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愛しき妹を守れ(Dark 2)  作者: 赤岩実
最終決戦、そして最後の使命
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 2人はジゼル王家の家の前に現われた。

「レミル様、お陰でナナやカーズ、多くの兵士を生き返らせることができました」


  そうか・・・


「ところで、健人がまだ僕の中にいると言うことは、やり残したことがあるのですか?」


  この世に、もはやジゼルの呪術は必要ない。

  ジゼルの呪術がある限り、今回のようなことが再び起こるかもしれない。

  そこで、お前にジゼルの呪術を完全に封印してもらいたい。


「呪術を封印?でもどうやったら良いのでしょうか?」


  このジゼルの国を、クイークを使って地中深く沈めて欲しいのだ。


「この国を?」


  そうだ、この儀式の間と試練の間がある限り、呪術は封印できない。


「・・・」


  それと、3つの剣と神器も一緒に地底へ沈めるのだ、あれがあると災いを生む。

  やはり神でない我々が神の術を使ってはならない。


 ラミルはしばらく考えていた・・・

「ナナたちを蘇らせたのも間違いだったのでしょうか?」


  間違っているわけではない。

  できることなら私もアーシャを、そして国のみんなを助けたかったが

  私はそれを神への冒涜だと思った・・・


「私はその冒涜を犯したと言うことですね」


  お前は気にするな、お前は8年前に魔王を倒し、愚かなジゼルの争いから多くの人を守った。

  犠牲になったナナや多くの人を蘇らせたことは間違っていない。


「・・・」


  我々歴代の王からの最後の願いだ、このジゼルと神器を葬ってくれ。


「わかりました」

 ラミルは試練の間から急いでザハールに戻ると、ロザイルを説得した。

「そうか、この槍も葬るのか、もう神の力を使うことが無いなら、それもしかたない」

 ラミルは月の槍を受け取った。

 ナナとカーズにも事情を説明し、水の杖と炎の鞭を受け取ると、再びシールと共にデルガでジゼルへと向かった。

 試練の間に太陽の剣、月の槍、水の杖、炎の鞭が並べられ、その脇に風の剣、王の鎧、そしてシールの着けていた鎧が置かれた。

「呪文を放ったら腕輪と石、そしてこの王の剣も地底に投げ込みます」


  頼んだぞ・・・ラミル、健人、さらばだ!


 ラミルは姿を現わした歴代の王に深く頭を下げ、試練の間から出た。

「シール、お前は離れていろ、入口の石門のところで待っていてくれ!」

シールが遠く離れて行ったのを確認すると、町の中心から離れた場所で腕輪に集中した。

(これでジゼルともお別れだ、たぶん2度と健人と共に戦うことも無い)

(ラミル・・・ありがとう)

「クイーク!」

 ラミルは王の剣を地面に突き刺した。

 地面に大きな裂け目ができ、ジゼルの古い街並みが地中に飲み込まれていく。

 ラミルはすぐに全ての腕輪をはずし、王の剣を地面から抜いて裂け目の中に投げ込み、全ての建物が飲み込まれると、大きな裂け目がゆっくりと閉じていき、街があった場所は広い草原へと姿を変えた。

(終わったな、健人・・・あれっ?健人?もういなくなってしまったの?なんだよ、また礼を言えなかったよ)

 ラミルはシールの待つ場所へ急いだ。

「ラミル様、もしかしてデルガも使えなくなりますよね?」

「あっ、そうだった、しまった」

ラミルは苦笑いをすると、馬で来なかったことを後悔しながら、谷の入口に作られた宿営地まで歩いていった。

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