い料理など出来る訳がなく、完全に依頼を達成する事は不可能であろう。
そこで私は甘い採点をするつもりでいる。
私を驚かせたピザは、既存の調理に一手間も二手間を加えた料理だ。手間を加えただけで全く違う食べ物に変わる事を教えてくれた。
一口すら食べる事も出来ない不味いベアボア肉に一手間加えて、どこまで改善できるかで判断するつもりである。
どう足掻いても不味い肉なのだ。不味くても構わない。
彼らの努力を評価しようと思っていた……のだが、彼らは私の予想を大きく超える結果を出したのである。
「トーマス、これは本当にベアボア肉の料理なのか?」
朝早く館に来た鉄等級冒険者たちは、数時間かけてベアボア料理を完成させた。
今、私の目の前にベアボア料理が置かれている。
一つは、ワインの香りが漂う赤茶色に煮込まれた骨付き肉。バターの香りがする真っ白くふんわりとした物が添えられていた。
もう一つは、燻製にしたベアボア肉で、茹でた卵とチーズも燻製にされている。
どれも美味しそうで、すぐにでも口に入れたい衝動に駆られる。
「はい、間違いなくベアボア肉を使った料理です。こっそりと鑑定の魔術を使いましたので、間違いありません。味も問題なく、とても美味です」
私と違いトーマスは、料理に対して特に拘りがない男だ。食べられれば何でもよいという男が美味と言うのだ。これはもしかして……。
「……んっ? 何だこれは!?」
ワインで煮込まれたベアボア肉を齧り付くと、口の中でほろほろと崩れていった。
そして、ワインの香りと肉の味が口内に広がる。
今まで食べたどんな肉料理よりも、深みのある味だった。
魔物肉特有の苦みは一切ないし、獣臭さも薄い。
これはジャガイモだろうか? 脇に添えられた白いふわっとした物も恐ろしく美味しい。
この一皿だけで、ガーディの子供の誕生日に主役として提供できる一品だ。
私は燻製にしたベアボア肉に視線を向ける。
こちらはどうだろうか……。
「……おお、これもなかなか」
食べ慣れている所為か、ワインで煮込んだベアボア肉に比べ、驚きはない。
豚肉のベーコンに比べ、味は薄く、獣臭さが鼻に突く。ただ燻製肉に掛けられているトマトで作った液体が良い味を出していた。茹でた卵とチーズの燻製も想像以上に美味しかった。
どれも私が予想していた以上の味で、驚かされる。
料理の可能性が凄い速さで広がっていくのを感じた。
「本当に、ベアボア肉を使った料理なのか?」
つい、先程も言った言葉が口から洩れてしまった。
それを聞いたトーマスは、「間違いありません」と律儀に答える。
その後、調理の工程を見ていたトーマスの話を聞きながら、私は無言でベアボア肉の料理を平らげた。朝食をたらふく食べたにも関わらず、お代わりが欲しくなる。
この後、冒険者を呼んで、幾つか質問をした。
答えたのは厳つい男である。
調理の方法、魔力抜き、食材の使い方と色々と尋ね、その都度、驚かされた。
特に魔力抜き。
魔物には魔力が宿っており、その魔力が味に影響を与えているのだ。
その魔力を抜く事が出来る事を知り、私の心の中にある料理の可能性がバンバンと開いていく。
これは料理界にとって大発見である。
今までの魔物料理は、本来の魔物の味ではない。
魔力により隠されていたのだ。
私はすぐにでも色々な魔物肉を取り寄せ、本来の魔物肉の味を確かめたい衝動に駆られる……が、今はそんな事をしている余裕はない。
あと数日にまで迫っているガーディの子供の誕生日を成功させなければいけないのだ。
ただ、この冒険者がいれば、すでに成功間違いなしだろう。
興奮冷めやらぬ私は、冒険者に合格を言い渡し、正式な依頼を伝えた。
依頼内容を聞き渋っていた厳つい男に変わり、華麗な少女が色々と条件を加えたおかげで、依頼を受けてくれる事になった。
この依頼内容の条件は私にも好都合である。
当日の料理を担当するのは、私の専属料理人であるハンネとエッポが行う事。料理の作り方を教えるので、調理方法の情報を買い取る事とされた。
誕生日を成功させる事だけでなく、未知の料理の作り方を買い取れるとは、成功した日には依頼料をはずんでやろう。
厨房に移動した冒険者であるが、またもや驚かされた。
ここ数日間、私とハンネを苦しめていたマローニ料理を完成させたのである。
トマトを煮込んだ液体をベーコンと野菜で炒めたナポリタンというマローニ料理を作ったのだ。
それだけでなく、幾つかのマローニ料理もハンネに教え、夕食時には幾多のマローニ料理が並んでいた。
調理方法を口頭で教えてもらった所為か、微妙なのも交じっていたが、どれも塩胡椒だけで味付けたマローニ料理に比べ、美味しかった。
嬉しい結果ではあるのが、今までの苦悩と胃痛は何だったのかを考えると複雑な気分である。
この日を境に、驚愕と感嘆の日々が始まる。
鉄等級冒険者は、誕生日の料理に『お子様ランチ』なる物を提供するそうだ。
ランチと言うのは分からないが、お子様と付く料理は名前の通り、子供が好きな料理を贅沢に一つの皿にまとめた料理だそうだが……全然意味が分からなかった。
どの料理も子供だけでなく、大人も虜にする美味の料理なのだ。
ハンバーグなる料理は、一度、肉を細かく切り、野菜と練り、焼き上げた手間の掛かる料理である。本来の肉の弾力は無くなるが、それを上回る柔らかさと複雑に絡み合う味が楽しめる一品である。今までにない肉料理であった。
揚げ物という新しい調理方法の料理も出てきた。
大量の油で、肉や魚、崩して練り直した野菜を油で揚げた未知の料理である。
外側がサクサクとし、中身はホクホクであり、珍しい料理に関わらずとても美味しい。
そして、何より魚を使った事に驚きを隠せない。
話を聞くと、別の依頼で受けた名も無き池の主を退治した時の肉との事。
彼らは料理だけでなく、魔物退治も一流らしい。
それにしても、名も無き池で魚が捕れるとは……あそこは別の男爵が管理している土地である。何とか交渉して、定期的に魚が捕れる仕組みにしてくれるように相談してみよう。
その後もトウモロコシで作ったスープもリンゴを使った未知なお菓子も言葉で表現できない美味なる物が出てくる。
これまでの常識は粉々に砕かれ、料理に対する自尊心は無くなる。代わりにお腹は膨れ上がり、破裂寸前である。
朝食は少量、昼は冒険者が作った料理を試食、夕食はハンネが練習した料理を食べる。
一日二食だった生活が、今では三食になり、一日中お腹一杯の状態で歩くのが大変だ。毎日毎日、大量の料理をお代わりし続け、胃薬が欠かせない日々である。
執事のトーマスが私の健康状態を心配し、お代わりを止めさせるのに必死であるが、幸せの苦痛なので心配無用だ。
誕生日の二日前に、ガーディが料理の進展状況を確認しにきた。
私は、当日に驚かせたかったのだが、誕生日会の主催であるガーディは、事前に知る必要があるので、これまでの料理を試食させてやった。
もし、私がまったく料理に進展していなかったら、既存の貴族料理に変える予定だったガーディは、予想外の出来に驚きを隠せないでいた。
ふっふっふっ、私も散々驚きの連続だったのだ。
お前も盛大に驚き、料理の可能性をその舌で感じろ。
そして、当日。
まさか、伯爵まで来るとは思っていなかった誕生日会であるが、予想通りの成功を収めた。
主役の子供たちは勿論、伯爵までも料理を堪能し、何度も追加をしていた。
さらに白銀等級の二人から話を聞いていた余興も見事なもので、大成功と言ってよい終わりを迎えたのである。
「パウルよ。どこであの鉄等級冒険者を見つけたのだ?」
「女神のお導きだ」
私が適当にはぐらかすと、ガーディは肩を上げて、首を振った。
今は、男性連中だけで集まり、燻製にしたチーズを食べながらお酒を飲んでいる。
ポメラニア伯爵は、食事と余興が終わると主役の双子に贈り物をしてから帰っていった。
「伯爵は何が目的で今回の催しに参加したんだ? 以前から親しく付き合っていた訳ではないだろ?」
「私も彼も口数が少ない方だからな……どうしても話が盛り上がらない。君のように口数が多い方が私にとってはやりやすい。君がいてくれて助かる」
話を逸らすように私を褒めるが、それを許さないように私はガーディの瞳を睨みつけた。
しばらく睨むと根負けしたガーディは、目を瞑り、眉間を揉んだ。
そして、他の男性連中が近くに居ない事を確認すると、小声で教えてくれた。
「白銀等級の二人と話がしたかったみたいだ」
「ラースとナターリエに?」
「ああ、今まで二人が教会の依頼をした事があるか聞きたかったそうだ。どうやら教会内部の情報が欲しかったみたいだな」
「教会か……」
教会には『女神の日』にお祈りをしに行くぐらいで、しがない男爵の私では、仕事上で教会と関わる事はしない。特に関わり合いたいとも思わない。
「まぁ、白銀等級の二人が、今まで依頼をした事がないと答えたから、それで話が終わった。私自身、伯爵が何を知りたかったのかは知らない」
つまり、ポメラニア伯爵は何の情報も得られず、美味い料理を食べただけで帰って行ったらしい。
「私は答えたぞ。お前も正直に答えろ。あの鉄等級冒険者はどこで知った。いや、今後、お前はあの冒険者をどうするつもりだ?」
話をぶり返されてしまった。
まぁ、私とガーディの仲なので、隠し立てする必要もなく、素直に事の成り行きを教えた。
「……と言う事で、彼らに料理を一任した訳だ。まさに女神のお導きだ。おかげで体が重くて仕方が無い」
「それはお前が食べ過ぎなだけだ……が、あの料理だ。食べ過ぎるのも分からない訳ではないな。それで、白銀等級の二人みたいに専属冒険者みたいに使うつもりか?」
勿論、そのつもりだ。
厳つい男の料理の知識は、今回の依頼で提供された料理だけではないはず。
まずは私が管理している土地に招いて、マローニ開発に手を貸して貰おう。
最終的には、厳つい男の故郷であるニホンという国を訪れてみたいと思っている。
私の料理に対する知的好奇心に底はないのだ。
「ガーディ、まさか、私から未知の料理を作れる彼らを取り上げるつもりではないだろうな!?」
「たしかに、あの料理を作れる知識は魅力的であるのだが……どちらかと言えば、妖精の方に用がある。双子がえらく気に入っていてな。依頼を通じて、会わせてあげたい」
「ああ、あの妖精か……」
私も初めて見た時は驚いた。
まだ料理の試作段階の時、トーマスから鉄等級冒険者の中に妖精が加わったと報告された。
興味があり、何度か厨房を訪れようとしたのだが、その都度、トーマスに品が無いと止められたのだ。
そして、本日、初めて妖精を拝見し、あまりにも神秘的な存在で驚かされたのである。
鉄等級冒険者の連中には、何度も驚かされた事やら……。
「私は、金髪の少女が気になる。彼女も妖精に負けず劣らず神秘的な容貌だ」
「ああ、確かに……平民とは思えない」
「まったく意味不明な連中だ」
だが、意味不明であっても私はその冒険者連中を気に入ってしまった。
どうやらガーディも同じようである。
平民からすれば、貴族と関わるなど迷惑の何物でもないだろう。
だが、嬉しい事に彼らは冒険者だ。指名の依頼があれば、受けざる負えまい。
私とガーディは、迷惑を気にせずに、彼らを冒険者として雇う事だろう。
なに、それ相応の代価を払うつもりなので、彼らにも利はある。
そう思っていた次の日、厳つい男が教会の怒りを買い、衛兵に捕らわれたと白銀等級の二人から報告がきた。
料理の可能性がパタリと閉じるのを感じた。




