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「俺も全力を出してやるから、お前らも本気でかかって来いよ!」
サムは不意を打とうと後ろから襲いかかった。
ラミルは素早く体の向きを入れ替え、逆手に持った王の剣でサムの剣を払い飛ばすと、返す勢いで太陽の剣を振った。
わずかにサムはラミルの攻撃をかわしたが、ラミルに正面に立たれてしまうと、その隙を伺うどころか、隙の無いラミルの構えを見て動けなくなってしまった。
「どうした、もうおしまいか?それならこちらから行くぞ」
ラミルは軽く右手の太陽の剣でフェイントをかけるように攻撃を仕掛けると、サムは健人が想像していたようにラミルの左側に体をひねるようにして剣をよけた、健人は逆手に持った王の剣を素早く、そして的確にサムの胴体、鎧の隙間に叩き込んだ。
サムは血飛沫を上げて悶絶するようにその場に膝から崩れ落ちた、ラミルはそのまま振り切った左手の王の剣を返してその首を刎ね落として絶命させてクルアを睨みつけると、サムの体が崩れ落ちるのを見ていたクルアがニヤリと微笑んだ。
(こいつ・・・今、笑いやがった)
「これでお前を倒せば俺がジゼル最強になれる、レイラなんかに夢中になり、大した実力もないくせに威張っているだけのダルガムの下で働くのではなく、お前も、そしてダルガムも倒して俺が王となり世界を思い通りにする」
(こいつ愚かな奴だな、結局こいつも私利私欲の塊か)
「お前、なかなか強かな奴だな、でも、その野望は俺が打ち砕くぞ」
ラミルは両手に持った剣をだらりと下げたまま、ゆっくりとクルアに近づき始めた。
クルアは剣を構えたまま動かず、ラミルが自分の間合いに入ってくるのを待っている。
(ラミル、こいつは一撃で決めるぞ、今はただ一撃のために集中するんだ)
クルアはゆっくりと近づいてくるラミルの動きを慎重に見て、ラミルが自分の間合いまであと一歩という所で反応した、ラミルの力の抜けたような構え方に隙があると思いこみ、持っていた剣を高々と振り上げると一気にラミルの頭上めがけて振り下ろした。
ラミルはその攻撃を王の剣だけでしっかりと受け止めると、そのまま渾身の力を込めて剣を跳ね返し、体勢の崩れたクルアの胴体に向けて太陽の剣を振り払った。
クルアは体にくい込んだ太陽の剣を左手で受け止め、そのまま剣を握り締めると、最後の力を振り絞って剣を振り上げたが、健人はそれを見て冷静に呪文を唱える。
「シルド!」
クルアは振り上げた剣を振り下ろすこともできないまま、太陽の剣から放たれた雷で粉々に吹き飛び、辺りに血の雨が降り注いだ。
「ふぅ・・・」
ラミルは大きくため息をついてシールに目をやると、すでに2人の戦闘士を倒し、ダルガムの方へとゆっくりと歩いている。




